プロレス統計

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各種数値で機運を高めたかったNEW JAPAN CUP2020

【2/26 追記】

上記の通り政府からの大規模イベント自粛要請を受けて3月前半の興行は中止になりました。
最初にリリースされた首相の会見(13:11時点)だと「2週間程度」という話だった*1んですけど、その後(18:56)改めて文科省からは「今月29日から来月15日まで」と具体的な期間が提示される*2ことに。
上記の新日本プロレスのリリースは21:30のものなので文科省の正式な要請を受けて決定したという感じのようですね。
同様の中止はDDTも行っていますが、文科省のリリース前の18:14に「2/28~3/8の大会を中止(一部無観客試合)」と発表しているのでこっちは今後追加リリースがあるんではなかろうか。

まぁ上述の新日本のリリースでは、その自粛期間も今後の動向によってはどうなるのかわからんのでそれ以後の計画についてはまだ発表になってはいないもののNJC2020に関しては白紙状態という感じのようですね。
残念無念に尽きますが、以下の記事を消すのもあれなので「幻のNJC2020」記事としてアーカイブしておきましょう。

【6/9 追々記】

 まさかまさかの復活である。
とはいえメンツは大きく変わっているのでまた別記事でその辺かなどについて調べてみます。

【追記終わり】

 2つの引退興行を含む後楽園4連戦を終え、選手たちは年に一度の沖縄大会へ向かったであろう日に遂に漸くNEW JAPAN CUP(以下NJC)2020のトーナメント表が発表になりましたね。

形式としては2019年のNJCと同じく32人制のトーナメントであり、NEVER王者(鷹木)なんかも参加しているために挑戦タイトルもIWGPヘビー(+IC)のみという副賞も去年のまま。
多少違うところと言えば左側の山の3回戦2試合が1試合ずつ富山・熊谷で消化されるぐらいですかね(その関係で大会数自体は12→13大会に増加)。

いずれにしても一昨年→昨年ほどの大きな変化ではなかったんですがメンツは結構異なっているようなので今回もNJC2020出場32名について各種数値を調べてみました。

参考:昨年大会の各種まとめ

各種数値で振り返るNEW JAPAN CUP 2005-2018 - プロレス統計
各種数値で機運を高めるNEW JAPAN CUP2019 - プロレス統計
各種数字で振り返るNEW JAPAN CUP2019 - プロレス統計

 

初参戦選手

まず初めに初参戦選手ですが、今回は7名の選手が初参戦選手となりました。

ジェフ・コブ選手は昨年のG1 CLIMAXにも出場し、ROHでは世界TV王座、PWGでは世界王座、新日本ではNEVER無差別級と獲得している実力派であり、新日本ファンにもある程度顔馴染みの選手。

ジェイ・ホワイト選手は言わずと知れた前IWGP IC王者ですが、昨年はIWGPヘビー級、一昨年はIWGP US王者だったためこれまで不参戦だったのがついに参戦することに。

デビッド・フィンレー選手は実は昨年出場が予定されていたんですが、その直前に行われたHONOR RISING(ROHとの合同興行)で肩を負傷し、一度はエントリー発表されるも欠場決定。
その結果代打出場になったのが田口監督だったという経緯*3、そういう意味では念願の初出場ですね。

鷹木信悟選手は昨年はまだジュニアヘビー級で活躍していたんですが、NJC後のBOSJ以降ヘビー級へ転向。
あれよあれよとNEVER無差別級を獲得し、今や「この人なんで去年BOSJ出てたの?」という存在感になりつつあるやつ。

KENTA選手は昨年のG1からの新日本参戦なのでNJCは初体験ってやつ。
先月一躍時の人になった後、少しご無沙汰だったので再始動シリーズとしての意味合いはありそう。

アレックス・コグリンカール・フレドリックス両選手はご存じLA DOJOからの刺客で昨年でいう海野選手的若手枠だとは思うんですが、フレドリックス選手は昨年開催されたヤングライオン杯の優勝選手であるのでその副賞的意味合いもあるでしょう。
で、その結果を見てみる(参照:新日本プロレス公式サイト)と次点だった海野・成田両選手は海外遠征中で、その次となるのはLA DOJOのクラーク・コナーズ選手と上記のコグリン選手。
確かコナーズ選手はLA DOJOの道場長だった覚えがあるんですが、そういう序列を超えてコグリン選手がエントリーとなったのは何かの事情なのか、それともヤングライオン杯で見せた負けん気、というよりも凄みへの期待の表れなんですかね。

昨年は初参戦が8人だったのが今年は7人でほぼ同程度の新規参戦となった感じ。
その分昨年から漏れた選手もいるわけですが、漏れたのは本間(腰の負傷のせい?)、中西(引退)、エルガン(Impactへ移籍)、ヒクレオ(理由不明)、アーチャー(理由不明)、海野(遠征中)、田口(代打だったから)、スミスJr(MLWへ移籍)という感じ。
そういえばヒクレオはROHに一回出たものの・・・という噂もあったんだけどいつ頃帰ってくるんだろう、まぁ海外団体で干されるのはオカダさんも経験してるから大丈夫大丈夫(そうか?)。

簡易ブロック分け

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今回もトーナメント表を上述のようにA~Dの4ブロックに分けて、以降では各種数値を見ていきます。

身長/体重/年齢/キャリア

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まず初めに身長(Height)、体重(Weight)、年齢(Age)、キャリア(Career)の4つの数値について各ブロック及び全体の平均値を見てみるとこんな感じ。
身長的に最も大型選手がそろったのはBブロックなんですけど体重的にはAブロックが最重量という感じに。
Bブロックはオカダ(191㎝)ジェイ(186㎝)ジュース(191㎝)ロア(188㎝)の180台後半の大型選手が揃ってはいたんですがいずれも大型の中でもスピードのある選手ばかりなので体重は低めになった感じですね。
対するAブロックは真壁(110㎏)コブ(119㎏)矢野(115㎏)ファレ(156㎏)と重量級が揃った結果、というかファレがかなり平均を押し上げてる感じはするけど。
逆に体格面ではDブロックが身長が最も低く、Cブロックが最軽量となりました。
Cに関しては飯伏、ザック、オスプレイの3人が100㎏未満で、よく考えればタイチも鷹木も少し前までジュニアだったんで道理というか。
ちなみに今大会最高身長・最重量は193㎝・156㎏のファレでした。

また平均年齢・キャリアはいずれも同じ傾向を各ブロックで見せており、最高齢・長キャリアとなったのはDブロック(39.1歳、16.3年)で最低齢・短キャリアとなったのはBブロック(34.9歳、14.0年)でした。
特にBブロックは今大会最高齢の永田・みのる(共に51歳)がいるのに最低齢になっているのは他のメンツが如何に若いかを示しています、実際ジェイ(27歳)コグリン(26歳)フィンレー(26歳)の3人が20代でありオカダジュースも30代前半ですしね。

参戦継続/昨年王者/外国人/過去優勝 選手数

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続いて各ブロック及び全体である条件に当てはまる選手の数を見てみたもの。
ここで調べたのは昨年NJC参戦選手(2019Entry)、NJC2019以降にシングル王座獲得またはリーグ・トーナメント優勝者数(ChampInYear)、外国人選手数(Foreigner)、過去優勝者数(PastWinner)。

昨年からのエントリー選手を見てみるとBとDブロックは半分近くが新規or久々の参戦の選手になっており、新鮮であるとも実績が不足しているとも言えますね。
同様にここ1年間での王座等タイトル獲得者数を見てみるとCブロックは圧倒的に多い7名が王者等経験者、そのシングル実績のない一人もSANADAなのでそりゃトーナメント表見た時に「Cブロックなんかズルくない???」という印象になるのも道理。
逆に言うとDブロックはKENTA及び後藤がNEVER無差別級を戴冠していたのみなのでそういう意味で見劣りがあるのかも(カールのヤングライオン杯優勝を計上すれば他ブロックと同等ではあるが)
同様に過去のNJC制覇者を見てみるとCブロックが最も多い3名(棚橋、飯伏、ザック)なのでこれも豪華さの要因かも知れない。

また外国人選手数はA/Bの左側部特区が過半数が外国人選手、ということは右側は比較的少なめで、Dに至ってはカールの一人のみという。
昨年はBブロックがオカダさん以外全員外国人というアンバランスさだったのでそういう意味では多少改善された・・・のか?

数値比較

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最後に全体平均値を身長、体重、年齢、キャリア、外国人選手数の5つの数字で2019年と2020年を比較。
身長体重の体格面ではいずれも昨年から減少を見せており、この辺はKESの二人やエルガン、ヒクレオなどの大型外国人選手の離脱による影響と言えるでしょう。
一方で年齢・キャリアは微減しており、LA DOJOの若手2名の参戦をはじめとして若手選手にも機会が与えられているという証左でもありますね。
そして外国人選手数は12人→14人で2名の増加となっており、着々と国際化が進んでいる感じがしないでもないやつ。
とはいえほぼ定期参戦している選手が多く、ゲスト扱いと言えるのがコブ・マイキーぐらいなものなので今大会に限ったことではなく、恒常的に外国人選手の登場率が上がっているということかもしれません。

おまけ:”ジンクス”予想

あくまでおまけなんですけど、昨年一応「NJC優勝者のジンクス」を考えたんですよね*4
そのジンクスは「ドーム本戦でシングルマッチに敗北した選手」というもの、実際昨年の該当者はオカダ、石井、飯伏の3名でご存じの通り昨年の優勝はオカダさん。
というわけで「これ案外精度良いんじゃ・・・?」と期待しつつ今回のジンクス該当者を上げると以下の8名。

敗北者 タイトル
オカダ 1.5_IWGPヘビー
ジェイ 1.4_IWGP IC
ジュース 1.5_IWGP US
棚橋 1.5_シングル
飯伏 1.4_IWGPヘビー
1.5_シングル
SANADA 1.5_ブリティッシュヘビー
オスプレイ 1.4_IWGP Jr
KENTA 1.5_NEVER

流石に二日間やってると候補者が多い、けどパッと見た感じ「あぁありそうありそう」っていう感じの選手ばっかな感じしますよね。
で、今年はドームが二日間あったために二日で二度負ける人も出たわけですけど、それが飯伏選手、つまりジンクス的には2倍優勝するということでジンクス的には弊ブログのNJC2020優勝者は飯伏幸太選手と予想します!(カ、カテェ…)

 

所感雑感

というわけでNJC2020について各種数値でした。
まぁ昨年は特別仕様なのかなぁと思ってたんですけどそれが例年の仕様に変わった感じもありますが、同じシングル戦主体のG1がかなり狭き門になってるのに対してNJCが若手もベテランも門戸を開く感じになってるのは差別化できてていいんではないかと改めて思ったりしてます。
勿論G1に出れない層となると試合への期待感も一枚落ちがちなのでそこで如何に期待感を抱かせるかがマッチメイカーの腕の見せ所であり、出てきたトーナメント表をどう解釈するのかがオタクの腕の見せ所であるという気もします。
そういう意味では腕の見せ合いとして勝敗予想コンテストをVoice of Wrestlingが開催している*5ので皆さんも参加してみては(リンクページは英語ですけど予想ページは日本語になってるのでやりやすいはず)。

そこでの予想とは違うんですけど、何となくやってみた予想がこちら、うーんカテェ

・・・・・・

頼む!熊谷!

きょうはこれまで、それでは