さて新日本としては久々のIWGPヘビー級での3WAYマッチが控える両国大会も間近に迫っているわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
IWGP3WAY、そして今回参戦する3人の3WAY経験については以前まとめたわけですけど、そういえば過去戦績まとめてなかったなぁと思い出したので、大会直前に滑り込みまとめです。
3WAYマッチについてのまとめはこちら↓
ケニー対Cody 過去2戦
CodyはケニーがBULLET CLUBのニューリーダーになった2016年の年末に参戦が発表され、初参戦は2017年の1.4(ジュース・ロビンソン戦)。
その後はBULLET CLUB、特にtheELITEの面々と組み、新日本にはスポット参戦中心で主にROHで活動していました。
その二人の関係がこじれ始めたのは2017年6月のケニーの2度目のIWGP挑戦の際に勝手にタオルを投げて試合をストップさせようとしたこと。
その後、CodyがIWGP挑戦した際にケニーがその意趣返しをしたり、YouTubeの投稿動画でいろいろ暗躍したりとドンドン関係がこじれていき、決定的になったのは2018年の2月。
IWGPUS王座戦に敗れたケニーと押し合いへし合いしているうちに、Codyがケニーにクロスローズを決めて決別宣言、その後BULLET CLUBの内紛がリング上・YouTube上で繰り広げられるわけです。
2018.4.7 ROH Supercard of Honor XII
そして満を持しての決着戦と目されたのは、所謂裏WrestleManiaに行われたROHのPPV、Supercard of Honor。
残念ながらこの試合はHonor Clubに入っていないと見れないので詳細はわかりませんが、結果としてはブランディ・ローズやヤングバックスの介入などもあり、クリーンな決着とはいかず、ケニーの隙を突いたクロスローズでCodyが勝利。
4/7/18 Supercard of Honor XII - New Orleans, LA | ROH Wrestling
2018.7.7 G1 SPECIAL in SAN FRANCISCO
結果としてより一層禍根を深めた両者はその後、新日本のレスリングどんたくでも互いのパートナーと対戦。
これは長期化、というよりは泥沼化するなぁと思っていたら潮目が変わったのは、そのレスリングどんたくでIWGPヘビー級を防衛したオカダからの指名でケニーが3度IWGPヘビーに挑戦が決定、翌6月の大阪城ホールにおいてついにIWGPヘビーの戴冠に成功。
その試合後にもCodyが意味深に会場に姿を現したこともあり、二人の決着船は翌7月のカウ・パレス大会にでIWGPヘビー級選手権で行われることに。
共に、というかCodyは特にアメリカで活動期間の長い選手なだけあって、現地ファンの嗜好のツボを突くような、テーブル・ラダー・チェアを駆使したハードコア、ブランディやヤングバックスのセコンドまで巻き込んだ表現と新日本のリングだとあまり見られないような試合になったような。
新日本のリング、開催地はアメリカ、そしてIWGPヘビー級、というとこの前年のオカダ対Codyなんてのもありましたけど、王者が違えば全然試合展開も違うものになるもんです。
この試合直後は和解した素振りもなかったんですが、その後タマ・タンガらの襲撃もあり、それを救出したことでこの二人の溝も埋まったことが示されたのかな、って感じでしたかね。
いずれにしてもこの二人の過去戦績は1勝1敗の五分、そういう意味では今度の3WAYがこの二人の決着戦ていう趣もある、のかなぁ。
Cody対飯伏
2018.1.4 Wrestle Kingdam 12
Codyと飯伏の因縁の始まりは突然に・・・じゃないですけど今やケニーを介して関係のある二人ではありますけど、初遭遇は2017年11月の大阪大会。
ここのメインで棚橋のIC王座に挑んだものの敗れた飯伏、その傷心の飯伏の前にバックステージで現れたのがCodyでした。
曰く「俺にはお前が必要だ!」と半ば強引に話をつけ、翌々月の1.4でスペシャルシングルマッチとしてCody対飯伏が実現。
たしかこの年末まではCodyがROHの世界ヘビーを持っていたのでタイトルマッチが予定されてたんですけどこの直前に陥落しちゃったんですよね。
この大会は現地で見てたけど、試合単体として単純に楽しめたのがこの試合でしたね、あんまり前後関係考えなくても良い上にお互いの良さが出ていた試合というか。
飯伏というとアスリート的プロレスが得意という印象があるものの、長年DDTのバラエティ班と絡んでいたのもあってCodyみたいなタイプにも合うという。
そんな思いもよらぬ相性の良さから自分の良さを見せつけたうえで新年早々の一戦は飯伏が勝利。
しかしこの直後の1.5でCodyの報復にあっていた飯伏をケニーが助けに入り、上述のケニーとCodyの確執に油を注ぐことになるんですよね。
2018.5.3 レスリングどんたく 2018
2018年2月のUS王座戦敗退の折り、最後に一人ケニーを助けに来たのは飯伏でした。
それによってケニーはBULLET CLUBから浮き、そこに飯伏が付き従う形になりケニー派とCody派の争いに加わっていったわけです。
そのなかで飯伏とCodyの再戦があったのはその年の5月、レスリングどんたく。
1.4では駆け引きこそ使えど割と正々堂々だったCodyですけど今回は、英語実況がPieace of GarbageとかWhat an animalとか散々言ってるように卑怯さを出してきた感じ、毒霧や噛みつき急所蹴りも駆使。
そして試合はクロスローズからのディンズファイアでCodyの勝利。
というわけで飯伏とCodyの戦績も1対1の五分。
ケニー対飯伏
対してケニーと飯伏はこれまで3度シングルで対戦。
ご存知の通りそのうち2戦は、かつて所属していたDDTでのこと。
最初の一戦は2008年の8月6日、ビアガーデンプロレスというその名の通りビアガーデンで行うプロレスでリング上及び路上で戦うという奇想天外なもの。
しかしその激しさ・すさまじさからネットプロレス大賞のベストバウトに選ばれ、さらにこれをきっかけにして今も続くゴールデン☆ラヴァーズを結成することになるのでした。
そして2戦目にしてDDTにおける最後の対戦は2012年8月18日。
DDTとして初めての日本武道館大会、そのメインでDDTの最上位のベルトであるKOD無差別級を争った一戦。
この試合こそ壮絶の極み、実際戦った二人をして「次にやるときはもう相手を殺すしかない」と言わしめ、プロレス大賞でもその過激さのあまり「これを手放しで称賛するのはちょっと・・・」とベストバウト受賞を見送られ、そして飯伏は日本武道館を出禁になるという壮絶極まる試合。
当たり前ながらDDTの試合に関しては(多分)DDTユニバースで見れると思いますが、1回目の対戦もアーカイブにあるんだろうか…?2回目はさておき。
2018.8.11 G1 CLIMAX 28 Bブロック最終公式戦
そして時は巡って2018年、実に6年の月日を経て3度目の対戦が新日本のリングで行われることに。
我々にとっては記憶も新しい今年8月のことですが、ある意味この夏の目玉の一戦、新日本のみならず幅広いプロレスファンの注目を集めた一戦だったかと思います。
その試合の感想は各個人あるとは思うんですが、やはり過去2戦とは大きく違った(であろう)のは確かでしょう。
やはり6年という月日は人を大きく変えていて、ありていに言えば若者だった二人のプロレスラーは業界の押しも押されぬメインイベンターとなった。
だからこそ過去の試合の「思いつくことを全部、とりあえずやってみよう」という向こう見ずさはなく、6年で身に着けた、身についてしまった自分たちのプロレス哲学に従って攻防を重ねた。
嫌な言い方をすれば「年を取った」ですし、多少良い言い方をすれば「年輪を重ねた」わけですけど、そういう変化は見たときも感じました。
そういう年を経たカードって往々にして「期待値を下回った」という感想が先に立つものですけど、この二人に関しちゃ「全く別物、でもこれもアリでしょ」という感じもしたんですよね。
いずれにしろこの3つの対戦は実は飯伏の3タテ、事実ケニーは飯伏にシングルで勝てたことがないんですよね。
果たしてケニーが後どれだけ飯伏と一緒にいるのかわかりませんが、果たしてシングルで飯伏を越えられる日がいつ来るのか、は結構気になってたりします。
所感雑感
というわけで遅まきながら今度の3WAYについてまとめでした。
上の図はなんとなく3人の勝敗の関係についてまとめたものですけどまとめて初めて何かがわかるって程複雑なもんでもないですね。
まぁ単純に図式的には飯伏が有利って感じもしますが、そうは巧くいかないのが3WAYですしね。
いずれにしたってどうなるのか、蓋が開くのをゆっくり待ちたいと思います。
きょうはこれまで、それでは