さて前回は2018年の新日本プロレスについて興行面から振り返りました。
大まかなまとめとしては大会数は据え置きで、観客動員は5万人増と言う結果になってましたね。
興行会社である新日本プロレスとしては一大会辺りの動員増、そしてそれに伴うどころかそれ以上の増収を記録していたのは良いニュースですかね。
で、今回は2018年の新日本プロレスについて、各選手の戦績から振り返ってみようと思います。
参考:2017年以前の戦績まとめ
出場選手数
まず初めに2018年の新日本プロレスには総勢で132人のレスラーが出場しました、去年の出場選手数は122人だったのでそこから10人増えました。
上のグラフは出場選手数の2012年以降の推移ですが、2012年と2016年はやたらめったらに多いですね。
2012年の理由は思い当たらないんですけど、2016年と言うとAJや中邑を筆頭にトップ選手がWWEへ移籍した年、その穴埋めもあってか他の年と比較してもかなり多くの選手が出場したみたいですね。
まぁその一方で翌年2017年には一気に60人も減っているのでやっぱり選手過多だったってことなんですかね。
それではこれ以降、ここ数年の平均値の推移および2018年の各数値トップ10を振り返ります。
ちなみにここでは年間試合数が10試合以上の選手のみの数値を使って平均値をとっています。
つまりはスポット参戦、ゲスト参戦を含まない、定期参戦している選手たちの平均値ってことですね。
全体の数値
試合数
まず初めに試合数。
2018年の大会数は158大会でしたが、試合数は全部で1223試合ありました。
とはいえ1日2試合することも最近はあまりないので全158大会中何大会(何試合)出場したのか、ってことですね。
上のグラフが2012年から2018年までの全試合数と平均試合数の推移ですが、全体の試合数は興行数と同じく前年と同程度で微増て感じですね。
一方平均試合数は2015年に85試合程度でピークを取った後に減少し、今年は71.5試合となりました。
試合数については2017年に本間や柴田など大怪我を負う選手も出たこともあってか前年と比較して減少してますね。
とはいえヒロムも大怪我してるけど・・・とはいえあれは突発事故みたいなもんだしなぁ…
まぁいずれにしろ平均試合数は、選手のコンディション面を考慮したうえで削減が行われた、と見るべきでしょうか。
その削減も、上で述べたように大会数・試合数は据え置きで選手数を増やすことによって行っている感じですね。
順位 |
名前 |
試合数 |
---|---|---|
1 | トーア・ヘナーレ | 137 |
2 | オカダ・カズチカ | 132 |
3 | BUSHI | 132 |
4 | 海野 翔太 | 129 |
5 | 鈴木 みのる | 127 |
6 | YOH | 126 |
7 | SHO | 126 |
8 | 内藤 哲也 | 125 |
9 | 矢野 通 | 123 |
10 | 石井 智宏 | 121 |
づいては2018年の試合数トップ10、もちろんですが新日本公式サイトに掲載されている試合のみの集計なので海外他団体などでの試合は含まれていないのであしからず。
その結果、第1位は137試合でトーア・ヘナーレ選手と判明しました!
ヘナーレ選手は今年から出自でもあるサモアン要素を取り入れた出で立ちになって心機一転、前座戦線だけでなく石井ちゃんとの真っ向勝負などもあり1年通じて新日本を盛り立てた感じですね。
思えば去年はアキレス腱断裂で1年を棒に振った部分もあったのでその遅れを試合数で取り返した感じですかね。
それに続くのが同点(132試合)で前IWGP王者のオカダさんに、LIJのオシャレ番長BUSHI選手が続くと、その下が若手の海野選手と言う感じ。
シングル数
続いてはシングル戦推移、平均では2015年、全体としては翌2016年にピークを迎えて以降減少傾向にあり、平均シングル数はここ数年で最小値となる8.11試合となりました。
大体BOSJやG1などのリーグ戦がこれぐらいなので年1シングルリーグ戦が平均って感じですかね。
上の平均試合数ではないですけどやはり2人以上のタッグマッチよりも負担が大きいシングルマッチを減少させることで、選手負担の軽減が行われているんですかね。
マッチメイク的には対戦カードを温存する意味合いもありますし、G1やBOSJ、NJCなどの特別感を演出する意味合いもあるんですかね。
勿論「シングルが見たいんですけど?」と言う人にとっては不満がたまる傾向ではあると思いますが。
位 | 名前 | シングル数 |
---|---|---|
1 | 辻 陽太 | 29 |
2 | 上村 優也 | 27 |
3 | 棚橋 弘至 | 19 |
4 | 後藤 洋央紀 | 19 |
5 | ジェイ・ホワイト | 17 |
6 | 内藤 哲也 | 17 |
7 | オカダ・カズチカ | 17 |
8 | 海野 翔太 | 17 |
9 | 成田 蓮 | 16 |
10 | ジュース・ロビンソン | 16 |
続いてシングル試合数トップ10ですが、並み居るトップ選手を押しのけて今年デビューのヤングライオン、辻(29試合)・上村(27試合)両選手が1・2フィニッシュ。
3位の棚橋と10試合近い差がついていますけど、よく考えれば棚橋らトップ選手はタイトルマッチかリーグ戦などでしかシングルがないのに対して彼らヤングライオンは毎日のように第1試合でシングルマッチしてるからそりゃ多いか。
一代上のヤングライオンの海野成田両名が17,16シングルなので彼らはタッグが増えて先輩との試合が増えているんですかね。
総合勝率
順位 | 名前 |
総合勝率 |
---|---|---|
1 | タンガ・ロア | 83.95 |
2 | タマ・トンガ | 79.17 |
3 | バッドラック・ファレ | 78.57 |
4 | 石森 太二 | 77.78 |
5 | 石井 智宏 | 77.69 |
6 | 内藤 哲也 | 73.6 |
7 | 鷹木 信悟 | 73.08 |
8 | 髙橋 ヒロム | 72.15 |
9 | BUSHI | 71.97 |
10 | SANADA | 71.19 |
続いては各選手の総合勝率のトップ10、直接ピンフォールを奪った場合だけでなく自分のチームが勝った場合も含む勝率ですね。
1位はエイプシットが猛威を振るったタンガ・ロア選手が83.95%と言う驚異の勝率を記録。
というかその後もタマ・トンガ(79%)、バッドラック・ファレ(78%)、石森太二(77%)とBULLET CLUBの面々がトップ4を独占。
去年はLIJの面々が上位を独占して勢いを見せた?んですが今年は思い返してもBULLET CLUB (OG)が勢いがあったんですかね。
ちなみにその後は石井ちゃんを挟んでLIJの面々が続々と、ちなみに勝率的には去年とそんなに変わらないのでBCの面々が勝ちすぎィ!なのか
直接勝率
順位 | 名前 | 直接勝率 |
---|---|---|
1 | Cody | 46.67 |
2 | ジェイ・ホワイト | 43.3 |
3 | タンガ・ロア | 41.98 |
4 | 永田 裕志 | 39.13 |
5 | ザック・セイバーJr. | 38.81 |
6 | ヒクレオ | 38.46 |
7 | 鷹木 信悟 | 38.46 |
8 | ジェフ・コブ | 35.71 |
9 | フリップ・ゴードン | 35.29 |
10 | 内藤 哲也 | 35.2 |
続いて上の勝率の中から直接ピンフォールを奪ったもの(シングルマッチ含む)のトップ10がこちら。
こちらでの1位はBULLET CLUB(theELITE)の分裂騒動を引き起こしたCodyその人で46.67%。
なんとなく印象としては小ズルく相手(ケニーとか)の隙をついてのクロスローズって印象ですが、2位のジェイもそのタイプなのでやっぱそう言うタイプが強いんですかね。
シングル勝率
順位 |
名前 |
シングル勝率 |
---|---|---|
1 | 髙橋 ヒロム | 76.92 |
2 | ケニー・オメガ | 75.0 |
3 | 棚橋 弘至 | 73.68 |
4 | オカダ・カズチカ | 70.59 |
5 | ジェイ・ホワイト | 64.71 |
6 | 内藤 哲也 | 64.71 |
7 | 岡 倫之 | 63.64 |
8 | ザック・セイバーJr. | 62.5 |
9 | ウィル・オスプレイ | 60.0 |
10 | 海野 翔太 | 58.82 |
続いてはシングル戦の勝率。
1位は現在欠場中ですが、前IWGPジュニア王者にしてBOSJ覇者の高橋ヒロム選手が76.92%で1位。
まぁよく考えれば上述のようにBOSJを優勝し、その後欠場までタイトル防衛を果たしていたのでシングルの勝率が高くなるのは道理ですかね。
続くのがケニー、棚橋とG1で好成績を残した上でドームのメインまでその座を守り抜いた二人ですね。
所感雑感
というわけで、2018年の各種戦績でした。
なんとなく去年の戦績結果は割と納得がいく?物が多かった気がしましたけど今年は結構意外な結果が多かったですね。
まぁ各ランキングについてはもっと解析し様があると思うんですが、それについては見た人たちの話のタネにでもしてもらえるとうれしいです(あんまりやる気がない)
まぁ全体的な話でいうと、選手のコンディション云々の関係か各選手の試合数・シングル数は減少傾向にあるっていうのは、新日本プロレス側からの選手のコンディション維持のための取り組みに現れって感じがしますね。
冒頭の動員増加の話と合わせると、興行数は据え置きで動員は増、試合数は減少して選手のコンディションへ配慮、と興行面以外のリング上でも着実に対策をとっているのがわかりますね。
きょうはこれまで、それでは