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歴代パートナーを振り返って考える”逸材ボンバーズ”の可能性

さて今回は今G1で俄かに話題を引き起こした棚橋の”光属性ユニット”についてのお話。
G1後に収録されたPodcastや各種インタビュー記事などでそのユニット名として「逸材ボンバーズ」なんて名前も考案されてましたね。
言わずもがな元ネタは、かつて師匠である藤波辰爾が結成した「ドラゴンボンバーズ」、まぁろくな活動をすることがないまま解散した当たり縁起が悪いってレベルじゃないんですけども。

とはいえ上記の”光属性ユニット”について話が出たときに私自身は「棚橋にユニット?無理でしょ?」ってなったんですよね。
というのもここ数年に限ってもタッグリーグのパートナーですら毎年変わるような有様で、それなのにユニットを結成とかとてもとても…
とはいえプロレス界は「Never say Never(『絶対にない』なんて絶対に言えない)」なので、棚橋率いる光属性ユニット「逸材ボンバーズ(仮)」の可能性を、棚橋のこれまでのタッグパートナーを振り返りつつ探ります。
今回は主にG1タッグリーグやWORLD TAG LEAGUEでのパートナー、および過去にIWGPタッグに挑戦したときのパートナーについて時系列順に振り返ります。

 

2001~2003 鈴木健三 (キング・オブ・ザ・ヒルズ)

現在も年末に開催されてるWORLD TAG LEAGUEの前身であるG1タッグリーグ、棚橋が初参戦したのは2001年のこと、そのタッグパートナーは現・KENSOこと鈴木健三。
この二人は同期ではあるものの棚橋はアマチュアでの実績が特になかったのに対して健三はラグビーでの実績があり、デビュー直後にもかかわらずマスコミ・ファンからの注目が高かったと言います。
棚橋はこの健三と組むことで自身への注目アップになれば、と思ってたそうですけど次第にファンの目も「健三よりも棚橋の方が動きが良くないか?」という具合に自身への注目を勝ち取ることに成功したとかなんとか。

このタッグはタッグリーグで成績を残すことこそかないませんでしたが2002年8月14日にIWGPタッグ王座決定トーナメントにも参加、残念ながら天山&蝶野の蝶天タッグに敗れています。
ある意味で棚橋が初めてファンの注目を集めることにしたキング・オブ・ザ・ヒルズでしたが、2002年に棚橋が例の一件で負傷欠場し、2003年に健三が新日本を退団したことで解消することに。

ちなみにもうすぐ公開される「パパはわるものチャンピオン」に健三も何らかの形で関わっていたようで上記のようなツーショットがTwitterに投稿されていたり、けして仲違いしたわけじゃないから今も仲がよさそう。

2003~2005 吉江豊

www.youtube.com

棚橋が負傷欠場から復帰した2003年、シングルではIWGP U-30王座を獲得するなど活躍する一方でタッグでは自身の5年先輩である吉江豊とのタッグを結成。
2004年には真壁も加えて新世代軍を結成する仲でもあります。
このタッグチームによって棚橋はIWGPタッグに初挑戦(4.28)、そして初戴冠(6.13)を果たし、3回の防衛にも成功しています。
またこの期間中にも2005年には全日本の世界タッグの王座決定戦に参戦するなどタッグでの実績面でなかなか充実。
しかし2006年に吉江が新日本を退団したことでタッグは解散することに。
新日本がYouTubeチャンネルにアップロードしていたNJPW GREATEST MOMENTSのシリーズには2000年代初頭の結構レアな映像がいくつもあったりするんですけどその中に棚橋吉江対魔界倶楽部の防衛戦があったりもします。

2004~2005 中邑真輔

 

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棚橋&中邑タッグ
(このブログより引用、雑誌か何かが元のはずなんだけど出店がわからない・・・)

吉江とのタッグに期間が被る形ではありますが、棚橋は2004年から新闘魂三銃士として会社からのもうプッシュを受けることに。
この新闘魂三銃士というユニット?はまぁ巧く行くことはなかったのですがこの無理やりなくくりに入った棚橋、中邑、柴田の物語が今に至るまで続いているのがプロレスの面白いところでもあります。

閑話休題、この新闘魂三銃士の中においては棚橋・中邑はまだウマが合ったのかタッグで活躍することが多くなっていきます。
その最たるものが同年12月11日、佐々木健介&鈴木みのるという外敵タッグに渡っていたIWGPタッグのベルトを奪取し(この試合はYouTubeで見た覚えがあるんだけど見当たらない・・・)、棚橋としては2度目、中邑としては現段階ではキャリアで唯一のタッグ王座戴冠になっています(タッグリーグは2006年に蝶野さんと組んで制しているけど)。
その後2人は4度の防衛に達成、現状では二人にとってIWGPタッグ防衛最長記録ですね。

しかしこの二人は、新闘魂三銃士結成の時点ですでに感じていたであろう方向性の違いから、IWGPタッグに陥落した後に解散を宣言。
2006年から中邑は蝶野と組むようになり、その後もRISEやCHAOSなど反体制、というよりは棚橋の対角に立つポジションをキープし続け、2016年に退団したことでこの二人の対戦こそあれ、再タッグはこれ以降見られていません。

2006~2010 金本浩二

www.youtube.com

中邑とのタッグ解消後棚橋は本格的にシングルプレイヤーに移行。
その間G1タッグリーグなどでパートナーを務めていたのが金本浩二。
金本は2004年にG1に出場、後の2007年にはIWGPヘビー級に挑戦などジュニアの枠に収まらない活躍をしていたまさに全盛期のころですかね。
上記映像では奇しくも相手が元パートナーの中邑で、棚橋金本はIWGPのヘビー・ジュニアの王者タッグという、ちょっと前でいうと棚橋KUSHIDAみたいなスペシャルタッグ感はありますね。
実際に実力者同士のタッグということもあってか、このタッグで参戦した2006,2007年のG1タッグリーグではどちらも決勝戦まで進出しています。
まぁいずれも決勝で敗北しちゃっているんですが・・・

このタッグ自体は2010年まで続いているわけですがそれ以後金本さんの新日本の参戦数減少、そして退団に伴って解消することに。

2006~2007 山本尚史

www.njpw.co.jp

その金本と時期こそ被るものの棚橋とタッグを組んでいたのが同期の山本、現在のヨシタツその人です。
言ってみれば健三とのタッグに近い部分はあったかもしれませんがこの二人は同じ岐阜出身でもあり、そういうつながりもあったかもしれません。
ちなみに新日本公式などではこのチーム名に関して記載は見当たらなかったんですがCagematchでは「New Japan Dragons」なる名前がついていたり。
彼らの出身地岐阜といえば名古屋の近く、この地域のプロ野球チームと言えば中日ドラゴンズ、という連想で「新日ドラゴンズ」とでも名付けてたんですかね(知っている人は情報をお願いします)
いずれにしてもこの新日ドラゴンズ、2007年7月8日に地元岐阜でIWGPタッグに挑戦したりもしています。
しかし2007年末から山本は海外無期限遠征に旅立ち、そのまま新日本を退団してWWEへ。
この時点ではまさか7年後に再結成するだなんて思わないよなぁ・・・

2010 TAJIRI

www.youtube.com

その後しばらくタッグでの活動についてはご無沙汰になるわけですが、2010年のG1タッグリーグにはTAJIRIとのタッグで参戦。
元々はハッスル軍として新日本に登場したTAJIRI、棚橋とはシングルでやり合うなど抗争していたのが、その後の矢野との試合中の棚橋を弟子のKUSHIDAと救出したことを契機に逆にタッグを結成するようになったそう。
しかし当時のTAJIRIは自身の団体であるSMASHを立ち上げたばかりでタッグとしての活動はそんなにできなかった模様。

2011 後藤洋央紀

www.youtube.com

翌年2011年に棚橋は後藤と組んで実に4年ぶりにIWGPタッグに挑戦することに。
棚橋と後藤、というと2007年11月11日に行われたIWGPヘビー級戦が印象深い人も多いと思いますが、この試合が大いに盛り上がったのも棚橋と後藤で「手が合う」ことが理由なんですかね。
言ってみれば黄金カードのこの二人ですがこの年6月18日にもIWGP戦を行い,三度後藤を下しています。
実は試合前はいがみ合っていた(試合中の同士討ちが原因だとか)二人ですが、試合後タッグベルトを引き換えにIWGPへの挑戦をぶち上げたジャイアント・バーナードに対して、いままさに叩きのめした後藤さんをパートナーにIWGPタッグ挑戦を宣言するというまさに鬼畜の所業、これには後藤さんも困惑、でも受けちゃう当たり人が良すぎる。
で、このIWGPタッグ挑戦こそ失敗するもののその後のタッグリーグまでこのタッグは継続、しかしそれ以降は同じ本隊で組むことこそあれ進展はなかったですね。

2012~2013 キャプテン・ニュージャパン

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キャプテンエース
Sportsnaviより引用)

個人的に棚橋のタッグパートナーというと印象強いのがこのキャプテンニュージャパン。
2010年以降毎年のようにタッグパートナーが変わる棚橋にあってキャプテンだけはWORLD TAG LEAGUE2年連続出場を果たしていますし。
問題があったとすれば如何せん全然勝てなかったことですかね、勝った試合も中継のない地方の試合だった記憶が・・・
棚橋とのタッグ自体はこれ以上に長く続いた記憶がありますが、2016年にヨシタツがHUNTER CLUBを結成して以降ヨシタツに絡むことが増え、棚橋とのタッグも自然解消といった具合。

2014 真壁刀義

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期待感はそれこそ本物だった棚橋真壁組
(新日本プロレス公式サイトより引用)

2014年のタッグリーグのパートナーこそ違うものの、この年の前半の棚橋はこれまでタッグはあまりなかった真壁と組むことでIWGPタッグ戦線に久しぶりの復帰を果たします。
棚橋と真壁と言えば新日本の中でも随一の知名度・人気を誇る二人でもあり、普段は本隊で共に活動をしており、逆に考えれば「なんでこの二人でタッグ出陣がこれまでなかったんだ?」と思うぐらいのチームでしたね。
この年は柴田と後藤の同級生タッグが結成されるなどトップ選手同士のタッグチームの機運がぐんっと上がった年でもあるんですけどその時流に乗っかった部分もあったかもしれません。
そういうわけで、見ていた自分も結構な期待感を持っていたのですが、同級生タッグとのIWGPタッグ王者決定戦で真壁が顎を負傷し欠場。
その後行われたIWGPタッグ戦で敗北し、棚橋と真壁は再びシングル戦線に戻ってしまうことに。
IWGPタッグ戦の後のコメントで棚橋自身も「このタッグを今日で終わりにしたくない」と言ってはいたものの中々そうはいかないですね・・・まぁ真壁は本間とのGBHもあったしなぁ。

2014 ヨシタツ

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ザ・ワールド
(新日本プロレス公式サイトより引用)

 その年のタッグリーグでのパートナーは、10月の両国でのAJスタイルズとのIWGP戦で介入してきたジェフ・ジャレットを追い払ってくれた、元WWEそして元新日ドラゴンズのパートナーであるヨシタツ。
だったんですが、翌11月のビッグマッチにおいてAJのスタイルズクラッシュを脳天から受けてしまう事故が発生し、来るタッグリーグも初戦こそ何とか出場するもののあっという間に敗退、残る試合も不戦敗、そしてヨシタツは長期欠場に入ることに・・・なんと儚いザ・ワールド・・・

2015 マイケル・エルガン

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アイシテマース
(新日本プロレス公式サイトより引用)

翌年のパートナーはこの年のG1において初来日し、そのパワフルな戦い方で一気に支持を受けていたマイケル・エルガン。
 BULLET CLUBの結成以降外国人と言えばBULLET CLUBに所属という流れが続いていた新日本において久しぶりの本隊所属外国人、しかし性格的には無骨なところがあったためにそこを棚橋がサポートをする形、ということもあった気がするチームではある。
実際の試合だとエルガンが棚橋をモノのように投げ相手に叩き付けるのが非常にインパクトが強かった。
棚橋にとってもここ数年で一番頼もしいパートナー、ではあったものの翌年はタッグリーグを前に右目を負傷しタッグ継続はならなかった、残念。

2016 ジュース・ロビンソン

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一番”光属性”を感じるエースジュース
(新日本プロレス公式サイトより引用)

上記のエルガンの欠場によってパートナーがn度不在になった棚橋、そこに入ってきたのがこちらも本隊所属の外国人選手であったジュース。
ジュースはコスチュームこそ初めからかなり派手だったもののリングサイドでのセコンド業もこなすヤングライオン、DOJO BOYSを経験しての参戦とあってか外国人選手の中でも観客からの親近感、そこからくるベビーフェイス性は随一、という意味で結構波長の合ったタッグだったのでは。
しかし最近ではジュースも同期であるデビット・フィンレーとのタッグやIWGP US王座戦線に重きを置くようになった関係でなかなかタッグは見られない、気がする。

 

所感雑感

というわけで棚橋の歴代パートナーでした。
まとめてみると思った以上に多かった・・・伊達に20年プロレスやってないわ・・・
まぁ本題は”逸材ボンバーズ”の可能性について考えること、だったんですけど、キャリアの最初期こそ最初に頭角を現したのがタッグ部門だっただけにタッグやユニットを引っ張るっていうのもできそうな気はしてきましたね。
まぁ如何せん2010年以降、トップのシングルプレイヤーとして確立して以降のパートナーの移り変わりを見るとどうしても心配になるのは確かなところではあります。

現状では逸材ボンバーズの候補はハングマン・ペイジとYOSHI-HASHI、光属性・絶対的ベビーフェイス性って意味だとやっぱりジュースもユニットに合うんじゃなかろうかという気がしないでもないんですけど果たして棚橋の中にそういう選択肢があるのかどうか、というか本当にチームを作る気があるのか、これに関してはタッグリーグぐらいまでは気にして待っていたいです。

きょうはこれまで、それでは。

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