プロレス統計

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コメント言及数で考える変動相場的「ベルトの価値」論

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”価値”は不変ではない

時々、というよりは度々話題というか議題に上がることのある話ですが「ベルトの価値」っていうのは何なんでしょうね。
まぁ往々にしてこういうワードが出てくるときは「○○はベルトの価値を落とした」とか何とかであんまりいい意味には使われないわけですけど、落ちるということは一時は上がっているはずなんですけどそれがいつなのかわからない。
まぁありていに言えば「定義があいまいで確かめようがないもの」なわけですけど、そういう言葉だからこそ都合よく利用されてしまう、それが「ベルトの価値」だとは思います。

しかし、世間一般でいうところの価値、所謂「市場価値」なんてものは市場での需要と供給で決定されている、らしいです(あんまり詳しくない)。
ということは同じ価値である「ベルトの価値」も同じような需要と供給理論でなんとか価値を定義、絶対的価値でないにしてもベルト間の相対的な価値なんかは定義できるんではないか、と思い立ったので何個目かになるプロレス統計式指数として「プロレス統計式”ベルトの価値”」について定義してみました。

 

プロレス統計式”ベルトの価値”定義

上述の通り、所謂市場での価値は市場での需要と供給のバランスによって成り立つそうです、需要が過多であれば価値は高騰し、供給が過多であれば価値は低減する。
これをベルト、所謂プロレスにおける王座・タイトルに当てはめれば供給はそれこそベルトそのもの一本のみで常に一定。
問題は需要をどう調べるのかですが、今回は「どれだけの選手がそのベルトを欲しがっているか」としました。
他の考えうる定義としては「そのタイトルが組まれた場合の観客動員(集客力)」なんかも考えましたけど、1大会に複数タイトルマッチが組まれることも少なくないしどっちかっていうと参戦選手や日程なんかにも大きく影響を受ける気もして「ベルトの需要」としては微妙な気がしたので止めました。
いずれにしてもベルトが欲しいのは選手である、という観点からの定義ですがその数値化手法として「試合後コメントの言及回数」を集計しました。
まぁそのタイトルのことが気になっているのであればそのことを話題に出しますし、持っている王者もこだわりがあるほどそのことを口に出すと思いますし、ということで。

まぁこういう手法を用いたのは既に2012年~2018年9月までのコメントをすべて集計してあるのでそれが応用できそうだったから、なんですけど。
いずれにしても今回は、各タイトルの名前が何回バックステージコメントにでてくるのか(選手を問わず、1回のコメントにつき”1回”とカウント、連呼は”1回”とする)調べてみました。

2018年の各タイトル言及数推移

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というわけでさっそく2018年の1~9月の各タイトル名のコメントでの登場回数のまとめがこちら。
うん!わかりづらい!という感じで各月の数値で見てみると大きな差は各タイトルで見られないような感じがしますね。
とはいえ推移を注意深く見てみると

IWGPヘビー:3月・7月・9月に増加、3月はNEW JAPANCUPでの挑戦タイトルとして、7月はG1優勝後の挑戦権利書に絡めてか(9月はよくわからない)

IWGPジュニア:決定トーナメントのあった9月に急増、BOSJの時期に上がらないのは「BOSJは挑戦者決定戦じゃない」てきな考えがあるからか

インターコンチ:1~4月(棚橋・みのる王者期)は高かったものの内藤・ジェリコ期に減少、ベルトにこだわらない王者のため?

NEVER無差別級:4月以降に増加、後藤王者期からエルガン・タイチ・ジェフコブなど挑戦者が立て続けに出てきたためか

IWGP US:かなり凸凹、というのも1月末にジェイに移って以来上半期は全く防衛戦が無かったりした、4,6月などはジュースやCodyなど挑戦者が現れた

よく考えれば1~2か月に一度のペースで防衛戦をしているため、各月の言及数ではそのペースに大きく左右される傾向はあるかもしれませんね。
いずれにしてもこのデータから今現在、例えば今月のベルトの価値を考えるっていうのはなんとなく無理があるような気がしてきます。
敢えて言うのなら今現在どのベルトもかなり価値が不安定な状態にある、という感じでしょうか。

2017年の各タイトル言及数推移

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同様の推移を2017年で見てみるとこのような感じ、USタイトルは7月から設立ですね。
傾向としてはIWGPヘビーやJr.が結構凹凸が激しいのに対してICが結構安定して多い感じがするのは上半期が内藤さん、そしてえらい抗争を経ての棚橋への移動という一連のベルトの価値が主軸になった抗争があったからですかね。
2018年はあまり全体的な傾向が見えなかったですが2017年に関しては年始の方が言及数が多く(価値が高く)、年末に行くにつれて言及数が減っていっている(価値が減っている)傾向があるようにも見えます。

2012-2017の言及数推移

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というわけでもっと長いスパンで言及数を調べるべく2012年から2017年まで、各年・各タイトルの言及数の推移についてまとめたのがこちら。
こうなると比較的大まかな傾向が現れてきますが、
2012-2014にかけていずれのおうざも言及数が減って言ったのに対して、それ以降はどのタイトルも言及数が増えていますね。
ベルトの価値でいうといずれのベルトもここ数年で価値が向上しているという様な言い方ができるかと。
とはいえ何故かJr.のベルトだけ2017年に減少してたりもしますが、これに関しては検索する言葉によって結果が変わることもありうる気はします。

こうして並べてみると、今回割と話題になっていたNEVERの言及数がここ数年で著しい伸びを示しているんですよね。
果たしてそれがだれのおかげなのか、どういう意味での言及数の上昇なのかはさておき、話題という意味ではいまだに他王座と比較して1歩劣るものの急成長中ということが言えるかもしれません。

 

2018年これまでの言及数

ちなみに2018年9月までの各タイトルの言及数は以下のような感じに

IWGPヘビー 44
インターコンチ 32
IWGP US 30

IWGP Jr. 29
NEVER無差別 26

2014年以後、常にIWGPヘビーよりも言及数が多かったインターコンチが久しぶりに言及数でIWGPヘビーを下回っています。
上の推移を見てみると今年序盤はインターコンチの言及数が多かったものの、その後鈴木ー内藤と王座が転々とし、さらにはほぼほぼ参戦できないジェリコに渡ってしまったことで言及が減ってしまったことが原因でしょうか、試合のテーマとしてもインターコンチ戦というよりもジェリコ戦になっちゃいますしねぇ。

 

所感雑感

というわけでかなり思い付きでしたが、コメントでの言及数から考える「ベルトの価値」でした。
まぁ思い付きのきっかけは「上がったり下がったりってなんか株価みてぇだなぁ」と思ったところからだったんですけど、それを集計したは良いものの利用方法が見つかってなかったコメントデータからひねり出せたのはうれしいひらめきでした。
まぁ内藤さんじゃないですけど口に出さなきゃ何も始まらない、転じて口に出したコメント・発言を調べることで始まるもの、見えてくるものもあると思うので暇を見つけては解析したいと思います。

きょうはこれまで、それでは


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