さて今回はちょっと補足記事です。
というのも3.13後楽園大会のメインイベント後のコメントで
オカダ「オカダ・カズチカは、いままでにない棚橋弘至を見させてもらいました!いいねぇ、あんな、キャプテンの、マークを、胸に、つけて!楽しそうに、やってるねぇ!……ふざけんじゃねぇよ。棚橋さん、あえて言うよ。“棚橋さん”と!皮肉だぞ、これは!客席見た? テメェの挑戦が決まったら、あの客席だよ、横一列ガッツリ空いてたよ、他にもアチコチ空いてたよ!誰も期待してねぇんだよ!棚橋さん!……棚橋弘至だよ、コノヤロー」
というようなコメントをオカダさんが残してましたね。
ここで述べられているように実際の観客動員は1244人といつもよりかなり少なく、実際に映像でもがっつり空席が映っていました。
でも見ていて「なんか似たような光景を見たことがあるような・・・」とも思ったので過去の後楽園のデータも調べて比較し、なぜこうして観客動員が減るのか、減ったのかについて考えてみました。
2017-2018年の後楽園大会動員数
まず始めに2016年から2018年の4.13までの後楽園大会の各動員数をプロットしてみたのが上の図。
各後楽園大会の観客動員を等間隔にプロットし、横軸には各大会の行われた月だけ書いています(点線は各年の境界線)。
ちなみに2016年の4月には後楽園ホールを使って会社説明会があったのでその動員だけは欄外になってます(600人ぐらい)。
で、これを見ると2016年なんかは、ご存知の通り退団などの影響でかなり動員が不安定になっています。
それと比較すると2017年と2018年は比較的安定性が増し、特に2017年の7月以降から2018年の3月までは満員マークのつく1700人前後をほぼほぼキープしています。
その中で少し動員が落ちているのは後楽園3連戦となったFantasticaMania、及び直後に両国大会を控えていたSAKURAGenesisシリーズでした。
2017年の後楽園動員推移
また2017年のデータを見ると、2月、5月、6月に動員が落ち込んでいるのが見て取れると思います。
その付近の大会を見てみると
2月は21日に真壁選手の20周年興行(1491人)、ROH興行(26:1636人、27:1271人)、3月1日旗揚げ前の後楽園(1401人)
5月はBOSJシリーズで17(1729人)、18(1488人)、22(1250人)、29日(1311人)に、
6月は大阪城とKIZUNAロード9日(1557人)、20日(1258人)、26日(1305人)、27日(1544人)と後楽園大会を行っています。
いずれも短期間(少なくとも1ヶ月以内)に4度の後楽園大会を行っている場合に観客動員が1200~1400人台に落ち込んでいます。
今回のどんたくシリーズでも後楽園大会が4月の13,14、23、24日に行われておりまさにこの状況に当てはまるんですよね。
なぜ一月あたりの大会数が増えると動員が落ち込むのか
と、大々的に銘打ったもののただの自分の推測ですが、
おそらく理由は「見に来るファンの数もファンのお金も限られてるから」に尽きると思います。
現在公式HPを参照すると後楽園大会のチケットの値段は前売りで特別リングサイドが8,500円、リングサイドが6,500円、指定席が4,500円という感じで、まぁお安い買い物ではないんですよね。
さらに現在は新日本プロレスワールドで月額999円でこういった大会も全部見れる、つまり1大会辺り250円で見れるんですよ、なんと特リンの1/34!安い!
という話はさておき、まぁプロレスもライブイベントですから「中継じゃなくて会場で見たい!」という人たちによって新日本の興行も支えられています。
しかしその人たちの懐にも限界がある。
限界があるとどうするか、「どの大会を見に行くのか選ぶ」わけですよ。
その中で言うと最優先になるのは「観戦に行く計画を立てやすい休日」、そして「自分の見たいカードがある日」と思われます。
実際に上で示した2017年に1300人台の動員をした大会はいずれも月曜日か火曜日になっていますし。
勿論観客動員の見込める休日に好カードを配置してくるという関係もあるとは思うので上の二つの理由の相乗効果もあって、「月に4大会以上」「平日開催」の大会でがくっと観客動員数が減っているのだと思われます
観客動員の参戦選手依存度
まぁ昨日の大会では内藤、鈴木両名は珍しく休場だったんでそれが理由では、みたいな考え方もされてるんですけど過去例的には両者が出場してようが、1200,1300人台になってるときはありますしね。
1200~1400人台になった大会に関して不参加メンバーなどを調べると以下のような感じ
2017 | 動員 | 平日・休日 | 不参加 | タイトルマッチ有無 |
ROH興行2日目 | 1271 | 平日(月) | 鈴木軍、柴田 | ROH世界(アダムコール対吉橋 |
旗揚げ前 | 1401 | 平日(水) | 特になし | なし |
BOSJ公式戦 | 1488 | 平日(木) | オカダ棚橋鈴木ケニー | 公式戦4試合 |
BOSJ公式戦 | 1250 | 平日(月) | オカダ棚橋鈴木ケニー | 公式戦4試合 |
BOSJ公式戦 | 1311 | 平日(月) | 棚橋内藤鈴木 | 公式戦4試合 |
KIZUNA road | 1258 | 平日(火) | ケニー | NEVER6人 |
2018 | ||||
どんたくroad | 1244 | 平日(金) | 内藤鈴木 | なし |
1200,1300人台になった大会に関してはトップ選手のうち誰かしらは休場しているという共通点はありますね。
その一方で「誰かが出ていないと極端に少ない」という傾向も余り見られない感じも、1200人台を記録したなかには鈴木軍+柴田/内藤以外のトップ/ケニーのみ/内藤鈴木というようにいろんなパターンがありますし。
「トップの誰かがいない」ということでそのファンの分が減ったとも考えられますが、それによる「なんかカードが薄いな・・・」という印象から「選ばれなかった」というのもあるかと。
まとめ
というわけで新日本の後楽園大会の観客動員推移でした。
結論としては「月4回以上の大会数」と「平日開催」と「一部選手不参加によるトップ選手層の薄さ」が要因ではないかなぁという感じです。
まぁ他にも実際のカードの内容(何人タッグがメインか、とか)も関係あるとは思うんですが如何せん色んなパターンがあるので調べ切れませんでした。
この3つの条件の中でも「平日開催」と「選手層の薄さ」に関しては条件を満たしていても満員になっているパターンはあるのでやっぱり「月4回以上の大会数」というのが一番効いてるって気はしますね。
今回に関して言えば、まだ他3大会の動員がわかっていないものの「月4回以上の大会数」という条件が当てはまるため、ここで観客による選択が始まり、その後はまず休日開催の14日の大会が選ばれ、その後平日開催になる他3大会についてカード内容を見つつ選択が行われた、という感じかと思います。
過去の例的にいうとシングルタイトル戦が組まれているからといって相対的に動員が良くなるというわけでもない(6.26はNEVERが組まれ1200人台、6.27はIWGPJrが組まれ1500人台)ので来週の二大会いついてどうなるかはちょっとわからないですね。
所感雑感
というわけで、ちょっと適当な感じではありますが、今回と以前の動員減についての推測でした。
まぁ冒頭のオカダさんの発言については、棚橋への嫌味だろうなぁとは思いますけど、男らしくねぇ!というかそれ自分にも刺さってません?ていう感じはまぁ、一応「オカダ対棚橋」の前哨戦なわけだし。
まぁ試合見てると本隊・CHAOS共にチーム感が薄いもの同士で「チーム対抗戦!」感がなかったのも、上で言う「選ばれなかった」理由かなぁなんて思いますが。
まぁとにかく最近の傾向として、試合中継がしやすいからなのか、後楽園大会の数が増えていっており、それが各大会の観客動員を減らしうることは確かなんですよね。
それに関するある種の対抗策としてメンバーを偏らせてみたり、タイトルマッチを組んでみたりという実験を会社も行っているんでしょうけど、現状やっぱり都内の新日本プロレスファン人口的には月に2,3回が限度って感じですかねぇ。
今後も新日本プロレスワールドのコンテンツ拡充のために中継を増やしていきたいというのはわかるんですけど、何か違う対策を採ることも必要かなぁと思ったり。
一番は後楽園の回数を増やすんでなく、定期的に中継が出来る会場を増やすことなんですけどやっぱり難しいのかなぁ。
まぁきょうはこれまで、それでは
4.14追記
とりあえず現在まで集計している2012年以降の後楽園大会のデータをプロットしてみるとこんな感じ。
2015年序盤から2000人満員から1700人満員に切り替わり、が見えると思います。
各点線の間隔を見ても昨年2017年から1年辺りの後楽園大会の数が増えているのがわかると思います。
参考までに