(この記事は新型コロナウイルスCOVID-19による日本プロレス界への影響概算 - プロレス統計のデータ改訂版です。
各団体の発表に基づいて随時更新していきます)
【4/8 データ追加修正】
COVID-19の影響は現状まで収まるところを知りませんが、現在その感染拡大を防ぐ有効な対策として認識されているのが密集・密閉・密接な会話(発声)の三密を避けること、具体的には不要不急な外出の自粛、それに伴うイベントや集会などの中止が挙げられます。
その効果に関しては確かに効きそうだと認識している一方で、それによる負の影響もまた把握しておくことは無駄とは言えないでしょう。
ぴあの調査によると3/25時点でライブ・エンタメ業界は3300億円の売り上げ減があったと見積もられています*1。
勿論プロレスもこのライブ・エンタメ業界の一部でありますが、ここではプロレス業界の主要5団体への影響について試算してみたいと思います。
集計したもの
COVID-19による影響のわかりやすい指標として今回は新日本プロレス、全日本プロレス、DDT、ノア、ドラゴンゲートの5団体でキャンセルされた大会に関して調べてみました。
キャンセルされた大会数については公式サイトで簡単に調べられるんですが、ここからさらに「開催されていた場合どの程度の動員が見込めたか」≒「COVID-19によってどれだけの観衆を失ったのか」を同会場の過去の平均動員を計算することで算出してみました。
(データは4/5現在に判明しているもののみです)
【4/8 追加の発表に基づきデータを修正しました】
新日本プロレス
【4/8 データ追加】
現段階で中止が発表されている新日本プロレスの興行一覧を示したのが上の表であり、月・日・都道府県・会場名・同会場の過去の平均動員(※印は2019,2018年の同時期同会場での動員を使用)を併記しています。
またそれらのデータから予想総動員・中止大会数・2019年の動員/大会数に対する割合も計算し記載しています。
新日本プロレスでは35大会が中止、それによる総動員は8万4千人と予想され、これは2019年の総動員の17.9%に相当、大会数も2019年の23%に相当します。
これらの中止によって新日本プロレスでは春のシングルトーナメントであるNEW JAPAN CUPが中止となり、次期シリーズであるどんたくも中止になっています。
全日本プロレス
【4/8 データ追加】
全日本プロレスでは中止となったのは26大会、それによる動員は1万4千人と予想され、これは2019年の大会数の約20%、総動員の約17%に相当します。
全日本プロレスでは当初春のシングルリーグ戦チャンピオンカーニバルの開催を目指していましたが、4/4にその開催中止を決定*2しています。
現状では同会場での振り替えは厳しいものの、年内の同リーグ戦の開催を目指すとのこと。
DDTプロレスリング
【4/8 データ追加】
DDTでは中止となったのは31大会、予想動員は9千人であり、2019年の総大会数の17.3%、総動員の13.5%に相当します。
また中止大会については「大会開催に関する準備ができないために開催中止」になった大会もあるとのことで6・7月とかなり先の大会も中止になっています。
観客を入れての興行は開催されていませんが現在は路上プロレスなどをDDTユニバースやインスタグラムで配信している模様です。
4月からの緊急事態宣言を踏まえてグループで運営している飲食店も営業を休止することを決定しています*3
プロレスリング・ノア
【4/8 データ追加】
プロレスリング・ノアでは中止となったのは15大会、それによる動員は1万1千人人と予想され、2019年の大会数の14.4%、総動員の21.3%に相当します。
ノアでは3/21に通常興行を再開するも再びの自粛要請により再度中止期間に入っています。
また、今回調べた5団体の中では唯一5月の大会(2日大田区総合体育館)も既に中止を発表しています(例として全日本は4/30からの興行再開を予定)
また当初予定していた3.29後楽園大会は無観客試合で実施され、同じサイバーエージェントグループのDDTユニバースで配信されました。
またDDTユニバースでタッグリーグ戦の配信を継続して行っています。
ドラゴンゲート
【4/8 データ追加】
ドラゴンゲートでは中止されたのは27大会、動員数は2万人と予想され、これは2019年の大会数の15%、総動員の19.2%に相当します。
ドラゴンゲートでは4.4の静岡大会は中止になりましたが、同日に代替として神戸サンボーホールにて無観客大会を開催し、ドラゴンゲートネットワークにて配信を行っています。
所感雑感
というわけで情報のアップデート版でした。
こういう情報に関しては随時アップデートしていく方が良い感じもしたので今後も情勢が変わるたびにちょこちょこアップデートしていきたいと思っています(今回のような新記事か更新かはまた考えますが)
いずれにしても想定以上に長い長い自粛期間もあって各団体で無観客大会であったり、何かしらのスペシャルコンテンツであったりと試行錯誤をしてなんとか生き抜こうとしているようです。
それを手伝う方法は我々ファンにとっては限られていますが、まずできることは自分たちが感染を広めないことと、あとはサブスクでも通販でもお金を落とすことぐらいですかね。
きょうはこれまで、それでは