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過去対戦で振り返る石井智宏対EVIL

さてGWということですっかりのんべんだらりとしていたんですがどんたくも直前になって「過去対戦振り返りやっとらんやんけ」と気づいた奴です。
今シリーズはビッグマッチも盛りだくさん、ということであまり先にまとめてしまってもなーとおもってとっておいた結果がこれですわ、もう少し計画的にせねば…と自戒しているところです。

それはさておき今回は、どんたく二日目のセミメインに組まれた一戦、スペシャルシングルマッチ石井智宏vsEVILについての振り返りです。
ここまでシリーズを追いかけてきた人はご存知の通り、このシリーズでもすでに鉄板の盛り上がりを見せるこの両者のマッチアップで、本番でもその期待と予想にそぐわない一戦になるような気がしています。

この両者についてはこれまで2度の対戦があったのでそれについて簡単に振り返ります。

 

2016.3.3 シングルプレイヤー、EVIL

(新日本プロレス公式サイトより引用)(試合映像)

石井は言わずもがな2006年頃から新日本を主戦場としてきた選手ですが、EVILが”EVILとして”新日本のリングに上がったのは2015年の10月から。
とはいえその後しばらくは、タッグリーグへの参加などもあり、あくまで「内藤哲也のパートナー」そして「LIJの一員」としての活動が主で、シングルの機会というのはほとんどありませんでした(一応凱旋試合はシングル初戦なものの内藤さん乱入による無効試合)。
そんなEVILのシングルプレイヤーとしての力量が試されることになったのはNJC、その初戦の相手が当時すでに国内外で評価を確立しつつあった石井その人。

久しぶりにこの初期EVILを見てみるとその入場コスチュームのうさん臭さにも困惑するんですが、現行のスタイルとの違いも見えたり。
今シリーズでいうと石井とEVILの打ち合い、意地の張り合いがよく見られましたけどこの時のEVILはあまり石井に付き合わず、どちらかというとうまくそれをいなしながら自分の技を決める、巧さに寄った試合を見せていた気はします。
凱旋した直後となると、やはり自分の技なりを印象付ける意味で技に傾倒する傾向はあるとは思いますけど、この時期のEVILはまさにそういう感じだったかもしれませんね。
そういう初物の技の連打は相手となる石井にとっても受け慣れていないのもあってか石井ちゃんも苦戦する場面もありましたが、師匠譲りの”掟破り”のEVILを見せるなどの器用さも見せつつ、最後は得意技のスライディングラリアットからの垂直落下式ブレーンバスターでの勝利。
とはいえこの時点でいまにも通じる「相性の良さ」がここにも垣間見えます。

2016.3.20 ROH TV王座を賭けて

(新日本プロレス公式サイトより引用)(試合映像)

前述のNJCである種の手ごたえを感じ取ったのか、EVILは翌日の内藤との公式戦を終えた石井を強襲し、ある意味敗者に鞭を打つような挑戦表明を敢行。
この手荒い挑戦表明を受けて石井の持つROH TV王座を賭けてのタイトルマッチが行われることとなったのは、次シリーズのINVASION ATTACK中の兵庫大会、しかも大会のメインでの対戦に。
今となっては考え難いですけどこれが中継なしだったんですよねぇ(後日配信タイプ)、ある意味大量離脱で揺れた2016年初頭を象徴するようなマッチメイクというか。

それはさておき、この時が最初かは忘れましたがこの時には今では自分のイメージカラー(差し色)にもなっている緑のレーザー光線(手動)もやり始めてますね。
とはいえ前回は首都圏のセミで、今回は兵庫のメイン、そしてまだシングルプレイヤーとしてのEVILが定着しきっていないのもあって会場はまだまだEVILの様子見、もしくは「石井の試合を見に来た」という感じは強かったようです。
「認知」は「人気」に先んじる、とは言いますけどまさに人気の土台になる認知がこの時のEVILにはまだなかったという感じ。
勿論この短期間で両者に一気に変化があったわけではないですが、それでも試合はお互いの相性の良さを示すような、さらに噛み合う試合ぶり、最初の様子見の様子が嘘のように盛り上がっていました。
最後こそ石井の勝利に終わりましたけど、明らかにEVILのシングルプレイヤーとしての株が上がった試合だと思われます。

 

所感雑感

というわけで石井とEVILの過去対戦でした。
2016年の初対戦時から相性の良さは見えた両者なんですが、その2連戦から実に3年も再戦を寝かせてたっていうのは結構意外ですね。
この期間だけでいえば大きく変わったのはEVILの方で、ROH TV王座戦の後、NEVERを獲ったり、棚橋に勝ったり、IEGPタッグを獲ったりという実績面での積み重ねがあったのは勿論ですけど、「認知」と「人気」を地道に積み上げてきたというのもあると思います。
そういう意味で満を持しての再戦、前哨戦からして試合自体への期待値も高いんですが、この試合後の展開もまた楽しみだったりします。

きょうはこれまで、それでは