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過去対戦で振り返る石井智宏対ザック・セイバーJr.

さて気づけば今日明日で今年の新日本の試合も終わってしまうということに今更気づいた今日この頃ですが皆様いかがお過ごしですかね。
まぁ今年は結構最終興行が早めなのもあるんですが、なんとも時の流れの速さを感じるような・・・

まぁそれはさておき今回も1.4東京ドームに向けたまとめシリーズ、今回は上記のツイートの通り、第3試合で行われるブリティッシュヘビー級戦、石井対ザックです。
ここ数年の傾向として東京ドームでは1試合くらいはROHとか他団体のベルトの防衛戦が組まれてたんですが、今回はRPW管理のブリティッシュヘビー級がその枠に収まったようで。
まぁ今回に関しては、実際これまで新日本でも防衛戦が何度か行われている王座であり、現王者が石井で挑戦者も新日本に定期参戦しているザックというのもあってこれまでの新日本での闘いの延長線上って感じがありますね。
実際に石井とザックの対戦に関してもこれまで何度か対戦があったので振り返りです。

 

2017.7.2 US王座決定トーナメント

(試合映像)

www.njpw.co.jp

この二人の最初の遭遇になったのが2017年の7月、この大会で設立されたIWGP US王座の初代王座を決めるトーナメントで対戦しています。
ザックはこの年から新日本に参戦し始めていますけど当時はすでにPWGやEVOLVEなどで活躍しており、すでに米国のプロレスファンにもなじみの深い一人だったかと。
一方で石井ちゃんも石井ちゃんでその無骨なファイトがアメリカのファンの琴線に触れたのかこの試合でもエライ歓声のもらい様。
ザックの試合というと相手の取る戦法は大体二通り合って、一つはザックと同じグラウンド・関節技で対抗する方法で、もう一方はとことん付き合わず突貫ファイトに行く。
無論石井ちゃんは後者のタイプでザックに組まれてはぶん投げ、距離が開いた隙にラリアット一閃からの垂直落下式ブレーンバスターで勝利。
タイプが正反対だからこその面白さがありますねぇ。

2017.8.11 G1公式戦で再戦

(試合映像)

www.njpw.co.jp

で、二人の再戦は僅か1ヶ月後のG1 CLIMAX、Aブロックの公式戦最終日にて行われることに。
最初の対戦がアメリカでのものだったのでその対戦が日本のファンの前でお披露目って意味もあったんですかね。
しかし今回の試合では序盤にバックの取り合い、手の取り合いで始まるなど1回目の大戦とは違う、ザックの土俵に踏み込んだ試合から始まる辺り石井ちゃんも「俺だって出来るんだぜ?」という意思表示もあったんですかね。
しかし同じ土俵に上がった時点でザックのペースだったのか、前回の対戦以上にねちっこくえぐい関節技で石井が悲鳴を上げ、さらには観客からの悲鳴も上がる展開が多くなっていきます。
いやしかしまさにこの試合で本領を発揮した感じのあるザックですけど、ありとあらゆる場面で関節技が飛び出し切り替えされるという、見る側も一瞬も目を離せない、対戦相手としては気が抜けない厄介な選手ですよねぇ。
そんなザック式関節地獄の果てにどこがどう決まっているかもわからない超複合関節技でピクリとも動けなくなり、石井のレフリーストップ負け。
結果としては7月の一戦での敗北の借りを返すことになりました。

2018.4.6 RPWブリティッシュヘビー

2017年は1勝1敗のイーブンで対戦を終えた両者の再戦は翌年の4月、場所はザックのホームたるイギリス・RPWのリング上、アメリカ・日本そしてイギリスと3カ国制覇だ。
この1年弱の間にザックはNJC優勝、そしてこの試合の対数日前の4.1にオカダの持っていたIWGPヘビー級への挑戦も果たすなど、新日本のリング上でもステップアップを果たしています。
一方石井はタイトルなどには恵まれずどちらかというとパッとしなかった感じ、とはいえRPWへ何度かの参戦を果たし、マット・リドルやキース・リーなどのインディ・スターとの対戦を果たしていますね。
これまでの対戦との違いはなんと言ってもタイトル戦であること、ザックの保持していたブリティッシュヘビーをかけての一戦であるということ。
一応試合はYouTubeで検索すると見つかったんですが公式chのは無料公開してなかったですね、RPWの有料動画サイトとかないんだろうか。
いずれにしろ、この試合において石井は久々のベルトとなるブリティッシュヘビー級王座を獲得、ここでの因縁が来年の1.4まで続いていると言っても過言ではないですね。

2018.7.26 G1での再戦

(試合映像)

www.njpw.co.jp

同年のG1 CLIMAXでも両者は対戦、二人の昨年の対戦が好評だったと言うのもあるんでしょうけどザックにとっては上記のタイトル戦の借りを返すいい機会(なんか2017年のG1も似たシチュエーションだな)
他国での試合に比べると日本での試合はザックペースになる傾向がある両者ですけど今回の石井ちゃんはいつぞやの内藤戦で見せた膝攻めのレパートリーを解禁しての対抗、過去の敗戦をそのままにせず対策を練ってきた様で。
しかし膝を一点攻めしても止まらないのが、文字通り変幻自在のザックの関節地獄。
今回はザックの三角締めをパワーボムで切り替えそうとしたところを腕を離さず、そのまま俯け状態の腕十字のまま腕固めのような形で反り返っての変形腕十字。
そのあまりの強烈さと勢いに前回はレフェリーストップという形でギブアップしなかった石井が即座のジャスト・タップ・アウト、石井としてはG1の星勘定関係なく手痛い敗北、ザックとしてはまさに会心の勝利ですね。

 

所感雑感

というわけでザック対石井について振り返りでした。
冒頭に述べたようにまったくタイプの異なるもの同士ゆえに「どっちのペースになるか」が重要なわけですが、こうして連戦を見てみると各試合でもザックのペースになったり石井のペースになったりの振り子のようで、偶々その時ペースが傾いた方が勝つ、って言うような印象も受けます。
そしてそれでいて各試合で新たな要素を出したりして差別化を測ってきている辺り両者の起用さ、所謂"プロレス頭"の良さを感じます。
はたしてドームではどちらに振り子は偏るのか、そしてどんな新しい展開が見られるのか、普通に楽しみです。

きょうはこれまで、それでは

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