プロレス統計

「プロレスの数字とプロレスする」をテーマにプロレスに関連する数字を調べ、まとめ、考えるブログです。

MENU

各種数値で振り返るWRESTLE KINGDOM15

早くも年始のWRESTLE LKINGDOM15から1週間ほどたちましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は年始にまさかの法事が発生し、合計1000㎞近く運転する羽目になってえらい疲れたかと思いきや大雪で日に2度の雪かきをしなければ車が埋まるという状況にもなり、既に疲労困憊です。

その中でも時間を見つけてWRESTLE KINGDOM15を観戦することはできたんですけど、当時の状況を考えると無事開催できたこと自体が割と僥倖だったという感じもありますね。
実際2日に首都圏での緊急事態宣言の要請があったので仕事始めの4日に発動、一切のイベント禁止!となる可能性もあったわけですし。
結果としては緊急事態宣言が発動こそすれ「キャパは5000人または本来の50%の小さい方」というのに加え「8時までに興行終了」という制限が加わるのみで現状は無事開催されそうな感じなのは一重にこれまでの業界全体の積み重ねのおかげですかね(実際クラスターが発生していない業種では…みたいな判断基準もあったというし)*1

まぁそんなこんなで、ギリギリの状況の中行われたWRESTLE KINGDOM15について各種数値で振り返りたいと思います。

昨年のまとめはこちら

www.pwanalysis.com

 

WK10~15動員推移

f:id:Rodyonsw:20210109000452p:plain

まず初めにWK15、2DAYSの動員についてですが1日目が1万2689人2日目が7801人、合計で2万490人なりました。
上のグラフは各年の合計動員を示していますが、WK10の動員が2万5千人弱だったので合計値でもそれを下回る結果にはなりましたね。*2

動員に関して言うと、そもそもはMAX2万人をターゲットにして販促を開始したらしい*3のですが、昨年のWK14の1日目が4万人でアリーナ・内野スタンド席が満員状態だったので同じエリアを使いつつ、ソーシャルディスタンス対応で半分の2万人を満員想定とした、という感じですかね。
これを踏まえてファンクラブ先行(11/2~9)を追え、12/5~一般販売が開始*4
しかし12月に入って首都圏を中心に感染状況が悪化し、まず12/14にGoToトラベルが停止(私の場合、これで予約していたホテルがキャンセルに)、
続いて12/29には大規模イベントの最大キャパ5000人規制が再発動することに。
この時点で券売が5000人を超えていたために新規の発券をストップにして、上述の動員になった、という感じですかね。

こうしてみると一般販売自体は本来予定していた12/5~1/4までの30日間の内、最後の1週間分が尻切れになった感じ。
通常時のチケットの売れ具合については昔何かの記事で読んだ覚えもあるんですか、果たして5000人規制がなかったとしてもどこまで入ったのか…という感じはありますね。
当日券まで券売していても1万5千人、1万人で合計2万5千人というぐらいが限度だったかな、という感じですかね。
まぁ感染状況とかに対する忌避感みたいなのはやはり根強く、さらに遠征を後押しするGoToもストップの状況では、って感じですかね。

ツイート数値

続いてはツイッター関連の数値。
WRESTLE KINGDOMに関しては毎年#njwk○○というハッシュタグが恒例になっており、今年も#njwk15というタグが両日で用いられていたわけですが、
今年新たな施策として1.5のみWハッシュタグ体制、#wk15day2を用いるように!というお達しが.

この施策に関してはTwitterトレンド入りを考えた施策と考えられます。
トレンド入りの基準についてはTwitterは「独自のアルゴリズム」としていて詳細は明かしていません*5が、トレンドの推移などから「ツイート数が急速に増えること」が重要なのでは?と言われています。
特に1日のトレンドでいうと「前日に全くなく、当日に一気に増えたワード・ハッシュタグ」というのがトレンド入りしやすいわけで。
そういう意味だと2DAYS興行は1日目はランクインしやすくても、2日目は1日目の大量のツイートがあるためにランクインしづらい傾向があると考えられます。

実際に2020年の1.4,1.5の1日のトレンドを見てみると、1.4では#njwk14が国内トレンド4位にランクインと健闘していますが*6、1.5にはランクインはなく、代わりに「KENTA」というワードがが15位にランクインしています*7
実際のツイート数などを見てみると両日でほぼ差はなかったので、単純なツイート数だけの問題ではなく前日のツイート数も重要である、ということがうかがえます。

それを踏まえて今回は1.5は新たに#wk15day2というハッシュタグを当日PM1時に発表し万全を期したようです。

f:id:Rodyonsw:20210110181914p:plain

で、その結果を示したのが上図、参考として過去3年分の#njwk○○ハッシュタグでのツイート数も載せています。
WK15の1日目のツイート数は5万9680ツイート、2日目のツイートは#njwk15では2万5099ツイート、#wk15day2では2万7437ツイートとなりました。
1日目のツイート数としてはWK14の両日とそう大差ない数値となりましたが、2日目はいずれも1日目の半分程度となりました。
まぁ今年は両日ともに平日開催だったのですが「4日は休めても5日は…」ということもあるとは思うのでそれによって大幅にツイート数が減ったということはありそうですね(2日目は興行時間自体が1時間ぐらい少ないのでそれもあるとは思いますが)。

そして気になるトレンドですが、公式では1日目は#njwk15が中継中はずっと世界トレンド1位を維持したとの報があり(ツイート)、1日のトレンドでも16位にランクイン*8したようです。
一方1.5では#njwk15のランクインはなしで、#wk15day2が日本のトレンド4位に上昇し、1日のトレンドでは46位にランクインした模様*9

結果的には、そもそものツイート量が少なかったために苦戦した感じもありましたが、ハッシュタグを変えることでトレンドに食い込むことができた、という感じはあります。
これを踏まえるに、2月末に予定されている大阪城ホール二連戦なんかも同様に異なるハッシュタグを用いて連日トレンド入りを狙う戦法をとると思われます。

ツイート数推移

上では総数でしたが細かい推移も簡単にですがご紹介。
まずは1日目の推移は以下の通り、簡単にツイート数が多かった5ポイントも紹介。

f:id:Rodyonsw:20210109173131p:plain

KOPW2021予選、戦わずして矢野通勝ち抜き
時刻:16:40 / ツイート数:482.0 tweet/min (公式ツイート)

USヘビー挑戦権利証戦前にモクスリー再登場予告
時刻:18:08 / ツイート数:595.0 tweet/min (公式ツイート)

棚橋、オーカーンに貫録勝ち
時刻:19:06 / ツイート数:450.0 tweet/min (公式ツイート)

オカダ、レインメーカーを解禁してオスプレイを下す
時刻:19:54 / ツイート数:986.0 tweet/min (公式ツイート)

飯伏、IWGP二冠王座初戴冠
時刻:20:40 / ツイート数:1053.0 tweet/min(最速) (公式ツイート)

というわけで最速は飯伏のIWGP初戴冠シーン、二冠王座はさておきIWGPヘビーには何度も長いスパンで挑戦を繰り返し続けての念願の戴冠というのもあって昨年の内藤さんのオカダに対する勝利以上に「ついに!」感はあったかなぁと(実際ツイート速度も上回っている)。
と言いつつ上のグラフを見ると分かるようにそれに肉薄する数値をノンタイトルのスペシャルシングルマッチだったオカダvsオスプレイでたたき出しているのも注目すべきという感じはあったり。
まぁこれに関してはオカダvsオスプレイ自体が期待値も高く、実際に良い試合だったんですが、その結末として前年2月22日以来317日ぶりに解禁したレインメーカーでの勝利というのがカタルシスあったというのも大きかったんではないかと思いますね。

そういう意味で「飯伏のIWGPヘビー戴冠」「オカダのレインメーカー解禁」という溜めの効いたシーンが2つもあったというのが1日目の肝だったかなぁと。

続いては2日目、二つハッシュタグありましたが簡単のために#njwk15で集計。

f:id:Rodyonsw:20210109173030p:plain

KOPW2021は矢野通の勝利でスタート
時刻:17:22 / ツイート数:247.0 tweet/min (公式ツイート)

NEVER無差別級、コブを下して鷹木が防衛
時刻:18:10 / ツイート数:329.0 tweet/min (公式ツイート)

SANADA、クリーンにEVILを下す
時刻:18:54 / ツイート数:244.0 tweet/min (公式ツイート)

ヒロム、王者・石森に辛勝しIWGPジュニア奪取
時刻:19:30 / ツイート数:169.0 tweet/min (公式ツイート)

飯伏、ジェイを相手にIWGP二冠最速防衛
時刻:20:35 / ツイート数:388.0 tweet/min(最速) (公式ツイート)

というわけで最速はIWGP二冠を防衛した飯伏のシーン。
まぁ昨年1年は「ベルトを頑なに腰に巻かない王者」が続いてたんですけど改めて飯伏が腰に巻いてるのを見るとやっぱ腰に巻かれたベルトは良い…と再認識したりしてました。
まぁベルトに関してはどうしたって上半身を露わにした状態で来ていないと違和感が生まれちゃうので、常にTシャツを着ている内藤さんもツーショルダーコスチュームのEVILも巻いてると似合わない出で立ちだったっていうのも良くなかったのかな、と後で思いました。
後思い返せばセミはヒロムが石森に押されるシーンが多く、メインもジェイの試合運びに飯伏が苦しめられるシーンが多く、どっちもベビーフェイス側が長時間耐える展開だったのは見ていてしんどい部分あったなーと思ったり(セミ前もじっくり方ではあったし)
そういう意味でバッコンバッコンぶつかってスカッと勝負がつくNEVER戦が中盤にあったのはよかったかもしれない。

ユーザー重複度

f:id:Rodyonsw:20210110190549p:plain

続いて#njwk15の1.4/1.5のユーザーと#wk15day2のユーザーの重複度について調べてみたものがこちら。
各ユーザー数は、#njwk15の1日目が9792人、2日目が5268人、#wk15day2が5353人となっていました。
2日目の2つのハッシュタグについてはほぼユーザーが重複してるんでは?と思ってたんですが上を見てみるとそこまで重複しているわけでなく、2日目の総ユーザー数は8115人なのでそこまで1日目と参加ユーザー数自体は変わりなかったようですね。
とはいえ1日目に参加したユーザーの半数近い4832人が2日目に参加できていないの見るにやはり「1.4は休めても1.5は厳しい(中継観戦であっても)」という事情はあったように見えます。

最もリツイートされたツイート

最後に#njwk15のハッシュタグの付いたツイートで最もリツイートされたツイートはこちら。

噛んじゃったのなら仕方がない(2238リツイート)。

 

所感雑感

というわけで簡単にですが盛りだくさんになってしまった解析でした。
まぁ単純な数値の紹介だったらここまで長くなくても良いんですが、今年に関してはいろいろなイレギュラーもあり、それに対する対策・攻防なんかもありでそれを考えながらまとめると興味深いものがあったんですよね。
まぁ色んな事情はあったんですがやっぱり中継だけを考えても平日2DAYSは厳しかったんだなぁと再認識したところではあります。
今年何故2DAYSにしたのか(できたのか)は割と不思議ではあるんですが、来年はどうなるんですかね(来年もド平日ですが)。
まぁ今度の大阪城もですが大箱の連戦はただでさえ上限が厳しく、1会場に詰め込むことが困難な中なので大箱を増やしていくことが動員効率を挙げ、収益を上げて行く最短ルートなのでまぁ理解はするんですが、
それはそれとして難しさは依然として存在するのでこれを踏まえて今後どうするのかは新日本に限らず気にしていきたいところです。

きょうはこれまで、それでは