先だっての春先には全日本のチャンピオンカーニバル、そして初夏にはZERO1の火祭り、そして今現在は新日本のG1 CLIMAXといまや各団体でそれぞれ開催されてもおかしくなくなったのがシングルリーグ戦。
その歴史ははるか昔、力道山の日本プロレス時代から行われているものなんですが、そもそもの源流でいうといわゆる相撲の”場所”的な発想はあるんでしょうね。
まぁなんだかんだと言いつつ定番の催し物になったリーグ戦ですが、ファンの間でも度々その改善案についての議論が持ち上がることがあります。
ある意味でその議論で上がる案を取り入れたのがプロレスリングノア、グローバルリーグ戦改めN-1 VICTORY。
上記プレスリリースにあるようにN-1では「GHC王者(清宮)の不参加」及び「10人という少数でのリーグ戦」の開催を宣言。
現在開催中のG1が20人による2ブロック、先日閉幕したZERO1の火祭りでも14人による2ブロック、春先の全日本チャンピオンカーニバルでも18人の2ブロック制で開催されており、そのいずれのものよりも少ない人数。
近年の傾向でいうとゲスト選手も含めて盛大に行うのが常になっていたものをあえて小規模にするというのは、その分だけ1試合ごとの質を高めようという意思もあるとかなんとか。
実際にファンの議論でも「もう少し絞って特別感を出してほしい(第1回のG1みたく)」というのもありましたし、そういう要望の救い上げというのもあったんですかね。
10人2ブロック制という少数開催になったことについてはいつもおなじみトペ・スイシーダブログさんの方でも取り上げてます。
一方で王者の不参加というのはどうなんだろう、というかBOSJで何度かあった記憶はあるもののヘビーであったっけか・・・と思ったのでその調査もかねてN-1 VICTORY及びグローバルリーグ戦についてこれまでの数値を振り返りです。
過去の王者不在リーグ戦例
とりあえずG1、チャンピオンカーニバル、グローバルリーグにおいて過去に当時のIWGP王者、三冠王者、GHC王者が参戦していなかった大会と王者は以下のようになっていました
G1
1992年(長州力)、2001年・2004年(藤田和之)、2008年(武藤敬司)
チャンピオンカーニバル
2003年(橋本真也)、2012年(秋山準)
グローバルリーグ戦
2017年(エディ・エドワーズ)、2019年(清宮海斗)
このようにG1では4度、チャンピオンカーニバルとグローバルリーグ(N-1)では2度ずつ王者不在のリーグ戦が開催されています。
これらの当時の王者について、下線が引いてあるのはいわゆる外敵王者、所属でない選手が王者になっている時ですね。
こうしてみると1992年の長州さんと2019年の清宮だけが所属選手王者でリーグ戦不参加なわけですが、1992年のG1はWCWとの対抗戦形式で優勝者にNWA世界ヘビー級が与えられる関係で当時のIWGP王者だった長州さんは参加しなかったのかもしれません。
そういう意味でいうと今年のN-1での清宮はそういった理由もなく所属選手で初めてリーグ戦に参戦しなかった王者といえるかもしれません。
(ちなみにジュニアだとBOSJでライガーやデヴィット、飯伏が王者で不参加してます)
GL/N-1各種数値
というかんたんなまとめだけだとなんとも寂しいので一応各種数値推移をまとめました。
G1やチャンカーは下記別記事でまとめてあるので参考にしてください。
初めに年齢とキャリアですが年齢は清宮の不参加などもあってか2年連続で上昇しています。
またキャリアは年齢の増加に反して減少、斎藤やヨネといったベテラン勢の落選とMLWのハマーやワグナーJr.Jr.など若手選手の起用もあってか4年連続の減少ですね。
こうしてみてみると平均年齢とキャリアは2017年まではほぼ同じような動きをしていたのがここ数年は全く別の傾向になっているのは面白いところです。
年齢は高いがキャリアは短いという選手が増えているとか?
つづいて所属選手の割合ですが、今年は所属選手もゲスト選手も同様に減少したのもあってか70%弱にとどまっています。
しかしこうしてみると2015年に最低値を記録してから所属選手数値は増加中で、新体制になって2018年以降から一段階割合が上がっているあたり、純潔化に注力しているように見えます。
全日本が非所属のゲスト選手をどんどんと増やしている傾向とは逆を行っている感じですね。
つづいて外国人選手割合ですがよく見てみると2017年から今年に至るまで外国人選手数は2人で据え置きが続いています。
総エントリーが減ったために割合が増えてはいるものの、2015年ごろと比べるとかなり低い数値のままですね。
ちなみに今年のG1が外国人選手が8人参加、割合としては40%だったのでかなり比率が低いことがわかります。
所感雑感
というわけでN-1VICTORYについて簡単にですがまとめでした。
色々と新しい背策を打ち出している新制ノアですが、こうしてみると”新しい”というよりは既存団体との差異を如何に打ち出すかに注力しているという感じはしますね。
上述したように毎年のように議題に上がる案を採用してみる、というのは”新生”とついている今だからこそできることではありますが、はたしてどうなることやら、注視したいと思います。
きょうはこれまで、それでは