プロレス統計

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王者で振り返るプロレス”オールスター”興行

年末年始の怒涛の興行ラッシュがひと段落付いたことでプロレス界も心なしか穏やかに、というか通常営業に戻った感もある昨今。
そういうタイミングを狙ったのか、それとも”これ”があるから各団体も落ち着くのか定かではありませんが、昨年末に発表された東京スポーツ制定プロレス大賞の授賞式が開催されたようです。
なんかこの時期になるともう「そういえばそうだったね」という感じすらあるんですが、なんか様子を見るに授賞式というよりも業界の人たちの会合とかそういう感じすらある。

それはさておき、各種プロレス大賞の中でもマスコミ主導の感が強い大賞なだけにこの授賞式では結構精力的に記事が出る印象もありますが、その中で私近辺の界隈で話題になっていたのはオカダさんのコメント。

受賞コメント後の囲み会見のコメント、しかも記者の誘導尋問じみた質問の返答としてではありますけど「オールスター戦」の開催についてコメントがあった模様。
(これが東スポだと「オカダがオールスター戦を熱望!」*1となるんだから恐ろしい)
まぁそれはさておき、オリンピックへの対抗意識はオカダさん自体にもあり、東スポ等マスコミも何かしてやろうという思惑がある(からこそその神輿としてオカダさんから「オールスター戦」の言質を引き出した)のかもしれませんね。
それ以外を見ても日本レスリング協会の会長も「プロレスのオリンピック」のプランをこの壇上で言及したり*2
新日本プロレスのメイ社長も具体的プランは言わないものの「夏に東京以外でビッグマッチを」なんて言ってます*3しね。
オリンピックという数十年に一度のイベントに対抗して、プロレス界も同じくスペシャルなイベントとして「オールスターを!」という機運が高まってるのかもしれません。

というわけで今回は過去に行われた「オールスター」興行について振り返りです。

https://blog.with2.net/out.php?1918556;https%3A%2F%2Ftope-suicida.tokyo%2Farchives%2F13563

1979年8月26日 プロレス夢のオールスター戦

日本のプロレス史でおそらく初の「オールスター」興行と言えるのは1979年に開催されたプロレス夢のオールスター戦でしょう。*4
この1979年の少し前になる1973年に一時は国内唯一の団体になった日本プロレスが消滅し、アントニオ猪木の新日本プロレス、ジャイアント馬場の全日本プロレス、ラッシャー木村の国際プロレスの3団体が鎬を削るプロレス戦国時代に。
特に猪木と馬場の間の対立もあって新日本・全日本間の交流がなかったんですが、そこを東京スポーツの創立20周年のイベントとして企画し、なんとか実現したからこそ「夢の」とついてる感じはします。

というわけでこのイベントには当時の三大メジャーである新日本、全日本、国際プロレスが参戦しているわけですけど、この際に各団体の最高王者としてNWF王者の猪木、PWF王者の馬場、そしてIWA王者の木村もそれぞれ参戦してます。
で、これを踏まえるに所謂「オールスター」興行と「多団体コラボ」興行の違いはやはり「各団体の王者が参戦しているかどうか」なのかなぁと思ったり。
王者といえば一応は団体の顔でもあるわけなので王者の参戦はやっぱり必須なのかなぁと。

2011年8月27日 ALLTOGETHER

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チャリティープロレスとして行われたALL TOGETHER (2011.8.27)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

上記の「各団体王者参戦」の条件を踏まえつつ辿っていくと、その次の「オールスター」興行は比較的記憶にも新しいALL TOGETHERでしょう。
この大会も夢のオールスター戦と同じく東京スポーツ主催ですが、この際はこの年に発生した東日本大震災の復興支援チャリティーイベントとしての開催でした。
この大会にはフリーの選手やDDTから飯伏なども参加してはいましたが主となったのは新日本、全日本そしてノアの3団体。
そしてこの大会でも、IWGP王者の棚橋、三冠王者の諏訪魔、そしてGHC王者の潮崎が参加し、メインでトリオを組んでいます。
ちなみにノアのGHC王者は直前まで杉浦だったため当初は杉浦がメイン登場の予定だったんですが、潮崎がタイトル奪回した際にメイン登場も潮崎に変更となっており、「メインに三王者が揃い踏みする」というシチュエーションを重要視していたと思われます。

ちなみにALL TOGETHERには第2回興行もあったんですがこの際の王者はオカダで大会には不参加になっています。

 

所感雑感

というわけで過去のオールスター興行について振り返りでした。
トペブロさんだと他にも2019年に行われたジャイアント馬場追善興行やデストロイヤーメモリアルなんかも挙げていました*5けど、これらの興行ではいずれも選手は参戦していた新日本やノアの王者が参戦してなかったのでオールスター感は薄いかなぁと。
ジャイアント馬場追善興行は大会の2週間前に棚橋がジェイにIWGPを奪われているので、元々は王者として三冠王者宮原、ストロングヘビー王者関本と相対する予定だったんで、その場合だったらオールスター感は強かったかなぁと。

そういう意味でもし今度「オールスター」興行があるとするならやはり、各団体の王者の参戦は肝になりそう、というかなってほしい部分はありますね。
今の王者っていうと内藤(新日本)、宮原(全日本)、潮崎(ノア)、土井(ドラゲー)、橋本大地(大日本)、HARASHIMA(DDT)っていう感じですが果たして・・・

またこうして振り返ってみるとどちらも東京スポーツという中立な第三者による主催になっているのでやはり東スポはじめメディア主導でやらないと難しいのかもしれませんね。

きょうはこれまで、それでは