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”裏切り者”で振り返るBULLET CLUBの歴史

様々な衝撃展開があったG1 CLIMAX 29優勝決定戦、その中でもなかなかに議論渦巻くタイプの衝撃だった(らしい)のは間違いなくKENTAのBULLET CLUB入り、そしてそれに伴う盟友・ソウルメイト、柴田勝頼への裏切りでしょう。

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しかしこの、なんとも神経を逆なでる笑顔を見ると伊達にWWE・NXTで数年間技術を叩き込まれてねぇな、と変に感心してしまう。
それはさておき、何を隠そうKENTAの加入したBULLET CLUBの歴史には”裏切り”という要素は避けても避けれない要素なのです。
というわけで今回は新たな”裏切り者”が加わったことですし、これまでBULLET CLUBに加入した”裏切り者”について振り返りです。

 

プリンス・デヴィット

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タッグパートナー・田口にダイビングフットスタンプを見舞うデヴィット(2013.4.7)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

そもそもBULLET CLUBの始まりは”裏切り”から始まっています。
時は2013年、両国国技館大会において田口とのタッグ・Apollo55で保持していたIWGPジュニアタッグ選手権をKUSHIDA&アレックス・シェリーのTIME SPLITTERSに奪われたプリンス・デヴィットは、その試合後怒り収まらぬままに田口を急襲。
その後海外遠征から帰還したバッドラック・ファレと結託することで、後のBULLET CLUBに繋がるユニットが動き始めました。

それまでのデヴィットはいわゆる「Mr.ナイスガイ」、「天空の貴公子」とも呼ばれるアイドルレスラーであり、ファンからも愛され、支持されるジュニアの一大ベビーフェイスでした。
そういう意味ではそんなデヴィットを応援していたファンをも裏切る行動だったかと。

カール・アンダーソン

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好敵手・棚橋からの握手を蹴り、デヴィットに付いたアンダーソン(2013.5.3)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

翌月、レスリングどんたくのリング上で棚橋とのシングルマッチに挑んだカール・アンダーソン
アンダーソンは元々GBHやCHAOSでヒールのタッグ屋として活動していたものの、そこから離脱して本隊に加わり、パートナーだったジャイアント・バーナードの退団もあってシングル戦線にも加わるようになっていた選手。
棚橋とは同年に同じ本隊の同門対決としてIWGPヘビー級を争った好敵手でもありました。
しかし、どんたくでのシングルに敗戦後に現れたデヴィットに賛同するように棚橋に暴行し、これ以降デヴィットと行動を共にするようになります。
デヴィットの裏切りからわずか一か月後のアンダーソンとタマ・トンガの裏切り、と本隊は3人の裏切りに合うわけです。
このアンダーソン、タマの加入によってようやくBULLET CLUBというユニットが始動します。

髙橋裕二郎

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今も語り継がれる裕二郎のCHAOS造反劇(2014.5.3)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

その後、時は流れてドク・ギャローズやヤングバックスなどの参戦を経て勢力を拡大したBULLET CLUBですが2014年4月に大きな転機を迎えます。
初代リーダー・デヴィットの退団に伴う離脱、そして次期リーダー・AJスタイルズの電撃加入。
AJは加入直後のレスリングどんたくでオカダの保持していたIWGPヘビー級に挑戦、そのリング上に突如乱入したのが高橋裕二郎
当時の裕二郎はオカダの所属するCHAOSの一員でありましたが、突如の造反、その意外性と勢い、そして実況の野上アナが思わず発した「裏切りの東京ピンプス!」という語感の良さに度々思い出すほどの鮮やかな裏切りでした。

ジェイ・ホワイト&外道

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まさに”外道”(2018.9.23)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

その後リーダーの交代劇や分裂騒動などいろいろありすぎるほどにあったBULLET CLUB、そこにさらなる激震と新たなる”裏切り者”が加わったのが2018年のこと。
9月の神戸・Destructionにおいて棚橋の挑戦権利証に挑戦し、敗れたオカダ、勝ったもののリングに転がる棚橋。
そこに追い打ちをかけるようにリングに上がり椅子で滅多打ちにしたのがジェイ・ホワイト
それまでのジェイは一応はオカダのCHAOS所属として活動していたものの、なんとも不穏な空気を漂わせ、一切なれ合わないままの造反だったので意外性というよりは「ついに」「ようやく」という感じすらしました。

しかし驚きだったのはその直後、リングにオカダの元セコンドであった外道が現れジェイのイスを奪ったかと思うとまさかのオカダへのチェアショット。
オカダの凱旋から6年間親身になって支え続けた男の裏切り劇はまさに衝撃というほかなかったでしょう。

KENTA

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BULLET CLUBの”裏切り”の伝統もTakeover(引き継ぎ)したKENTA(2019.8.12)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

そして記憶にも新しい、昨日のG1 CLIMAX 29優勝決定戦のリング上。
突如タッグを組んでいた石井のタッチを拒否したかと思えばさらには攻撃、自身のフィニッシャーたるG2Sを決めて見せたKENTAはさらに怒り心頭で駆け込んできた柴田にもスリーパーからの起きて破りのPKを見舞い、あろうことかその胸の上でのあぐら。
巷では「ここ10数年で最高の裏切り劇」とも言われているようですが、外道の時とは違い僅か1か月余りでの裏切りはとてつもないスピード感とだからこその意外性がありましたね。

 

所感雑感

というわけで数々の”裏切り”によって彩られてきたBULLET CLUBの歴史でした。
今回はKENTAの例に従って「誰かを裏切ってBULLET CLUBに加入した」場合のみを紹介しましたが、それ以外にもBULLET CLUB内での裏切り劇も多いんですよね。
初代リーダー・デヴィットはヤングバックスに、2代目リーダーAJはケニーに、3代目リーダー・ケニーはキング・ハクファミリーに裏切られてBULLET CLUBから去っているわけですし。
そういう意味で”裏切り”という要素はBULLET CLUBと切っても切れないものであるということが分かりますね。
そう考えると逆に他のユニット(CHAOS、LIJ、鈴木軍)はここ最近裏切り展開がないですね、だからこそ「〇〇裏切り待望論」はいっつも渦巻いてますけども。

きょうはこれまで、それでは