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【Twitter】ユーザーの行動フロー調査 - 新日本( #njpw )編

つい先日もエンゲージメントについて解析を行ったTwitterに関する数値ですが、
今回はこれまでの各月の集計でも報告していた新日本プロレス#njpwに投稿したユーザーの推移についての調査結果です。
これまでは単純なつぶやいたユーザー数のみを報告していたわけですが、今回は各月のユーザーのその後の行動フロー、新規・定着・離脱・継続などについてまで調査してみました。

その結果毎月のユーザー中20%以上が新規のユーザーである一方で50%近くが翌月にはつぶやかず離脱することなどがわかりました。

 

集計手法

これまでと同じくツイートの集計にはすでに公開しているプログラムを用いて行いました。
前回は上記プログラムからある程度の改造が必要でしたが今回は必要なし。
このプログラムによって、集計したツイートのユーザー自体のID及びこのユーザーのツイート数の集計が可能になります。

今回用いたデータは2018年1月~2019年5月までの間に#njpwのハッシュタグで1年5か月分のデータになります。
また、各月ごとでつぶやいたユーザーをそれぞれ集計し、それをもとに後述の解析を行っています。

合計ユーザー数推移

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まず初めに各月につぶやいた総ユーザー数についての推移が上図に。
2018年以降は最低でも5000ユーザー程度が毎月呟いていたということになります。
またユーザー数が特に多かったのは2018年7月(G1 CLIMAX)、2018年1月(Wrestle Kingdom12)、2019年1月(Wrestle Kingdom13)になり、1万ユーザー近くがつぶやきました。
これまでの解析でもこういったユーザー数は「その時期の注目度」の指標になるのではないかと考えていましたが、上の推移と行われたイベントを比べてみてもその考えは間違いではないような気はします。

以下では各ユーザーのIDから各月のユーザーのその後の行動フローなどについて調べています。

離脱率推移

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 最初に調べたのは各月につぶやいたユーザーのその後の動向。
上のグラフでは各月のユーザーが翌月もつぶやけば継続(stay)として、翌月呟いていなければ離脱(left)として表記しています。
追加された折れ線グラフは各月の離脱率になっています。
上記のように各月のユーザー数自体にばらつきがあるため、離脱数についても大きくバラツキがあり、それでももともとのユーザー数が多い月ほど離脱数が多いような傾向があるように見えます。
離脱率で見てみると、これもばらつきがあるもののおおよそ60%±10%といった具合になっているようですね。

しかし特筆すべきは2018年1月、こちらの離脱率は通常よりも多い80%程度、離脱数自体も集計期間中で最多になっています。
2018年1月といえば、当時世間の度肝をぬいたクリス・ジェリコの参戦が話題になったWrestle Kingdom12が開催されており、それを目当てにツイートした人が多かったのかもしれません。
しかし結果としてそういった人々は必ずしも翌月もつぶやくわけではなくほとんどが離脱してしまっているということでもあります。

ブログなどにおいて離脱率は低ければその分ユーザーがそのブログに滞在してくれている証拠であり、良いとされますが
このようなつぶやきにおける離脱率/継続率はすなわち、つぶやきに参加したユーザーがどれだけ固定ユーザーとして残ってくれているのかの指標になるため、これが高いほど固定ユーザーが多いということになります。
こういう意味でいうと#njpwにおいてはおおよそ半分以下が固定ユーザー(翌月もつぶやくようなユーザー)であり、もう半分が浮動的につぶやいたり呟かなかったりするライトユーザーであるということが考えられます。

新規ユーザー推移

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続いて各月の新規ユーザー数の推移についてまとめました。
この場合の新規ユーザー(new)は各月のユーザーについて「(集計期間中)過去につぶやいたことがないユーザー」と定義されているため、2017年以前につぶやいたことのあるユーザーについては誤って判別している可能性があるとは思います。
(過去につぶやいたことのあるユーザーは継続ユーザー(stay)として表記してあります)
そのため2018年1月はすべてのユーザーが新規ユーザーとして判別されており、それ以降も「2017年以前につぶやいたもののここでは新規ユーザーとして判別されているユーザー」が少なからずいるとは思います。

そういった意味で上記集計については完璧なものとは言えず、それを反映してか各月の新規ユーザー数・率は減少傾向にあるように見えます。
というわけで参考までにという感じですが、新規ユーザー数が特に多かったのはG1のあった2018年7月及び2019年1月で、いずれもビッグイベントがあったタイミングです。
ここ数か月では各月の新規ユーザー割合は20%弱に落ち着いています。

新規ユーザーはそのまま新規客に対応し、これが多いほど新しいファンをジャンルに取り込めているということに他なりません。
そういう意味では#njpwでは毎月20%近くの新規ユーザーの獲得に成功していることになります。
ここでより重要なのは「新規客をどれだけ掴めるのか=どれだけ固定客にできるか」ですがそれについては以下で少し検証します。

単発ユーザー推移

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続いてはそれぞれ1度しか呟いていないユーザーの数についての集計。
ここでは各月のユーザーについてそれ以外の月につぶやいていないユーザーを単発ユーザー(once)と定義しています。
こちらの場合は各単発ユーザーについて集計期間外に再び呟きがあった場合減少することから、現実よりも過大に評価している可能性があります。
また、単発といっても各月のユーザーなのでツイート数が1度のみとは限りません。

単発ユーザー数の推移はおおよそ全体のユーザー数推移と同じ傾向があるように見えますね。
また全体に対する単発ユーザー割合の推移も、通常は20%±5%で推移しているのに対して、G1やWrestle Kingdomの開催される月には普段よりも単発ユーザーの割合が増える傾向にあります。
特に2018年1月は、ユーザーの離脱数と同様に、最も単発ユーザー数が多く、割合にしても実に40%と高い割合になっています。

この単発ユーザーは上記の新規ユーザーの一部に含まれますが、その中でもその後つぶやくことがなかった=固定客にならなかったユーザーということになります。
というわけで逆に言えば新規ユーザーと単発ユーザーの差をとることで新たに固定ユーザーになったユーザーを調べられるので、以下では上記の二つのグラフを重ねてみてみます。

新規固定ユーザー推移

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ここでは単発ユーザー(once)新規固定ユーザー(Fixed)その他ユーザーの3つを示しています。
上述のように新規固定ユーザーは新規ユーザーと単発ユーザーの差から算出しています。
その結果少しわかりづらい図になっていますが、上述のように新規ユーザーも単発ユーザーも現時点、上記集計期間に限ったものなので現実の値とは違う可能性は否めないので参考値ってかんじですかね。
2018年1月は特に新規ユーザーが過剰に見積もられるので除外するとして、そのほかでいうとやはり2018年7月のG1 CLIMAXの時期が新規固定ユーザー数が多く、全体割合としても20%近くになっていますね。

それ以降は10%程度の数値になっていましたがここ数か月はかなり低い水準になっています(もちろん今後ツイートに復帰するユーザーが出ることもあるとは思うのでここは不当に低く見積もられているとは思います)

 

所感雑感

というわけでTwitterでのユーザーフローの調査結果でした。
こういう時になるともっと昔のデータが欲しかったりしますね、Twitterくんは早く有料TwitterAPIリリースして・・・
まぁ調べてみた結果としては、いずれにしても正確な見積もりができていない可能性はありますが、ここ数か月の新規ユーザーの減少が見えるのが気になりますね。
これに対する取り組みとしての新規参戦選手の登場なんかもやってるんでしょうけど、はたしてそれが実を結ぶのか・・・勝負は7月のG1 CLIMAXですかね。

きょうはこれまで、それでは