プロレス統計

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後楽園動員について諸解析:新日本の選手編

先日投稿した新日本プロレスの後楽園ホール大会に関する解析、こちらでは主に大会日程などに重点を置いた解析でしたが、今回は出場した選手に重点を置いた解析をしてみました。
1年半前にやった解析では一部の選手でのみ解析しましたが今回は出場した全選手について行ったのでご覧ください。

参考:前回の解析

参考:以前行った同様の解析

 

集計手法

前回と同じく今回の新日本プロレス公式サイトの試合結果から集計した2016年から2019年の後楽園ホール大会のデータを使用しています。
その結果集計した大会は127大会、参戦した選手は217人だったようです。
これらのデータから各選手について、参戦した大会の平均動員と参戦しなかった大会の平均動員の差を算出、これをI-Oと以下では表記します。
この数値は言ってみれば「その選手が参戦した場合に増える動員」、すなわち選手の動員力とでもいうものの指標になるものです。
もちろん実際の動員は前回の解析のように日程なりなんなりの影響も大いに受けるはずなのであくまでも参考としてお考え下さい。
以下ではまず初めに各年の後楽園の参戦数(num_IN)のトップ10と、I-Oのトップ10をそれぞれ紹介していこうと思います。
また、あまりに参戦機会が少ない人もあれなので参戦数が5大会以上の選手で動員力のトップ10を算出していますのであしからず。

2018年

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まず初めに2018年、昨年のデータですが、全38大会あった後楽園大会において最も多く出場したのは34大会出場でトーア・ヘナーレBUSHI両選手が1位でした。
昨年の時点で結構ヘビー・ジュニアのリーグ戦の時期は一方の部門の選手が休んだりということもあったんですけど、LIJではジュニアでもヘビーでもバイプレーヤー的に参戦していたBUSHI選手が多かったのは納得、ヘナーレもほとんど出てたんですねぇ。
そういうことを考えると若手ながら3位に入ってる海野は安定してチャンスを得ていたってことですかね。

で、動員力I-Oのトップ10ですが1位になったのはまさかのチェーズ・オーエンズ!数値的に言えば後楽園にやってくるだけで+111人動員する男#それがチェーズオーエンズという男・・・
全体的に見るとフリップ・ゴードンと鈴木みのるを除いてトップ10入りはバレットクラブの面々なあたり、2018年のバレットクラブの勢いを感じるところではあります。

2017年

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続いては1年さかのぼって、2017年。
この年はまさにLIJフィーバーというか、LIJの面々は全35大会中33試合以上出場していたという。
その中でも多かったのはBUSHI選手でなんと全大会出場とかあんた、2017年は後楽園ホールで毎回BUSHIが見れる年・・・
しかし2017年と比べると2018年はBUSHI以外のLIJの面々の出場機会はかなり減ったようですね、2017年が働き過ぎだったのか?

そして動員力ではなんと2018年に引き続き?われらがチェーズ・オーエンズが再びの1位!(+182人)動員力で2連覇達成する男#それがチェーズオーエンズという男。
2018年と比較すると様々なユニットの選手がランクインしてますけど比較的トップ10のI-O数値も大きく、選手の出る出ないで結構大きく動員に幅が出てるようですね。

2016年

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そして最後の2016年はLIJのブレイク前夜というのもあってかBUSHI選手らは4位以下にランクダウン。
前27大会の後楽園大会でしたがトップとなったのは田口・ライガー両選手で26大会に出場、それに続くのがオカダ・内藤というあたりこの二人で2016年(の後楽園大会)をひっぱっていたようです(IWGPヘビーをかけての抗争もあったしなぁ)。

一方で動員力では出場数でも1位だったライガー選手が二冠を達成、しかもその動員力も驚くことに+466人!ちなみに2012年以降も調べてみましたが断トツでトップでした、獣神の動員力おそるべし。

参考:2019年、9月まで

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おまけとして2019年の9月までのデータで解析、9月までに27大会の後楽園大会が開催背れています。
その中で出場回数27回、動員力+111と両部門で首位に立っているのは新日本的にはニューカマーともいえるLIJの鷹木信悟選手でした。
はたして残り3か月でどう変化するのかしないのか。

出場率・動員力依存性

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最後に、少し気になったので今回集計した217選手の各都市のデータについて、後楽園大会の出場率(IN%)を横軸に、動員力(I-O)を縦軸にプロット()し、そのデータについて線形解析(--)してみました。
その結果が上の図ですが、ほとんどは0を中心に±200に分布しているのが見えますが、傾向としてはIN%とI-Oの間に正の相関が存在しているようです。
この図でいうと左側ほどあまり参戦が多くなかった「ゲスト選手」、右側ほどほとんど参戦している「常連選手」になり、
上に行くほど動員力が高く、下に行くほど動員力が低いという結果になっています。
なのでこの解析結果的には、「常連選手の方がゲスト選手よりも動員力が強い」という傾向が、新日本プロレスの後楽園大会において存在するということが分かります。
よくファンの間で語られることで「顔ぶれの新鮮さが・・・」なんて言葉もありますけど、こと新日本に関しては顔触れの新鮮さはむしろ逆効果になり、常連選手で固めたほうがより動員が良くなるということなのかもしれません。

 

所感雑感

というわけで1年半ぶりに同様の解析をしてみた次第でした。
チェーズが動員力で二連覇したのも驚きでしたけど最後の常連選手の方が動員力が高いっていうのも以外でもありました。
まぁもちろん今回のデータは「2016-2019年」の「新日本プロレス」の「後楽園ホール大会」に限っているので他の場合にも応用できる理屈かは定かではありませんが、ちょっと面白かったのでご報告でした。

きょうはこれまで、それでは