プロレス統計

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興行的数値で見る2020年の新日本プロレス

例年であれば年内最終興行が終わり次第さっさといつものフォーマットでまとめている「○○年の新日本プロレス」なんですけど、如何せん今年はイレギュラーなことが多く、これまでのような単純比較が難しいためちょっと表示手法を考えねばならんかったのです(そういうのもあって各月の月例報告もしていませんでしたし)。
とはいえイレギュラーがあったからこそ解析するのが面白いわけで少々手こずりましたが、色々ありすぎた2020年の新日本プロレスの興行について振り返りです。

 

前年比の動員、大会数比較

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まず初めにメインデータとして2019・2020年の興行数(折れ線グラフ)と動員(棒グラフ)をまとめたのが上図、詳しい数値データは↓に表で載せます。
御覧の通り、1月は例年の1.5倍の動員でスタート、2月も興行数が減ったものの例年レベルとコロナ以前はかなり好調と言っていい様子でした。
そんな新日本にコロナが直撃したのが3月、5月に至るまで一切の興行がなく、6月も無観客興行のみで動員は一切なし。
こうしてみると例年通りだったのは2ヶ月、興行が停止していたのが4か月、残る半年がキャパ制限下での状態となった感じですね。

で、問題となる7月の興行再開以降ですが、昨年最も興行が多かった9月を除いて他の月は2020年は大会数が上回りました
前述の通り1大会当たりの動員数が限られている以上大会数を増やすことで総動員を増やす方針にあったような感じもします。
そんな大会再開以後の半年でいうと目立つのはG1 CLIMAXも開催された10月で総動員では前年の1割減にとどまり、ある意味例年レベルの動員を維持したようです。
勿論地方巡業が主となる通常の年と、ドル箱シリーズであるG1が開催された今年では単純比較はできませんが、逆に言えばキャパ制限があろうとより大きな会場を連発さえできれば例年レベルの動員が可能ということでもあるかなぁと(それが難しいんですが)。

結果として総大会数は140大会(前年比41大会減、78%)、総動員は22万7339人(前年比25万3836人減、48%)となりました。
各時期別に分けると休業前が31大会12万8855人、再開後が109大会9万8484人でした。
以下は各月の大会数・動員数のまとめとなっています。

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平均動員数推移

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最後に各月の平均動員を比較してみるのがこちら、前年比±何%だったのかも各点に併記しています。
1,2月のみ前年を上回り、7月以降は前年を下回ったという形ですね。
再開後の6,7月は例年大箱での興行が連発する時期でもあるので大きく平均動員で差が生まれ、最も大きくなったのは8月で前年比8割減という大幅減。
それに対して9月以降は例年一年の中でも平均動員が下がる時期で、9/11/12月は例年比約半減でキャパ制限通りの動員だったのに対して、10月はG1の開催があったおかげで例年2割減にとどまり、キャパ制限下にしては前年との差が小さい月になりました。

 

所感雑感

というわけで簡単にですが2020年の新日本プロレスの興行的数値でした。
まぁ当たり前ですが、やはりキャパシティ制限の影響はいかんともしがたく大きいというのは伺えますね。
今後の展望は不透明ではあるのでいつまでこれが続くのか…というのは業界全体を見ても不安にあるとこではあります。
そんなタイミングで新日本プロレス現社長の大張さんのインタビューがプロレスTODAYで公開されており(記事)、「ワクチンの展開を見るにアメリカでのコロナ下からの回復が早いんでは?」「オリンピックに向けて国内も改善していくと思われる」なんて話があるので新日本としては来年半ば以降にかけてアメリカ、日本で何か仕掛けたいところなんですかね。
おそらく来年もオリンピックが予定されているためにG1を秋にずらすことは予想されますが、そこでどこまで稼げるのかが肝なんですかね(政府としてもその頃までにある程度元通りのイベントができるように調整・緩和していきたいだろうし)

そういった回復の推移もまた興味深いのでちゃんと観察していきたいところです。
きょうはこれまで、それでは