プロレス統計

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各種数値で振り返るG1 CLIMAX 29

毎年のお楽しみであり、下半期の行く末も大まかに決めてしまう恐ろしいシリーズでもあるG1 CLIMAXが今年も終了しました。
その結果を受けて既に一夜明け記者会見で次期ビッグマッチRoyal Questの対戦カードやG1覇者飯伏の所信表明なども行われましたね。
今年(というか来年)は特に東京ドーム二連戦が控えているだけにちょっと特殊なことになりそうな予感は確かにします。

という今後の展望はさておき、まずはまさに”世界規模”(ゆうて2か国だけど)で開催されたG1 CLIMAX 29の各種数値を振り返りたいと思います。
今回くっっっそ長いので下記目次も活用してください。

今G1に関するこれまでのまとめはこちら、多いわ

各種数値で機運を高めるG1 CLIMAX 29:全体数値編
各種数値で機運を高めるG1 CLIMAX 29:個別数値編
G1 CLIMAX 29の有り得る決勝戦についてまとめ
決勝進出者でみるG1 CLIMAX:年齢編
G1 CLIMAX 29 各ツイッター予想初動調査
G1 CLIMAX 29 ツイッター予想調査:7.11時点版
ツイッター予想と比較するG1 CLIMAX 29星取表:序盤戦編
公式戦予想的中率でみるG1 CLIMAX 29:前半戦編
G1 CLIMAX 29 Twitter決勝カード予想:最終結果編

 

動員・大会数

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まず動員・大会数は19大会9万7191人になりました。
大会数の面でいうと2015年にA/Bブロックの公式戦の交互の開催を始めてから19大会で固定なので純粋な各大会の動員の増減が見られるわけですが、
推移でいうと2015年以降は毎年着実に動員が増えている感じで、ついに大台の10万人が見えてきた感じですね。
今年でいうと、1万2千人で札止めになる武道館での三連戦があり、1・2日目は9千6百人程度だったのでこの2大会が満員になるとちょうど10万人に到達しそうな感じです。
まぁ今年でいうと開幕のダラス大会が会場のキャパシティ的にまだまだいける感じだったのでそこさえ・・・と思わないでもない。

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平均動員については5115人となりました。
2015年の大会数増加で一気に平均の動員数が減少したG1ですがその後は着実に平均動員も増加、ついには2012年(全9大会、全試合が公式戦)の時の動員に追いつきましたね。

試合時間

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続いて地味に気になる、平均試合時間、今回は特にG1 CLIMAXシリーズで行われたシングルマッチの平均試合時間を集計。
全体の平均は上図のように推移しており、ここ数年は徐々に長時間化している様子ですが、特に今年は2012年以降最長の902秒(15分程度)になりました。

rank name time_av
1 オカダ・カズチカ 1262
2 飯伏 幸太 1172
3 ウィル・オスプレイ 1097
4 ジェイ・ホワイト 1091
5 SANADA 1072
6 石井 智宏 1049
7 “キング・オブ・ダークネス”EVIL 1047
8 棚橋 弘至 1005
9 KENTA 998
10 鷹木 信悟 982
11 内藤 哲也 980
12 ザック・セイバーJr. 884
13 ジュース・ロビンソン 856
14 後藤 洋央紀 763
15 ジョン・モクスリー 759
16 タイチ 750
17 ジェフ・コブ 740
18 ランス・アーチャー 730
19 バッドラック・ファレ 566
20 成田 蓮 445
21 上村 優也 445
22 矢野 通 295

そしてこちらが今G1中に行われた各選手のシングル平均試合時間です。
どうやら成田君と上村君のシングルがあったようで(覚えてない)その二人も加えて22人によるランキングになっています。
ってYLよりも短い矢野通はなんと295秒(5分弱)で断トツの短さ!それでこれだけ印象を残してるのは逆にすげぇよ、省エネとも言いますが。

それはともかく、トップは2位に100秒近く差をつけたオカダさんで平均1262秒(21分弱)となりました。
ちなみにこの数値はデータが手元にある2012年以降のG1でも最長の記録になっています、これで時間無制限の決勝に言ってないっていうんだから本当に公式戦でぎりぎりまで戦ってたってことです(ちなみに2番目もオカダさんin2017)。
2位には飯伏1172秒(19分弱)、4位にジェイ1091秒(18分弱)と決勝進出者が続いていますが、
そこに割り込むオスプレイ(1097秒、約18分)も中々異常だ。

#g129 トップ10モーメント

今回ツイート解析のために集計した#g129に投稿されたツイートについて、瞬間的にツイート数が多かった場面のトップ10を紹介。
言ってみればG1 CLIMAX 29のハイライトみたいなもんですね。

1. G1 CLIMAX 29優勝は飯伏
08-12_17:56 385tw/m

2. 柴田、BC入りのKENTAを制裁
08-12_16:43 297tw/m

3. 飯伏、オカダに初勝利しAブロック代表に
08-10_20:49 272tw/m

4. 矢野、内藤を丸め込む
07-13_20:24 263tw/m

5. ジェイ、内藤に勝ちBブロック代表に
08-11_20:47 254tw/m

6. オスプレイ、棚橋に勝つ
08-10_20:16 220tw/m

7. SANADA、7度目の正直でオカダに勝つ
08-03_19:52 213tw/m

8. ランス、開幕戦でオスプレイに勝つ
07-07_08:38 205tw/m

9. タイチ、内藤に勝つ
07-15_20:55 194tw/m

10. 矢野、モクスリーを丸め込む
08-01_20:00 193tw/m

G1の性質上決勝戦での出来事や決勝進出者決定の部分が話題になるのは道理なんですけど、そこに割り込む矢野通案件よ。
ちなみに優勝の瞬間が1位、柴田の登場が2位というのは昨年と同じ だったりします、「G1 CLIMAXに柴田現る」はG1の風物詩か何かかな?

G1各公式戦Twitter予想(#G129S)結果

投票数

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またG1 CLIMAX 29では各公式戦の勝敗予想も行われました、確か一昨年ぐらいからやってますかね。
全19大会開催された本年のG1ですが、その総投票数は2万4631票でした。
昨年の総投票数が2万705票だったので昨年から2割増しですね。
上図は各大会の投票数を示したものですが、最も多かったのは開幕戦のアメリカ・ダラス大会3379票でした。
それに次ぐのが7.15札幌、8.8横浜、8.7浜松、7.24広島などでしたね、こころなしかBブロックが多い?気がする。

全試合的中率

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一方で気になるのはその投票の内全試合の的中率はどれぐらいだったのか?というところ。
全試合的中率の平均は8.2%程度で、各大会の的中率を示したのが上図になっています。
最も的中率が高かったのは8.4大阪大会(内藤対鷹木など)で26.79%、逆に最も的中率が低かったのは8.10武道館(オカダ対飯伏など)で0.22%でした。
8.10は特にSANADA対ファレで90%近くがSANADAに投票していたのがファレ勝利だったという大どんでん返しがあったのもあってこれだけ低い数値になった感じですね。
しかしこうしてみると序盤と終盤は的中率が低く、中盤は的中率が高い感じになっていますね。

予想星取表

続いて、各公式戦の勝敗予想の通りに勝敗が進んでいった場合の星取表を計算してみました、本物の星取表は公式サイトを参照してください。
以下の図では勝利を〇、敗北を×で示し、実際の星取表と合致している場合は黒、異なっている場合はで示してあります。
また、予想星取表での勝ち点をpre-total、実際の勝ち点をact-totalとして併記、実際の星取りとの一致率をCorrect%として併記しています。

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まずはAブロックですがSANADAと飯伏が勝ち点16で並ぶものの直接対決でSANADAが決勝進出、というのが予想だったようです。
思えばNJCでも活躍して評価を上げましたし、実際G1でいち早く決勝進出の望みが途絶えた時も「信じられない!」みたいな反応も多かったような。

一方で的中率でいうと飯伏、オカダ、ZSJは88%(8/9的中)で殆ど合っていた一方で、EVILはなんと22%、合っていたのは唯一オスプレイ戦のみという驚異の的中率でした。
その割に予想勝ち点はそんなに外れていないのが不思議、キング・オブ・意外性。

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続いてBブロックは下馬評そのまま内藤哲也が全勝で突破し決勝でSANADAとLIJ同門対決、というのが予想ですね。
そりゃこういう予想になるぐらいの大本命だからこそ開幕戦で丸め込まれたら大騒ぎになりますわ。

一方で的中率でいうと驚くことにジェフ・コブはまさかの的中率100%!最後の公式戦を前にこのことに気付いてたんですけどいやぁ問題なく達成してくれてなんだかうれしい。

 

Cagematch評価

続いていつもお世話になっているCagematchでは各選手や各団体だけでなく各試合のファン評価が行われているのでその数値を調べてみました。
ファン評価なので刻一刻と変わっていくのですが、とりあえずは8.12の昼過ぎの時点で集計したデータをもとに解析を行っています。
またあくまでもファン評価なので全公式戦に評価がついているわけではないので悪しからず。

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とりあえず上記時点の各試合のCagematch評価(10点満点)の結果です。
こうしてみると各選手ごとに評価された回数も大きくバラツキがありますね。
矢野とファレは1公式戦のみ評価がついていましたし、一方で石井ちゃんは全部評価されてますし、こういうのを見ると海外のファンの興味の度合いも見える、のかなぁ。

各選手平均点+α

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まず各選手の7、8、9点台の試合数と平均評点のまとめになります。
Aブロックで最も平均点が高かったのはウィル・オスプレイで8.71点!
評点がついている試合がすべて8点以上
と安定して試合評かが高かった感じですね。
いやまさかオカダ(8.58)とか飯伏(8.24)、棚橋(8.13)を軽く超えてくるとは・・・まさにNEXT GENERATIONですわ。
一方で最低評点はファレの5.63点、ですがそもそも評価がついていたのが大田区でのランス戦のみだったんですよねファレ。

9点台の試合数でいうとオカダ・飯伏・オスプレイが3試合でトップタイ、8点台ではザックとオスプレイが5試合でトップタイ、そして7点台ではEVILが4試合でトップでした。
オカダ・飯伏・オスプレイは言うまでもないとして、ザックがきちんとヒット作?をかなり送り出しているのはファンからの評価が見えますね。
一方EVILは悪くはないものの「そこそこいい試合」が多い感じですかね、あくまで海外ファンの評価ではあるので国内ファンだと評価も違うんでしょうけど、評点面で突き抜けられてない感じはあるかもしれません。

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続いてBブロックは石井が8.67で1位、それに次ぐ鷹木も8.45点ですが3位のジェイ(8.03)を大きく引き離している感じですね。
石井もオスプレイと同じく8試合が評点8以上とこれまた高値安定という感じ、それと比べると鷹木は7点8点が多く固まっている感じですかね。
というかジェイも平均8点台なのは意外というか、と思うと結構評点がついていない試合もそこそこ多いからなぁ。
一方である種意外だったのが内藤さん、9点台が1試合(鷹木戦)のみというのが意外でした。

ベストバウト数

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続いていわゆるベストバウトについて集計、上の表では各大会で最も評点が高かった各大会のベストバウトの評点とカード、そして各大会の平均評価をまとめています。
Aブロックで最も評価が高かったのは8.10武道館でのオカダ飯伏戦で9.56点、同時に平均評点も8.10が最高で8.58となっています。
こちらに関してはやはり最終戦は注目度が高いこともあって好試合が多かったんですかね。

一方でBブロックでは最高評点は9.618.4の内藤鷹木戦8.8の石井鷹木戦がタイになるという珍しい事態に、ちなみにこれらが今G1における最高評点でした。
そのどちらも鷹木が絡んでいるあたり本当に名勝負製造機だったんだなぁ・・・と思うばかりです。
一方で平均評点が最も高かったのは7.24広島というのが驚きですが、この大会では内藤対石井と鷹木対モクスリーのみが評価されていたのでそのおかげでもありますかね。

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続いて、各選手ベストバウトとして公式戦で最も高かった評点と対戦相手を左側に示しました。
これを各選手ベストバウトとし、右の列には各選手についていずれかの選手のベストバウトになった回数を「相手」の列に、各大会のベストバウトになった回数を「各大会」の列に示しています。

結果としてどれかの選手のベストバウトになった回数でいうとオカダオスプレイが3回ずつでAブロックのトップとなりました。
オカダは飯伏・SANADA・オスプレイ、オスプレイは棚橋・EVIL・ランスのベストバウトの相手となっています。
また各大会のベストバウト数でいうとオカダが6大会で断トツのトップでした。
そういう意味でAブロックのベストバウトマシーンはこの両名だったというのは間違いないかもしれません。

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続いてBブロックではベストバウトの相手及び、各大会ベストバウト共に7回で石井が断トツのトップ!
というかBブロックの各選手&各大会のベストバウトはすべて鷹木か石井の両者が相手のものであり、まさにこの両者がBブロックを断トツで引っ張っていた名勝負製造機だったようです。
凄い凄すぎる、ってやつ。

 

 ハイライト映像登場回数

www.youtube.com

つづいてちょっと変わった集計として、今G1中に作られたハイライト映像中の登場回数を紹介。
今G1では最後の両国三連戦を前に上記のようなハイライト映像が公開されたんですが、見ていると結構登場回数にばらつきがあった気がしたのでその登場回数をまとめてみました、あと試合後のマイクでの登場回数も。

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Aブロックでいうと登場回数が多かったのはオカダ(10)と棚橋(10)、この両者はメインの登場回数も多かったので納得というかなんというか。
それに次ぐ数字だったのが優勝した飯伏(8)、上のハイライト映像だと一人だけ入場前の映像で2度登場があったのが興味深いとこではあります(特に2回目は会場に出ていく後ろ姿だったし)

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続いてBブロックでいうと泣いt労さんが断トツで多いというのは納得、それに次ぐのが鷹木にモクスリーというのが今G1での活躍の多さを感じますね。
そういう意味でいうとジェイは立った3回の登場という意味で決勝進出は伏兵的だったかも。

 

所感雑感

というわけでえらい長くなりましたがG1 CLIMAX 29に関する各種数値でした。
分けようかなーとも思いつつ面倒くさくなったのでまとめました、ぜひともじっくり読んでください。
もちろん自分でデータこそ集計するも、解析していないものもあるとは思うので「これを調べてほしい」というリクエストは依然受付中です、私もうっかり忘れてるかもしれないので。
しかしこれで2年目のG1の集計・解析ですがやっぱりやることが多いと忙しいものの楽しい限り。
来年はオリンピックと駄々被りで心配ですが来年も楽しめるといいなぁ、集計も大会も。

きょうはこれまで、それでは