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過去対戦で振り替える棚橋弘至対ジェイ・ホワイト

年に一度のジュニアの祭典Best of the Super Jr.も開幕しましたが、今年の特色としてはその優勝決定戦の舞台が両国国技館になったこと。
第2回Top of the~が同会場で行われたことはありましたが、BOSJという現在の名称に変わってからは実は初めての開催なんですよね。
優勝決定戦が後楽園になったり、代々木第二になったり、後楽園に戻ったりを繰り返していたBOSJとしては”悲願の”大躍進だったわけですが、それは逆にいえば今までにないことでもあり、その収容数は後楽園や代々木第二の数倍なわけです。

もちろん目玉はBOSJの優勝決定戦なわけですが、興行会社としていくつか他の目玉を用意するのは当然ではあります。

そうして組まれたのが棚橋弘至復帰戦、その相手は因縁の相手ともいえるジェイ・ホワイトです。
少し昔の話にはなりますが、G1の優勝決定戦の両国でIWGPJr.の選手権(たしかKUSHIDA対リコシェ)が組まれたりなんかもしたのでその逆バージョンって趣もあります。

というわけで今回は棚橋弘至とジェイ・ホワイト、両者の因縁について過去対戦で振り返りです。

 

2018.1.4 棚橋弘至復帰戦兼ジェイ・ホワイト凱旋帰国試合

(新日本プロレス公式サイトより引用)

(試合映像)

実は棚橋の復帰戦としてジェイが対戦するのはこの日が初めてではありません、というかこの両者の初の対戦となった2018年1月4日の一戦も棚橋の復帰戦だったんですよね。
その前年11月にIC王者として防衛戦を終えた棚橋の前に現れたジェイ、1.4での対戦は濃厚になったんですが、その次期シリーズであるWTL途中(12.7)から膝の負傷により短期の欠場に入り、年末最後の後楽園にてなんとか登場して復帰宣言をする感じ。
凱旋帰国試合といえばその後何年にもわたって思い起こされる大事な試合のわけですが、そういう意味ではジェイにとっても棚橋にとってもタイミングが悪かったような気はします。

ジェイに関してはこの時すでに今にも通づるのらりくらりとした戦法を確立していたわけですが、それに棚橋の不調も加わることでより一層間延びした試合になってしまい、印象は良いものではなく。
棚橋が何んとか勝利で締めたものの、そのベルトも翌シリーズで鈴木みのる相手に敗れ、再びの欠場に入ってしまったがためにその意味合いも希薄に。
両者にとって「忘れられない一戦」となるはずの初戦が、なんとも「忘れたい一戦」になってしまった感じです。

2018.7.16 トップ選手3タテ

(新日本プロレス公式サイトより引用)

(試合映像)

その次の対戦となったのはその年のG1。
棚橋はNJCを前にして復帰を果たすもののその決勝でザックと対戦し”外国人初優勝”の栄誉を献上、その後「IWGPV11対決」としてオカダのIWGPヘビーに挑むものの完敗、と成績が伴わない中でのG1参戦(G1初戦はみのるにリベンジを果たす)。
一方のジェイは棚橋戦後にケニー・オメガと因縁を生み自身初のタイトルとなるIWGP US王座を獲得、G1を前にベルトこそ失うもののG1開幕戦では前IWGP王者であるオカダをダーティファイトで手玉に取った上での勝利。
凱旋帰国してからの7か月でまごうことなき新日本のトップ選手2人からの勝利を得ての棚橋戦、勿論ジェイとしては1.4のリベンジマッチでもあります。

ジェイは勿論、今G1でボロが出た本性を現したダーティファイトを敢行。
勿論棚橋もオカダ戦でのジェイの戦法は把握済み、さらにはこれまでの経験値の多さもあって逆に金的攻撃を見舞うなどのしたたかさを見せる。
しかし対戦相手のフィニッシャーへの対策としてはジェイが上手だったか、コーナーに上った棚橋に対しレフェリーをロープにぶつけることでバランスを崩すという妨害を行い、最後はブレードランナーで3カウント。
その最後の表情からもまさに「してやったり」の確信犯(誤用)的笑みが見えます。

2018.10.8 敗れてなお得るもの

(新日本プロレス公式サイトより引用)

(試合映像)

上記試合後、棚橋は勝ち星を重ね、思い出という武器も味方につけた上でG1を制覇します。
この結果によって誰よりも好機を得たのがジェイその人、その後もG1優勝者の棚橋に付き纏うことで10月の両国国技館大会にて、東京ドームでのIWGPヘビー挑戦権利書を奪取する最後のチャンスを得ることに。
これに先んじてジェイは9月の棚橋とオカダの挑戦権利書戦後にも乱入してヒートを買っており、当日の試合でも9月に仲間に引き入れた外道と共に大ブーイングを浴びます。
G1を経てより一層ヒールに振り切ったジェイの反則を交えた膝攻めは棚橋を苦しめたものの最後のブレードランナーをすかさず丸め込む機転を見せての防衛、1度食らった戦法を2度と喰わないのが棚橋の経験値の強みでしたかね。

しかしこの試合でいうとその後の出来事の方が記憶に残っている感もあります。
試合後、当たり前のように棚橋を暴行するジェイに対し走りこんできたのは9月の棚橋戦後外道に裏切られ、ジェイに暴行されたオカダ。
かと思えばそこにタマ・トンガ率いるBCOGの面々も入ってきて、まさかのジェイとの結託。
結果としてこの試合後の一問答によってジェイ・ホワイトによる新生BULLET CLUBの結成と、棚橋オカダの連立による本隊・CHAOS連合の成立が成ったのです。

2019.2.11 Switchblade Shock

(新日本プロレス公式サイトより引用)

(試合映像)

そして大きくリング上の戦局が変わった2019年、両者は再び相まみえます。
1.4でケニーを破りIWGPヘビーを戴冠した棚橋、その前に現れたのは同じく1.4でオカダを破ったジェイ。
お互いに前、前々IWGP王者を破っての対戦というのもありますが当時棚橋と協力体制にあったオカダを破ったことによる挑戦という面もあったあたり、前回の対戦のおかげもあるんですよねぇ。

ともあれ4度目となった両者の対戦、その中でも初の「2月の大阪」とシチュエーションに7年前の一件を思い起こす人も多かった一戦です。
この一戦におけるジェイは前哨戦で棚橋をタップさせた裏十字固め、Tanahashi Tap Out(TTO)など新技も持っていましたが、やはり決め手になったのは1.4でさらなる「油断のできなさ」を見せたブレードランナー。
それを警戒していたのは棚橋も同じことですっかり奥の手になったドラゴンスープレックスやレキサスクローバーホールドなどを軸に攻める。
そして最後の最後、今度はハイフライフローで無事に飛び立つも今度はそれをキャッチされてのブレードランナーを喰らい、勝負あり。
結果としては7年ぶり2度目の”Shock”を献上してしまうことに。

 

所感雑感

というわけでジェイと棚橋の過去対戦でした、通算では2-2の互角という感じですね。
しかし自分のまとめ方のせいか、ジェイ贔屓もあってなのかいずれもジェイ目線で振り返ってしまいましたね、いやまぁしかたないんだけど。
まぁこれを踏まえて次回対戦ですが、ジェイの最初の思惑ではIWGPヘビーへの挑戦権利を賭ける試合になる、という意味合いがあったはずなんですけどジェリコの乱入によってその機会もG1以後へ持ち越されてうやむやになりそうな感じ。
そういう意味だと今回に関してはジェイにとってのうまみはあまりなく、純粋に棚橋のリベンジマッチという感じになりますかね。
まぁ私としては6.5は多人数タッグで6.9でシングル、というのを予想してたんですが当てが外れたなぁとも思ってます(逆に両者ともに大阪城でどうするんだ?とも)
まぁいずれにしてもここ2年で早くも5度の対戦になっているあたり、これはG1でも対戦がありそうだなぁ…と思ったりもします。

きょうはこれまで、それでは