先日のジュニアタッグリーグの終了をもって、新日本タッグの季節も後半戦、ヘビー級のワールドタッグリーグが開催されることとなりました。
なんですけど発表されたその概要にえらいたまげることになろうとは。
【今年の『WORLD TAG』は全16チームが総当たり!】
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) November 6, 2019
・真壁&本間が復活!棚橋&ヘナーレ、矢野&カバナがタッグ結成!
・鷹木&テリブレ!鈴木&ランス! KENTA&裕二郎らが注目のエントリー!https://t.co/1hMlSV73S9#njwtl #njpw pic.twitter.com/el9GK4ZiL2
【今年の『WORLD TAG LEAGUE 2019』は全16チームが総当たり!】
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) November 6, 2019
☆壮観の星取表はコチラから!
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前年と同じ1リーグ総当たりはそのままですけど参戦チームは2チーム増えて16チーム、その公式戦の数は昨年の91試合から120試合に増加、正気かよ!
ということで昨年も行ったWTLの各種数値はちょっと簡易版で行いたいと思います。
各チーム試合順
今回に関してはほぼ全大会で全試合が公式戦というのもあって各チームの試合順を調べるのも一苦労、ではあるんですが最近プロレスPodcastマンとして活躍しつつある92サイトー氏が下記の通りがっつりまとめててくださったのでこのデータを用いて解析をしてみました、サンキュー92氏。
WTL2019パワーランキング!#njpw #njwtl #プ事 pic.twitter.com/42BOvIzStD
— 92サイトー (@kunisaito92) November 7, 2019
平均試合順等
上記の試合順集計結果を踏まえて、平均試合順をまとめたのが上の図になっています。
平均試合順が最も高かったのはこれまでWTLを2連覇しているEVIL SANADA組、今となっては数少ないIWGPタッグ王座獲得&WTL制覇経験あり、そして現在進行形かつ人気にユニットLIJのチームとあって試合順でも他のチームとは破格の扱いのようです。
さらに詳しい解析のために、メイン・セミ・セミ前の試合数もまとめていますが、16大会中EVIL SANADA組は断トツの7度のメイン登場であり、セミ前までの試合が12試合にもなるのでほとんどセミ前意向に出ているって感じですね。
メイン登場回数を見てみると次点となっているのはフィンジュース、石井吉橋、ザックタイチにGoDと少なからずタッグ経験も比較的多く、なおかつ非ベテランの4チームとなっているあたりそういったチームへの注目度というか重要度がたかいということですかね。
またセミ登場数が最も多かったのは現IWGPタッグ王者のGoD、同様にセミ登場回数が多いのもメインと同じようなチームなのでメイン+セミぐらいまでは上述のような注目度が高いチームが集められている感じですね。
セミ前での登場数が最も多かったのはKENTA裕二郎組、次点で棚橋ヘナーレ組となっているあたり、セミまでとはまた違う傾向があるような気はします。
一方少ない方に目を向けると平均試合順が最も低かったのは永田中西組、かつてはIWGPタッグ獲得経験もあるんですが、参戦16チームの内唯一メイン~セミの登場機会がないという。
永田中西と比べるとテンコジは1度メインへの出場機会があるんで多少は平均試合順も高いんですが、セミ・セミ前への登場機会がないんですよね。
各チーム試合順分布
で、平均だと実態が分かりづらいので全16チームにおいて各試合順における公式戦数をまとめたものが上のグラフになっています。
いろんなタイプこそありますが、目に付いたものだけ紹介すると
平均試合順が最も低かった永田中西組は、第2試合登場が8度と最も多く、最大でも第4試合までの登場しかなく、これが平均試合順の低さの由来かと。
また後藤カール組は第1試合登場回数10回と最も多いものの、2,3試合をすっ飛ばして第4~第6試合への登場もあり、後半戦への登場もあるのが平均値で最下位にならなかった理由ですかね。
セミ・セミ前の試合数が最も多かったGoD及びKENTA裕二郎組の2チームについては両チームとも第1,2試合への登場はなく、中盤戦に固まっているのが特徴的でもあります。
どちらもヒールチームな辺り序盤に会場を温めるような役割には向いてないとかそういうことだろうか。
動員への諸影響解析:単回帰分析
で、他人のふんどしで相撲を取るだけもどうかと思うのでこっからは自前のデータで少し解析をしたいと思います。
まず初めに上のデータは、左が2012年から2018年の動員・大会数の推移、右が公式戦・参戦チーム数の推移になっています。
ごらんのように昨年は過去最高の動員を記録したわけですけど実は大会数は一昨年比で減少してたんですよね。
そして特筆すべきは何よりも2リーグ制から1リーグ制への移行による公式戦数の増加でした、それまで多くても57試合だったのが1.5倍近い92試合になっていました。
上の動員データを用いて計算した平均動員数のデータがこちらになりますが、実は2012年以降2016年まで平均動員の面では減少傾向にあったんですが、それが大きく回復したのがその2018年のこと。
冒頭で「正気かよ!」なんて言いましたけど、いやまじで正気かよ!と思ってますけど、こうしてさらに参戦チーム及び公式戦数を増やすことに決めたのは、昨年の平均動員の増加を見て「公式戦数の増加は平均動員に好影響を及ぼすのでは?」という判断をしたんでは?というのが私の推測です。
実際にこのデータを見るにその可能性はあるよなぁとは思ったんですが、果たしてそういう傾向がるのかをデータから見てみます。
各年の平均動員を、公式戦数でプロットしてみたのがこの図になります。
ここで点線はこのデータに対して1次回帰分析をした結果ですがほとんど試合数に対して変化がないことが分かります。
この回帰分析の結果から121試合行う今年の平均動員を予測した結果が赤いプロットで、予想は1856人/大会となります。
「じゃあ動員増やしても意味ないやん!」と思うかもしれませんが、この図を見てみると回帰分析した直線と各データプロットの間に大きなずれがあるのが分かると思います、つまりあんまりこの回帰分析が予測に役立ってないんですよね。
回帰分析においてその分析の妥当性を示す決定係数(R、1に近いほど精度がよく、0に近いほど精度が悪い)も調べましたがこの場合の決定係数Rはおおよそ0、つまり予想としてはほとんど役に立ってないわけです。
で、今度は横軸を1大会当たりの試合数に変えてプロット、回帰分析しなおしたものがこちらで。
この場合の決定係数は0.58、けして高いとは言えませんが先ほどの結果よりも制度は高そうではあります。
で、この結果から予想される今年の平均動員は2572人/大会、はたして本当にこの数字になるのかはさておきですが、大会後に比較してみたいところです。
所感雑感
というわけで各種数値でWTL2019でした。
数字が増えると調べることが増えちゃってもうね、どうしたもんか・・・と思っていたら92さんがサクッとやってくれたので本当にありがたかった。
まぁ今回のWTLのエントリー選手についてああだこうだいうのも楽しいんでしょうけど、やっぱ個人的には新日本プロレスとして動員が増えるはず!とみこして大きく開催内容を変えてきたのが巧く働くのか、というのが気になるところです、試合については・・・まぁそうねぇ・・・ツイート解析はしますが。
きょうはこれまで、それでは