プロレス統計

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各種数値で機運を高めるG1 CLIMAX 29:個別数値編

さて前回はエントリー選手全体の各数値についてまとめてみましたが、今回はエントリー選手一人一人についていろいろな数値を調べる個別数値編です。
さっそく見ていきましょう。

昨年のまとめはこちら

www.pwanalysis.com

 

過去対戦まとめ Aブロック

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まず初めにAブロックの各公式戦の組み合わせにおける過去の戦績です。
各組合せで「勝ち数/負け数」という表記になっています(オカダ対棚橋のみ引き分けがあるので/部分に引き分け数が重なっていますが)
このブロック内での過去対戦でいうとやはりオカダ、棚橋が断トツで過去の対戦数が多い、んですけどそれぞれ4分の一以上がお互いの対戦なあたりどんだけ対戦しとるんや…と改めてなります、そりゃ海も超える。

上の表だと見づらいので各組合せについて勝ち越し/負け越し×/互角/初対決--をまとめたのが以下の図。

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 こうしてみると驚くべきはオカダで、KENTAとは初対戦となり、棚橋とザックに対しては互角の戦績であるものの、他の6選手に対してはいずれも勝ち越し、特に飯伏SANADAランスオスプレイの4名に対しては1敗もないという。
そういう意味だとこのブロックのテーマの一つとして「オカダに勝利できるか」というのは各選手共通してそうですね。
一方で負け越しに目を移せばオカダ、棚橋、SANADA、ファレ、オスプレイの5人に負け越している飯伏にとっては彼らに対してリベンジすることが大きな目標といえます。
そして初対決数でいうと圧倒的に多かったのはKENTA、過去対戦についてもノアで行ったザック戦1回のみで他の選手とはいずれも初顔合わせとなります。
そういう意味でこれらの初対戦を通じて「(新日本における)KENTAとはどういう選手か?」も一つの見どころか。

過去対戦まとめ Bブロック

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続いてBブロック。
過去の対戦数が多いのは内藤、石井、後藤の新日本歴の長い3名、Aブロックでのオカダ棚橋と同じくこの3人の間での対戦が多い印象ですね。

 

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勝ち越し/負け越しにしてみるとこのような感じ。
Aブロックの初対決数16に対してBブロックは全45試合中実に25試合が初対決と目新しい対決の多いブロックですね。
その中で勝ち越し数が頭一つ多かったのが後藤さん、直前シリーズを全くの音沙汰なく過ごした後藤さんははたしてどういった姿を見せるのか・・・
注目点となる初対決でいうとBブロックは初参戦が4名もいるのでこの4名が多いんですが、特に鷹木は全試合が初対決、ついでモクスリーにジェイという感じでいずれもタイプが違うだけにどういう試合になるのか楽しみですね。

Cagematch評価

 

 

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続いて各選手に対するファンの評価の一つとして、ドイツのプロレス情報サイトCagematchでの各選手の10段階評価を調べてみました。
なんとなくの傾向を見るためにデビュー以降全体平均(All)と2019年のこれまで、2018年全体の平均をそれぞれのせています。
各セルは9以上が赤、8以上が黄色、6以上が緑、それ以下が青になっています。
こうしてみるとAブロックは9以上が5名、Bブロックは2名とかなり偏っている印象があります。
結果としてAブロックの平均評価は8.19Bブロックは7.98という数値になりました。
こういう数値を見てもAに結構実力派が集まっているっていう印象がついちゃいますね。

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上記の数値についてAllの数値順に並べ替えてみたのがこの図。
黄色く着色しているのが今回新規参戦となった選手ですが、タイチ選手を除いて全体の半分以上に分布しているのがわかります。
まぁあくまでも海外ファン主体の評価ということもあるんですがタイチ選手てすこぶる評価が低いんですよね、ここ数年(とくにヘビー転向を決意して以降)は改善傾向にあるんですが。
個人的にこの国内の反応を見る限りの評価とCagematchなんかの評点の差は結構気になっているので、同等の規模で国内でも評点してみてほしいもんです。

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ちなみに、今回エントリーならなかった3名の同数値がこんな感じ。
鈴木みのるに関しては今年評点が下がったものの依然9点以上を維持しており、今回参戦することになった6選手を上回っているんですよね。
一方で吉橋及び真壁に関しては、タイチを除く新規選手5名を下回っており、この5名と比べると落選もやむなしかなぁという気になってきます。

Aブロック試合順

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そして先日公式サイトで最後の武道館3連戦を除いた全試合順が掲載されたのでそれについてまとめています。
今年は各大会の試合数は9試合、つまりメインイベントが第9試合、セミメインイベントが第8試合となっています。
まずAブロックについてはメイン数はオカダが5回で断トツの1位セミ数では同じく5回で飯伏が断トツの1位という結果に。
このような関係性は昨年のAブロックでもあり、その時はメインがオカダ(7回)、セミが棚橋(7回)という形でした。
新日本のことG1においてはやはり試合順が後ろなほど重要度があがる傾向があるだけに、昨年ほど露骨ではないにしろ、今年のAブロックをけん引しそうなのはオカダ飯伏の両名という感じでしょうか。
ちなみに平均値ではオカダが8.25で両ブロック合わせてのトップです。

一方でファレとランスについてはセミ・メイン共に登場回数が0となっておりほかの選手よりも頭一つ”小さい”5台になっています。
去年はなんだかんだ言いつつどの選手もメインまたはセミの登場回があったんですが今年は明暗分かれる形になってしまいましたね。

Bブロック試合順

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 Bブロックでは内藤と石井の両者がメイン4回ずつで並ぶ形になり、そういう意味ではこの二人がこのブロックのトップ2という感じがします。
一方でセミ数が圧倒的に多かったのが後藤さんで実に6回
その結果平均試合順も内藤さんと後藤さんが同率の8となっています。

一方こちらのブロックでもメイン・セミどちらも出ない選手がおり、それは矢野。
BブロックはCHAOSのメンバーとして3人が出ていますがなんとも対照的な感じになりましたね。
Bブロックというと各新規参戦選手に注目していたんですが、鷹木・コブは中盤ぐらい、モクスリーはさすがに少し平均試合数も高いですね。
とはいえメイン登場回数は2度のみというのは少し以外だったりしますが、新日本としてもまだ様子見なんですかね。

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で、昨年の平均試合順との比較の図がこちら。
昨年は各大会10試合ありメインが10、セミが9試合目だったので今回と解析結果を合わせるためにそれぞれ-1してあります。
その結果、オカダ・ファレが-0.6ポイントと試合順を下げ、一方で石井とジェイは約+1.0ポイントと大きく試合順を上げています。
オカダの試合順に関しては去年が異様に高かったという気もしますが、ファレは昨年でも下から3番目に低い数値だったのがさらに下がっており、それがそのまま選手への評価に直結するとは思いませんが、「セミ・メインから遠のいている」という感じがします。
一方で石井とジェイはこの1年で大きく重要度を上げたとみることもできるかもしれません。

Cagematch評価vs平均試合順相関調査

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で、なんとなく上記のデータを見ていて「Cagematchの評価と試合順に結構相関ない?」というきがしたので横軸を平均試合順、縦軸をCagematch評価をとってプロットしてみたのが上図。
見事なまでに相関関係が表れており、「(Cagematchにおける)ファンの評価が高いほど試合順が高くなる」という関係がありそうです。

おまけ:直近戴冠歴

最後に数値ではありませんがエントリー選手の直近のシングル王座戴冠歴について。
ちなみに今回エントリーしたいずれの選手もシングル戴冠歴がありました、まさにチャンピオンカーニバル。

現王者
オカダ(IWGPヘビー)
ザック(RPWブリティッシュヘビー)
ランス(PWR)
オスプレイ(IWGP ジュニア)
内藤(IWGP IC)
石井(NEVER)
モクスリー(IWGP US)

1年以内
タイチ(NEVER)
ジュース(IWGP US)
コブ(NEVER)
飯伏(IWGP IC)
ジェイ(IWGPヘビー)
棚橋(IWGPヘビー)
後藤(NEVER)

それ以上
EVIL 2年8か月前 NEVER
鷹木 2年11か月前 ドリームゲート
ファレ 4年9か月前 IC
SANADA 5年前 TNA Xディビジョン
KENTA 5年6か月前 GHCヘビー
矢野 11年9か月前 WEWヘビー

というわけで実に全体の7割が「1年以内にシングル王座を保持していた」ということがわかります。
ちなみにCagematchによればランスも現PWR王者らしいんですが昨年末以降PWRという団体も活動していないのでカウントしていいものか・・・(それ以外にもLions Pride Sportsなる団体でも王座とってたりしますが、申し訳ないが存じない) 

 

所感雑感

というわけで個別の数値編でした。
やることが・・やることがおおい・・・!というか自分でどんどん増やしていってしまった感もありますが、こうしていろいろ検証するのが楽しくもあるのです。
今回でいうとCagematch評価と試合順の相関がばっちり出ているのはちょっと驚きというか興味深かったですね、過去のデータでもやってみる価値はあるかもしれない(この人またやること増やしてる・・・)

きょうはこれまで、それでは