プロレス統計

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3大リーグ戦前後のTwitter実況者数及び動員変化調査

様々な偶然が重なった結果新日本、全日本、ノアの三団体のシングルリーグ戦がほぼ同時期に重なった2020年。
全部を全部追いかけてた人はかなり大変だったんではないかと思うところですが、いずれにしたって各リーグ戦事件もなく完走できたのは傍から見ていてもほっとしたところです。
この3大リーグがほぼ同時に開催されるということで既に各数値で事前に比較はしたところ*1ですが今回はその事後比較としていくつか数値を見ていきたいなと思います。

大まかに大会への反響としてTwitterでの実況者数を、また興行的な実績として観客動員についてリーグ戦での数値とリーグ戦前後の数値を比較していきます。

 

Twitter実況者数比較

以下では各リーグ戦の前後(前は8月以降、後は10月いっぱいまで)について書くサブスクリプションやABEMAなどでの中継があった大会をピックアップし、当日の各団体のハッシュタグでの実況者数を集計してみました。
本来は各中継の視聴者数を調べるのが、その大会の注目度などを調べる上で重要なんでしょうけどそういった数値は公表されていないのでその代替値として用います。

新日本プロレス #njpw

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まず初めは新日本プロレス(#njpw)について。
上図では視覚的にわかりやすいようにG1以前(pre)を青色、G1中(G1)をオレンジ、G1後(post)を緑の折れ線グラフで示し、各期間の平均実況者数を点線で示しています。

新日本のこの結果はかなりわかりやすいのですが、G1前後と比較してG1中は各大会の実況者数がかなり多いことが分かります。
もちろんG1前にあった神宮大会なんかはG1の各大会を上回る実況者数があったりしますが、それでも各大会の平均値は明らかに同期間の各大会を上回っているのが見て取れます。
つまりは通常の大会と比べてより高い注目度を集めることができているという証拠ですが、おそらくはworldでの視聴者数自体も同様にG1期間中に増えていたのではないかと思われます。
逆に言うとG1という企画が上手く機能していたと言えます。

全日本プロレス #ajpw

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続いては全日本プロレス(#ajpw)でチャンピオンカーニバル(CC)前後の全日本プロレスTVにおける中継を対象としています。
全日本に関しては思ったよりも中継数自体が少ない感じもしますが、よく考えずともブシロードやSyberAgentといった企業のバックアップを受けてないネット中継となるとこれ以上は贅沢と言うか無理なのかもしれない。

そんなこんなでどうしてもデータ不足の感はあり、各期間で大きな差はない感じもします。
しかし平均値で見ると、新日本と同様に、CC前後と比べてCC期間は実況者数の増加が観られています。
CC前は結構中継ごとに実況者数のばらつきが大きかったのに対して、比較的安定して実況者数が多かったとも見えますね。

プロレスリング・ノア #noah_ghc

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最後にプロレスリングノア(#noah_ghc)のN-1ビクトリー前後について。
こちらに関してはN-1前にかなり実況者数が多かった大会(8.10横浜文化体育館)もあり、各期間内でのバラツキが大きい感じ。
一応N-1前後とN-1期間中でも差はあり、N-1期間中の方が平均は高かったんですが、その差な前述のG1やCCと比較すると小さ目って感じですね。

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ノアに関しては中継手段がかなり多く、ネット上に限ってもWRESTLE UNIVERSEABEMAの2本体制で行っていることは他の団体と区別しないといけない所です。
というところでWUとABEMAそれぞれの中継で分けて、ユーザー数の箱ひげ図(おおよその分布を現したグラフ)を書いてみたのが上図です。
図のオレンジのラインが中央値、箱の範囲内が上位25~75%までが収まる範囲になっていますが明らかにABEMAでの中継があった大会の方が実況者数が多い傾向にあるのが見て取れます(ABEMAでは500人前後、WUでは200人前後)
やはりサブスクリプションであるWUと登録不要なABEMAでは実況者数も倍近く違ってくるということですかね。
両サービスの利用者数はあんまりわからないんですけども。

3リーグまとめ

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上の3つのグラフの平均値のまとめがこの表になります。
左は平均値、右は開幕前を基準とした場合の増減割合になっています(緑が増加、赤が減少)。
結果として最もリーグ戦による増加が大きかったのが新日本のG1で約8割増しの実況者数になり、最も少なかったのはノアのN-1で約3割増し。
対してリーグ終了後に目を向けると全日本を除いたノアと新日本で実況者数の減少が見られています。
理由については定かではありませんが、リーグ戦の注目度が高かった分見劣って下がっているのか、ってところですかね。
ノアに関してはN-1後は比較的実況者数が少ないWRESTLE UNIVERSEしか中継がないっていうことが大きい気もしますが。

観客動員

続いては観客動員、なんですが残念なことにノアは少し前から観衆未発表に切り替えったので今回の集計には入っていません。
いやまぁ公開するもしないも会社の選択何ですけど、数値まとめ系ブログとしては寂しい限り…CyberAgentの株主になってなんか要望でも送るしか…
戯言はさておきしょうがないので新日本と全日本のみです。

新日本プロレス

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まず新日本プロレス。
G1前には神宮球場大会がありそこでの動員が現状大会再開後最多の動員となっているのは間違いないわけですがそれを除けばやはりG1前後と比較してG1中の動員は平均からして一段階高い領域にあったようです。
現状だとやはり如何に大きな会場を抑えるかが重要になってくるあたり、元々この時期にG1を予定しあらかじめ押さえていたからこそ(例年とは比較するべくもありませんが)その他の時期と比べても動員自体は段違いによくできたと言えます。

全日本プロレス

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続いて全日本プロレスですが、残念ながら動員面ではあまり大きな差がCC前中後で見られない感じになりましたかね。
平均値を見ても多少変化はしているもののほぼ同じぐらいという感じ。
各大会の動員に関してはあまり増加していないんですが一方で大会数自体はCCの前後と比べるとCC期間中はかなり密になっているようにも見え、そういう意味では大きい会場を増やせなくとも、大会数を増やすことで動員確保を目指したという部分はあるかもしれません。
実際近年だとなかなか数千人クラスの会場は使えていないので、どうしても後楽園が限度になり、その後楽園は約半分のキャパなので…という感じかもしれません。

2団体まとめ

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Twitter実況者と同様に動員でも全日本と新日本で比較したものが上の表。
全日本に関してはCC中に約3割増しだったのが、新日本はG1中に約11割増し、つまりは倍の平均動員を獲得していました。
そういう意味で動員面で、この状況下である程度の成果を出せたとも言えるんじゃないでしょうか。
新日本のG1に関しては以前会場の(予想)充填率に関してまとめており*2、例年と比較すると特段良いわけでもなかったんですが、少なくともCOVID以降を考えると普段よりも良い期間にできたというのはあるかもしれません(おそらくCCも似たようなものなのでは)。

 

所感雑感

というわけでちょっと一部抜けはありますが3大リーグ戦に関してまとめでした。
各団体・リーグ戦で度合いこそ異なるものの動員にしても実況者数にしてもリーグ戦はやはり普段よりも注目度も動員も上がりがちということは結論として言えるんではないでしょうか、それはCOVID状況下と言えども。
まぁその一方でノアの実況者数について多分初めて詳細分析をしたんですがABEMAとWUでここまで有意な差があるとは思ってなかったので驚きましたね。
今回は8~10月に限ったわけですが、今度はもう少し広い範囲で調べてみたい感じもします。
出もできれば動員も調べたいのでなんかデータ公表してほしいなぁ・・・DDTも一緒に。

きょうはこれまで、それでは