プロレス統計

「プロレスの数字とプロレスする」をテーマにプロレスに関連する数字を調べ、まとめ、考えるブログです。

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続・観客動員と大会数で振り返る2012~2017年の新日本プロレス

オカダさんのみもりんの熱愛報道が世をにぎわせた昨今皆様いかがお過ごしでしょうか。
いやぁ自分もびっくりしましたね・・・森アナと別れちゃってたとか、たまげたなぁ・・・
いやまぁしかしオカダさんももう30歳、今度こそゴールインして欲しいですなぁ

それはさておきそれとは別に先々日にプロレス/格闘技カクトウログさんに前回の観客動員と大会数の記事について紹介していただきました。

prowrestlinganalysis.hatenablog.com

いつも通りアクセス数を確認しに行ったら今までにないぐらいのアクセス数になってたのでこれまたたまげたんですけど、「今後の記事にも期待大!」とお褒めに預かったのもありがたい限り、今後も頑張ります。

それとは別にツイッター上で藤乃しずる@そうこばん(@shizuru_f)さんから 「G1とかの公式戦もない純然たる地方巡業ってワールド加入者数に対して増減あるのでしょうか?」という質問を頂いたのでちょっと調べてみました。
実はこの間に集計プログラムを大幅に改良したり色々試行錯誤したりしてますが、それはまた別の機会に

 

 観客動員の分布

まず初めに各大会の観客動員を1000人ごとに区切ってどのくらいの規模の大会がどれだけ行われたのか、そしてそれらの大会によってどれだけ観客動員があったのかを調べてみました。
下の図は、横軸は大会の観客動員で1kは「0~1000人規模の大会」、2kは「2000~2000人規模の大会」を示していて↑10kは「1万人以上の大会」です。
赤い折れ線グラフは各規模の大会の数、青い棒グラフは各規模での総動員数になっています

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これを見てわかるように大会数及び動員数ともに圧倒的に多いのは2kクラス、1000~2000人規模の大会でした。
1000人以下の大会や2000~10000人規模の大会は数・動員の両面で小さく、1万人以上の大会が数こそ少ないものの動員面でそこそこの割合を占めています。
このことから現在の新日本では「1000~2000人規模の大会」と「1万人以上の大会」の2種類が観客動員を支える大きな柱となっていることがわかります。
この傾向は2012~2016年のデータを見ても大よそ同じです(多少5000~8000人の比率が高くなる)

4大シリーズ/ビッグマッチ/地方大会比較

次に新日本の特徴としては年に4回のリーグ・トーナメント戦が開かれます。
春のNewJapanCup、夏先のBestoftheSuperJr.、真夏のG1Climax、年末のWorldTagLeague。
他にもジュニアタッグトーナメントもありますけど、上の4つは各大会名がシリーズ名に冠され、公式戦が地方でも行われ、G1を筆頭に新日本の風物詩的な役割を果たしています。
とりあえず今回はこの4つを4大シリーズと仮称して、この4大シリーズと所謂ビッグマッチ、そしてそれ以外の地方巡業の大会の動員の推移を比較してみます。

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集合棒グラフで示してますが、青がNJC+BOSJ+G1+WTLの4大シリーズの合計、オレンジがシリーズ最終戦のビッグマッチのみの合計(4大シリーズを除く)、緑がそれ以外の地方大会などの合計になっています。
ここで見てわかるように2012~2017にかけてビッグマッチ・地方大会については大きな変動は見られないのに対して4大シリーズの動員が右肩上がりに増加していっています。
2012年はどれもほぼ同程度の動員ながらビッグマッチが最も動員が多かったあたり行ってみれば”ビッグマッチ主導型”の興行形態だったのに対して、
2015年以降は他の2つと比べて数万以上動員が多くなり、興行形態も”リーグ・トーナメント主導型”に変化したと言えますね。

次に3つの中でも4大シリーズの内訳についてみてみたものが次の図になります。

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青がNJC,オレンジがBOSJ、緑がG1,赤がWTLですがもう圧倒的にG1の動員が大きい上に右肩上がりに成長していっています。
前回述べたように新日本では2015年10月から実数発表に切り替わっているため、全体の動員を見ても2015-2016間で動員数がガクッと落ちる傾向があったのですがそれも感じさせないレベルですね。
また、他の4大大会ではNJCが動員が少なくなっているのはトーナメントという性質上どうしても大会数が少なく(他が10~20大会に対してNJCは5~8大会)、動員が少なくなってしまう関係でしょう。
それに加えて2016年のNJCではガクッと動員が落ちていますが、この次期は中邑AJなどトップ選手が軒並み新日本を離脱した時期でそれによって動員ががた落ちになったのかなぁと思います。

4大シリーズ/ビッグマッチ/地方大会割合比較

次に全体の割合がわかりやすい円グラフで見てみましょう

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上図は2017年の4大シリーズ、ビッグマッチ、地方大会の動員の割合を示しています。
これを見ると4大シリーズが動員のほぼ半分を占め、その中でもG1のシリーズだけで全た印お1/4を占めていることがわかりますね。
とはいえ所謂通常のシリーズの地方大会+ビッグマッチが過半数の動員を占めており、ビッグマッチも地方大会も観客動員の面では同程度の比重をになっています。

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ちなみに2012年はこちら、現在と比べてより通常のシリーズのビッグマッチ+地方大会の比重が高くなっていることがわかると思います

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次は大会数の比率、4大シリーズと ビッグマッチはそれぞれほとんど同程度の大会数となっており、その総和が地方大会の総大会数と同じぐらいですね。

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次に2012年の割合、各4大シリーズの大会数とビッグマッチ数が同程度と言うのは2017年と同じですが、より地方大会の割合が多いのが特徴でしょうか。

このように4大シリーズ、というかG1が新日本の年間の観客動員の中でも大きな割合を占めているのがわかります。
この原因について考えるとやはりG1の格上げもあるんでしょうか。
G1Climaxの王者が1.4ドームのメインに挑む、というシステムが登場したのは2012年、つまりG1での結果がその後半年のビッグマッチ・地方大会の動向を決めるような重要な大会になったからこそG1への注目度が上がり、動員も伸びたのかなぁと。

4大シリーズ詳細比較

次に4大シリーズについてそれぞれ動員・大会数の推移を見てみましょう。

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まずはNJC,上述のように大会数が少ないという短所があるものの、2016年を除いて緩やかな上昇傾向にあります。
大会数も徐々に増えてきている段階ですが最近の感じだと8大会、頑張っても10大会が限界って感じがしますね。

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次にBOSJ、こちらも微増中と言った感じですが大会数は14回で最大と言った感じでしょうか。
一度2014年に全8大会という短期集中型にしてみたこともあったのですが、コンディション調整や動員増の関係でG1と同じ長期型へ移行したようです。

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G1は2015年にA-Bブロック交互制を導入して大会数を12→19大会と大幅に増やし、
それ以降大会数が固まったものの、各会場のキャパシティや動員数を増やすことで順調に増加しています。
その中でも一番の動員があるのは両国3連戦だったのですが今年は日本武道館3連戦にスイッチ。
両国の最大のキャパが11,000人に対して武道館は14,000人と言われますから、動員にも拠りますが前回以上の動員が見込めそう。

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続いてWTL、大会数としては徐々に増加して今年はG1とほぼ同じ大会数となり、大会数の増加と共に動員数も順調に増加。
NJCもお同じ傾向ですが、最近の傾向で言うといかに大会数を増やさずに動員を増やすか=1大会辺りの動員をどう増やすかもあるのでそこが課題ですかね。

ビッグマッチの動員・大会数推移

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さて次は所謂ビッグマッチ、シリーズ最終戦で4大シリーズを除いたもの、ですね。
この辺は判断がちょっと難しかったんですが、大体大会名に「Road to」とか入ってるのは地方大会で「○○ in △△」みたいなやつはビッグマッチに入ってます。
まぁ所謂シリーズ最終戦なのですがビッグマッチ数で言うと2012~2016年にかけて微増傾向だったのが2017年に4大会増加。
というのもG1USAのような海外での大会や2連3連ビッグマッチも増えてきたからんですよね。
それに伴って動員も増加しています。

地方大会の動員・大会数推移

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次に上記の大会を除いた地方大会(後楽園大会なども含む)ですが動員数についてはほぼ一定で、2016年に実数発表への切り替えに伴って減少があったぐらいですね。
それに対して大会数は2016年にピークを迎えたものの10大会以上減少しています。
つまりは地方大会でもより大きな箱へ、ということが進められている証拠ですね。

ビッグマッチと地方大会の集計を見ると、4大シリーズ以外では全体の大会数を減らしながらもビッグマッチの増加、地方大会でも拠り大きな会場へ進出することで観客動員を挙げている、と言えるでしょう。
それとは別に4大シリーズで大会数が増えた(特にNJCとWTL)ことで全体の大会数としては前年比1大会増になっているということでしょう。

所感雑感

最初の質問に戻ると「ワールドの会員数に比べて・・・」とのことなので調べてみると
ワールドの会員数は2016年には3万5千から4万人、2017年にはおおよそ5万人程度という数字がありますね。
結果的に言うとワールドスタート及びその会員の増加に関連するような地方大会やビッグマッチでの露骨な動員減のようなものは見られませんね(ビッグマッチは減ったものの2017年には増加に転じているし)。

確かに「ネットで1000円弱で見られるなら数千数万円のチケット払って会場にいかなくなるんじゃ」という心配はワールド開始前にあった気がしますが、やはりライブイベントとその中継は別物ってことですかね。
ただ試合を見るだけならワールドに加入していれば言い訳ですけど、会場の雰囲気を感じられることやレスラー達を生で見ることができる、声援を飛ばして運がよければリアクションももらうことができる、さらには握手会やサイン会など触れ合う機会もある、ということで実際に会場へ行くことの意義というのはワールドやYouTubeチャンネルと言ったネット戦略で失われることはなかった、ということですかね。

というのが自分個人の見立てですが、また違う解釈の仕方などあればコメントやツイッターで教えていただけると助かります。
またパッと見のわかりやすさ重視でグラフばっかですが「詳しい数値を出して欲しい」などあればまた対応したいと思いますのでお気軽にどうぞ

それでは

追記(2018/1/16)

prowrestlinganalysis.hatenablog.com

更に続きました、開催地を絡めた集計をしています。
お時間よろしければどうぞ。