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各種数値で機運を高めるG1 CLIMAX 29:全体数値編

エントリー選手及びブロック分け、そして試合日程がおおよそ発表されたことでついに間近まで迫ってきた感のあるG1 CLIMAX 29。
まぁ今シリーズ最終戦まで一応はザックと吉橋の出場権争奪戦がある?んですけどまぁ本当に変わっちゃったら後々に修正するとして。6/19時点での今年のG1についての各数値をまとめてみました。

で、まとめてみたらいつもの倍近くになりそうだったのでエントリー選手全体に関するまとめと各選手に関するまとめで2回に分けることにしました。
今回は全体数値編です。

昨年のまとめはこちら

www.pwanalysis.com

 

選手年齢推移

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G1 CLIMAX 29の出場20選手の平均年齢は35.7歳で昨年比+0.35歳となりました。
メンバーが変わらなければ昨年比+1.0のはずなので相対的には‐0.65歳ともいえ、出場メンバーの若返りが図られた形に。
詳しい入れ替えについては後述にしますが、今年の大きな変化というとこれまで最年長だった鈴木みのるの不参加、があげられ、最高年齢も昨年の50歳から43歳(石井)へと大きく引き下がっています(昨年2番目に高齢だった真壁もエントリーしていないのでそれもあるとは思います)。

その割に平均年齢が下がっていないのは、新規参戦となったのがタイチ(39)、鷹木(36)、コブ(37)、KENTA(38)と平均年齢よりも高めの選手が多かったのもあるでしょう。
そういう意味で、つい先日の永田さんのコメントにあったような「若手の台頭・起用」はならなかったとも言えます。

年齢別推移

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今度は平均値ではなく各年代別の選手数をプロットしたのがこちら、
棒グラフは20代、30代、それ以上の年齢の選手の実数、折れ線グラフは20代、30代及びそれ以上の年齢の選手の全体の割合を示しています。
今年でいうとその内訳は20代選手が2名(‐1)、30代選手が13名(+1)、それ以上が5名(±0)となっています(カッコ内は昨年比の人数)。
ここ数年の推移を見てみれば20代選手は露骨に減少を見せています。
しかしこういった傾向は過去にもあり、13~19回大会、20~24回大会間でも一度は上がった20代率が徐々に減っています。
これを見るに若手の起用には5年前後のサイクルで行っているというのが実情かもしれません。
ちなみに第13回大会は中邑や柴田が初参戦(棚橋は前年から参戦)、第20回大会は内藤や裕二郎が初参戦、とまさに新世代の台頭が行われた大会ですね。

一方で20代率に関しては10年近くに渡って60%前後で安定しており、働き盛りの選手が中核をなし続けていることがわかります。
とはいえ25~27大会にかけて減少しつつあったのがここ2大会では上昇しつつあります。
さらに40代以上の割合がここ3大会変化していないことから、まとめとして「20代選手(若手)が減少し、30代選手(主力)が増えている」という感じのようです。

キャリア推移

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続いて出場選手の平均キャリアは13.85年で昨年比+0.1年となりました。
平均年齢と同じく最長キャリア選手が何人か減った一方でキャリア10年弱の選手が多く新規参戦したことであまり変化がなかった模様。

 初出場者数推移

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今年初出場となったのはウィル・オスプレイ、KENTA、ジェフ・コブ、鷹木信悟、タイチ、ジョン・モクスリーの6名。
G1の初期である第2,3回大会を除けばこの6名の初出場者を含む大会は第10回、第20回、第26回、そして今回の4回しかありません。
第10回はライガーや高岩らのジュニア選手などが大挙参戦した大会、第20回はNo LIMITの二人の初参戦、第26回はAJや中邑らの大量離脱があったことでガラッとメンツの変わった年でしたね。
ちなみにそれぞれの年の初出場者の平均年齢は30.83歳、29.67歳、30.67歳、34.83歳となっており、過去の新規選手が多い大会の中ではおおよそ30歳前後の若手に属する選手がごそっと加入していたのに対して、今年の場合は30代半ばの働き盛りが多い感じですね。

離脱率推移

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今年のG1のエントリー選手で話題になったのは新規参戦選手だけでなく参戦できなかった選手、特に昨年のエントリー選手の中でも参戦できていない選手がいたところですね。
今年は特にAEWの設立によってケニー、ハングマン、そしてインパクトへの移籍もあってエルガンが離脱することになりましたが、それだけでなく鈴木みのる、吉橋、真壁の3名が離脱し系7名が離脱。
この人数はそれこそ年初めに大量離脱があった2016年に近い数値です。

外国人割合推移

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今年のG1の一つの特徴は開幕戦がアメリカ・ダラスでの開催という点。
ある意味ここ数年の海外戦略もここまできたか、ってなもんですけぢ実際の外国人数はWCWとの共同開催?になっていた第2回G1の10人に次ぎ、昨年と同じく歴代2位タイとなる8名の外国人が参戦しており、全体の40%を占めています。
しかしこうしてみると第9回(1999年)~19回(2009年)大会までの10年間は外国人参戦の谷のような状況ですね。
それがそのままいわゆる新日本の”暗黒期”と重なっているのが興味深かったりします。
これまで見てきた数値にこういった時代性を反映したものはあまりなかったですしね。

 

所感雑感

というわけで各種事前まとめ第一弾、全体数値編でした。
シリーズ自体の数値のまとめはいつもエクセルにて手作業でやってたりするんですが、昨年にまとめたデータが残っていたので今回は集計作業自体が楽で、その結果ああだこうだといろいろ調べることができて楽しかった(小並感)。
まぁこういったG1の数値的まとめは色んな人が色んな集計してるので、この分野としては貴重ないろいろ刺激をもらえる季節で楽しかったりもします。
今回でいうとプロレススクエアという方の「決勝進出者の年齢分布」なんていうのが「その発想はなかった」って感じでなかなか興味深かったです、私も今度調べようかしら

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きょうはこれまで、それでは