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ジュニア時実績で振り返る”ジュニア卒業”レスラーたち

つい先日新日本プロレスの9月シリーズ、Destructionが始まったかと思いきや今週末には早くも第1のビッグマッチとなる広島大会が控えてるわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
しかもその第1のビッグマッチで一番ヤバい内容になるであろうIWGPヘビー級選手権のケニー対石井が行われるってんだからたまらんものがありますね。

今回はそのケニーの9.7後楽園でのバックステージコメントについて気になることがあったので調べてみたわけですが、そのバックステージコメント(動画)においてケニーは

ケニー「(飯伏はIWGPジュニアを)4回取って、ジュニアタッグも取ったことがあるんです。『NEW JAPAN CUP』も優勝した。それで卒業ができたんですよ? オスプレイが『体重増やしたからヘビー級になりたいんですよ』、『シューティングスターができるからヘビー級になりたいんですよ』、それ意味あるの? 先にもっとがんばらないと、ですよ。まだ早い。」

というようにコメント。
大阪城ホール大会で高橋ヒロムを相手にIWGPジュニア王座から陥落したことでジュニアヘビー級からの卒業・ヘビー級への転向をコメントで仄めかし、この日も一足早くヘビー級になっていた”元ジュニア戦士”の飯伏に執拗に対抗心を燃やしていたウィル・オスプレイに対する忠告とも警告ともとれるコメントですね。

まぁいくらケニーが日本語が堪能とはいえ語弊もあったような気がする部分もあるんですが、「いやそもそもヘビー/ジュニアってそういう階級わけじゃないし」ということはさておき、実際にこれまでにジュニアの体重のままジュニアでの経歴を評価されてヘビー級へ転向した選手がいるのも事実なんですよね。
ということで今回は、自分の思い当たる限りで、ジュニアからヘビーに転向した選手についてジュニア時の業績と共にまとめてみました。
また身長体重も併記しますが断りのない限り現在のデータを用いています、各選手の各タイミングでの公式データとか残ってないものか…選手名鑑でも探すしかないのか?
ただしヤングライオン時にジュニアとして活動し、海外遠征以後ヘビー級に転向という選手はちょっと多すぎたのでそれ以外のパターンについてまとめです。

 

井上亘

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:180㎝ 体重:102㎏ (引退時)
主なタイトル:IWGPジュニアヘビー(53代)、IWGPジュニアタッグ(14代)、BOSJ2008優勝

BOSJ2008においてIWGPジュニア王者のまま優勝し2冠王に、その一夜明け会見でヘビー級転向を表明(IWGPジュニアは返上)
ヘビー転向後、IWGPタッグ王座(56代)獲得やG1 TAG LEAGUE2010優勝などを果たす。
2014年引退

プリンス・デヴィット

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:180㎝ 体重:78㎏
主なタイトル:IWGPジュニア(60代, 62代, 66代)、IWGPジュニアタッグ(19代, 21代, 24代, 26代, 28代, 30代)、BOSJ2010、2013優勝

IWGPジュニアタッグ王者時代にG1タッグリーグ出場や、IWGPジュニア王者としてG1出場など「ジュニアでありながらヘビー級とも闘う」を実践していた。
2013年にBULLET CLUBを結成し、IWGP王者のままBOSJを全勝優勝(介入含)したことでヘビー級へ主戦場を移す。
しかしその後も2014年1月4日までIWGPジュニアベルトは保持、所属最終試合となったのもジュニアヘビー級の田口との一戦だった。
2014年4月に新日本退団、WWEへ

飯伏幸太

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:181㎝ 体重:93㎏
主なタイトル:IWGPジュニア(61,64,67代)、IWGPジュニアタッグ(27代)、BOSJ2011優勝

デヴィットと同じくIWGPジュニア王者としてのG1出場(2013)さらにはオカダとの”IWGP王者対決”(2014年3月)、NEVERへの挑戦(5月)などこちらもヘビーとジュニアをまたにかける活躍を見せる。
また2013年には史上初のDDTと新日本のW所属なども実現。
2014年に7月にIWGPジュニア戦(対KUSHIDA)で脳震盪を起こし欠場、欠場明けからヘビー級へ転向。
2016年にWWEのクルーザー級トーナメントWCWに参加するものの、新日本ではヘビー級として活動中。

ケニー・オメガ

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:183㎝ 体重:103㎏
主なタイトル:IWGPジュニア(70代、72代)、IWGPジュニアタッグ(27代)

DDT所属時代からBOSJに参戦、IWGPジュニアタッグを獲得こそするものの、IWGPジュニア獲得となったのは新日本所属、そしてBULLET CLUBに加入した2015年から。
またそれ以降はBOSJに参加しなかったためBOSJ優勝経験はなし(最高で決勝トーナメント進出)
2016年1月、リーダーであったAJスタイルズの離脱に伴い、追い出す形でニューリーダーに、そしてヘビー級へ転向。

バレッタ

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:188㎝ 体重:88㎏
主なタイトル:IWGPジュニアタッグ(41,46,49,51代)、ジュニアタッグトーナメント2016優勝

2011年のBOSJで新日本初参戦、2015年にはロッキー・ロメロとのROPPONGI VICEを結成しIWGPタッグ戦線で活躍し4度戴冠。
2017年7月のG1スペシャルUSAでIWGPジュニアタッグ戦で敗戦後ヘビー級転向、タッグ解消を宣言。

タイチ

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(プロレスリング・ノア公式Twitterより引用)

身長:177㎝ 体重:100㎏
主なタイトル:IWGPジュニアタッグ(36、50代)、GHCジュニアヘビー(29代)

2006年ごろから新日本に参戦、ミラノコレクションa.t.とのタッグ・ユニオーネでG1タッグリーグに参戦した経験などあるも基本的にはジュニアで活動。
2015年にプロレスリング・ノアに参戦時にGHCジュニアヘビー級王座を戴冠、現状唯一のシングル王座戴冠。
2018年自身のデビュー15周年記念試合で内藤哲也と対戦したことをきっかけにヘビー級転向を決める。

ウィル・オスプレイ

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(新日本プロレス公式サイトより引用)

身長:185㎝ 体重:86㎏
主なタイトル:IWGPジュニア(78代、80代)、BOSJ2016優勝

2016年4月に初参戦し、その年のBOSJ優勝など華々しく新日本デビュー。
その後王者KUSHIDAに挑むこと3度にしてIWGPジュニアヘビーを戴冠する。
2018年6月、高橋ヒロムにIWGPジュニアを奪われた際に「ジュニアではできる限りのことはやったかもしれない」と発言し、ヘビー級転向をにおわせる。
ものの、次期シリーズではヒロムの負傷による王座返上に伴い行われる王者決定トーナメントに参加の予定。

”ジュニア卒業”の要件は?

こうしてまとめてみるとジュニアヘビー級からヘビー級へ転向を果たした選手は大体2パターンに分けられてて

1.体重増加による階級移行(タイチ、ケニー?)

2.ジュニアでの実績からの飛び級(井上、デヴィット、飯伏)

って感じですね。
2番に関してはいずれもIWGPジュニアの戴冠+BOSJ制覇の実績を持っている人が相当していて、オスプレイもこっちに相当する感じですね。
一方でケニー派IWGPジュニアの戴冠こそあれBOSJ制覇はなし、タイチもGHC戴冠こそあれIWGP戴冠なし、という意味で実績的には不相応ではありますが現在(少なくともWikipediaでは)どちらも100㎏以上の体重を持っており、所謂順当な形での階級移行をしたってことですかね。
まぁ公式サイトだとケニーは92㎏なんですけど、ヘビーに転向したときも「ちょっと鍛えすぎちゃうとすぐ100㎏超えてしまうからヘビーでその制限がなくなった」なんてのをどこぞのインタビューで答えていたような。
あと井上さんは体重面でもヘビー転向以降に100㎏以上にしてるから両方の条件を満たしているとも言えますね。

そういう意味では現在ヘビー級として活動しているバレッタは体重も100㎏未満、実績もタッグでのみ、っていうことでちょっと?マークが付きそう、まぁ身長的には少し肉が付けばすぐにでも…って感じではあるんですが、その辺適当そう。

また今回はシングル戦線に限ったので最近ヘビー級タッグに移行したヤングバックスも体重こそジュニアのままですけどジュニアタッグとしての実績は圧倒的なので、上で述べた2番の要件をタッグ部門で満たした、って感じですかね。

 

所感雑感

まぁ今回はケニーのコメントにちょっと引っかかっていろいろ調べたわけですけど、まぁ現状、オフィシャルなものかはさておき、2パターンの卒業の仕方があるっぽいということで。
まぁそれにしてもケニーの言い方だとまたジュニア部門のファンの人たちから反感食らいそうだなぁといらぬ心配もあったり。
まぁこういう階級わけに正直に頭を悩ませてるよりも「うるせぇ!俺は飯伏対オスプレイが見てぇんだよ!」という気持ちでいる方がだいぶ楽なのは間違いないですね。

きょうはこれまで、それでは

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