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IWGPヘビー級王者年齢・年代推移

年内最後の大阪ビッグマッチを終え、一気に気分も1.4になった、と思いきやその実挑戦表明・挑戦者指名したのに断られたりでカードがまだ決まっていない感じのある昨今ですが皆様いかがお過ごしですかね。
まぁこういうものは決まるまでああだこうだ言うのが楽しいとも言いますけど、まぁこの記事が投稿されるぐらいにはしれっと発表されてそうな気もします、カードが決まったらまたいろいろ調べようかなぁ(追記、11.5においていろいろされました)。

で、今回はそれまでの間つなぎ、ではないですけど以前からちょっと気になっていた調べものとしてIWGPヘビー級を始め各団体の王者の年齢について調べてみました。
プロレスにおいては良く使われる言葉として「世代交代」なんてものがありますけど果たしてそれってどのくらい行われているものかな、と思ったのがきっかけなんですけど。
今回は新日本プロレスのトップタイトルとされるIWGPヘビー級についてですが他に全日本の三冠王座やプロレスリングノアのGHCヘビーも調べてるのでそれはまた次回報告しようと考えてます。

 

集計したもの

今回は歴代IWGPヘビー級の王者、その戴冠日、および各人の誕生日を集計し、それらの数値から主に戴冠時の年齢保持期間について計算しています。
集計結果については最後にまとめておきますが、ここではそれらの数値を解析したものだけ紹介しようと思います。
また各数値は基本的にWikipediaを参照していますが、もし間違っていればご報告願います(如何せん手動での集計なので)

各数値まとめ

代数 66 ケニー・オメガ
王者数 29  
平均年齢 34.1  
最年少 23 中邑真輔
最高齢 49 天龍源一郎
平均保持 174.2  
最短保持 16 佐々木健介
最長保持 720 オカダ・カズチカ
最古世代 1943/2/20 アントニオ猪木
最新世代 1987/11/8 オカダ・カズチカ
平均戴冠 2.3  
最多戴冠 7 棚橋弘至
平均総保持 390.3  
最長総保持 1516 オカダ・カズチカ
最長平均保持 400 グレート・ムタ

最初に思いつくだけの基本数値をまとめてみました。
ご存知の通り現在の王者は第66代王者になるケニー・オメガ、歴代王者としては29人目になります(外国人王者としては7人目)。

王者年齢推移

割と気になっていた平均年齢は34.1歳でしたが、これとほぼ同年齢なのが現王者のケニー2011年のV11達成時の棚橋がタイトル獲得時に34歳でしたね。
最年少王者が中邑で最高齢が天龍というのはそれぞれ2003年と1999年に確立された記録ですがその後10数年にわたって更新されずです(2012年のオカダさん24歳は惜しかったといえば惜しかったんですが)

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年齢の推移についてまとめてみたものが上の図、ではありますが特に傾向らしい傾向もあまりないですね。
しかしこうしてみると中邑の23歳でのIWGP戴冠がそれまでの歴史の中でも断トツで若かったのが見て取れます。

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つづいてヒストグラムをとってみたもの。
平均である30-35歳をピークにおおよそ均等な分布になってます。
分布としては20代後半から40歳までが王者の大半を占めており、全体の約9割を占めています。
まぁこれに関しては20代前半でデビューして10年前後でレスラーとして円熟するというレスラー人生を標準としたときにその絶頂期にベルトによく絡む、っていうことを示してますかね。

保持日数

平均保持日数は174.2日、およそ半年の模様。
その一方で最短保持が16日(佐々木健介、36代王者時、ボブ・サップに奪われる)、そして最長保持はこないだオカダさんによって更新された720日ですね、何というバラつき。

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そして各王者の防衛期間において60日ごとにヒストグラムをとったものがこちら。
案外4カ月までの防衛期間が多く、そこから徐々に減っていくかと思いきや8か月~1年2カ月まではほぼ同じ程度の件数があり、それ以上になると一気に減りますね。

ちなみに各王者の総保持期間でいうと最長はオカダさんの1516日、実にその半分が前回の720日防衛という。(ちなみにその前の最長は棚橋の1399日)

王者世代推移

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で、今回割と調べてみて注目したのがこの王者の世代(誕生日)の推移。
上のまとめにもあるように一番古い世代が初代王者であり新日本の創設者であるアントニオ猪木、そして最も若い世代になるのが前王者であるオカダさん。
2012年に、それまで最も若い世代だった中邑の1980年生まれから、1987年生まれのオカダさんに7年の更新があったもののそれ以降6年近くにわたって更新されてないんですよね。
まぁそういった傾向はこれまでにもあって、上の図を見てわかるように必ずしも滑らかに変化しているわけでなくある程度のステップ状に王者の年代が変化しているんですよね。

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で、その各段階について大まかな世代分けで色分けしたものがこちら。
こうしてみると、所謂○○世代という呼び方が定着している一方で必ずしもその世代間でのみベルトが行き来し続けていた時代が続いていたかというとそうでもないんですよね。
上記の図でわかるように1990年前後にはそれがありますが、この時代はまさに長州藤波の名勝負数え歌の時代、そこにかろうじてベイダーが入り込むといった具合の時代でした。

それ以降については主軸がより若い世代に移ったとしても時折全世代にベルトが移ることもあり世代間でのベルトの行き来なんかも度々あるようなんですよね。
図を見るにそれが2000年以降は特に激しいという。

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 それを踏まえて時代方向に何となく色分けをしてみたものがこちら。
最初の猪木の時代はさておき、その後に来たのは長州藤波の世代によるベルト争いの時期(上図赤)で1992年8月にグレートムタにベルトが移ったことでベルトのメインは闘魂三銃士へ。
とはいえその1992年から2000年までは闘魂三銃士の世代がメインとなりつつ時々長州や天龍などの前世代も取ったりしている時期が続きます(上図黄色)。
でそれが大きく変わるのが2000年、まぁご存知のように武藤さんらの離脱などがあった時期でそれまでのある種の安定期から一気にタイトルマッチの陣容が変わった時期でもあり、2000年代前半は新日本内でいう第三世代らが主軸となりつつ外敵なんかもベルトを獲得している時期です(上図緑)。
またこの時期から一切長州藤波世代のタイトル獲得はなくなってますけど同じ時期に長州さんはWJプロレスに参加してますし、藤波さんもリングから離れてますからねぇ。

そして2004年以降は中邑戴冠を皮切りに複数の世代の間でベルトが渡り歩く時期に入ります(上図青)
言わずもがなこの時期は新日本のリング上も混乱した時期でしたけどその混乱が王者の世代の移り変わりにも表れているような気がしなくもない。
とはいえこの区間を見てみると初期は第三世代の王者が続いていたのが2010年前後では棚橋中邑の世代が多いようにも見えるので上では第三世代と棚橋中邑期の移行期としています。

そして2012年のブシロード体制移行及びオカダさんの戴冠を皮切りにそれまでの混乱が落ち着き、棚橋世代(というかほぼ棚橋)とそれ以降の世代という形でベルトの行き来がスタート(上図紫)。
まぁしばらくオカダ棚橋間でベルトの行き来があったのが2016年に一旦落ち着き、内藤・ケニーら新たな王者が生まれたわけですけど、何となくドームで棚橋復活な予感もするので第三世代⇔棚橋中邑とどうように棚橋⇔オカダ世代の移行期としています。

タイトル移動数

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というわけで何となくタイトルの移動数を5年ごとに分けて集計したものが上図。
こうしてみると混乱期ともいえる2000年代前半にタイトル移動が急増し、その後徐々に減少、2010年代後半はむしろ今までになく少なくなっています。
これをもって2000年代前半を混乱期、現在を安定期、と言えることもできますしそれ故に刺激がーと文句垂れることもできますかね。

 

所感雑感

というわけでちょっと時間が空いたことをいいことに何となく集計&まとめでした。
なんか前にも似たようなことやったよなぁ?と思ったんですけどアレはG1の参加者の年齢でしたかね。
G1に関しては毎度10数名以上の参加者がいてその平均値になるので変化も緩やかだったんですが、ことトップベルトの王者となると露骨に変化が見える感じがありますね。
まぁ今後全日本とノアの集計結果は出すつもりなんですが、こうしたデータを見ると2000年の前後でそのチャンピオンの年齢層もガラッと変わっている感じがして興味深かったりもするんですよね、そういう比較もまた後日

きょうはこれまで、それでは

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おまけ:各王者戴冠日、戴冠年齢まとめ

  日時 名前 年齢 保持期間
1 1987/6/12 アントニオ猪木 44 331
2 1988/5/8 藤波辰爾 34 47
3 1988/6/24 藤波辰爾 34 304
4 1989/4/24 ビッグバン・ベイダー 33 31
5 1989/5/25 サルマン・ハシミコフ 36 48
6 1989/7/12 長州力 37 29
7 1989/8/10 ビッグバン・ベイダー 34 374
8 1990/8/19 長州力 38 129
9 1990/12/26 藤波辰爾 36 22
10 1991/1/17 ビッグバン・ベイダー 35 46
11 1991/3/4 藤波辰爾 37 306
12 1992/1/4 長州力 40 225
13 1992/8/16 グレート・ムタ 29 400
14 1993/9/20 橋本真也 28 196
15 1994/4/4 藤波辰爾 40 27
16 1994/5/1 橋本真也 28 367
17 1995/5/3 武藤啓司 32 246
18 1996/1/4 髙田延彦 33 116
19 1996/4/29 橋本真也 30 489
20 1997/8/31 佐々木健介 31 216
21 1998/4/4 藤波辰爾 44 126
22 1998/8/8 蝶野正洋 34 46
23 1998/9/23 スコット・ノートン 37 103
24 1999/1/4 武藤啓司 36 340
25 1999/12/10 天龍源一郎 49 25
26 2000/1/4 佐々木健介 33 366
27 2001/1/4 佐々木健介 34 72
28 2001/3/17 スコット・ノートン 39 23
29 2001/4/9 藤田和之 30 313
30 2002/2/16 安田忠夫 38 48
31 2002/4/5 永田裕志 33 365
32 2003/4/5 髙山善廣 36 212
33 2003/11/3 天山広吉 32 36
34 2003/12/9 中邑真輔 23 68
35 2004/2/15 天山広吉 32 26
36 2004/3/12 佐々木健介 37 16
37 2004/3/28 ボブ・サップ 30 69
38 2004/6/5 藤田和之 33 126
39 2004/10/9 佐々木健介 38 64
40 2004/12/12 天山広吉 33 70
41 2005/2/20 小島聡 34 83
42 2005/5/14 天山広吉 34 65
43 2005/7/18 藤田和之 34 82
44 2005/10/8 ブロック・レスナー 28 282
45 2006/7/17 棚橋弘至 29 270
46 2007/4/13 永田裕志 38 178
47 2007/10/8 棚橋弘至 30 88
48 2008/1/4 中邑真輔 27 114
49 2008/4/27 武藤啓司 45 252
50 2009/1/4 棚橋弘至 32 122
51 2009/5/6 中西学 42 45
52 2009/6/20 棚橋弘至 32 99
53 2009/9/27 中邑真輔 29 218
54 2010/5/3 真壁刀義 37 161
55 2010/10/11 小島聡 40 85
56 2011/1/4 棚橋弘至 34 404
57 2012/2/12 オカダ・カズチカ 24 125
58 2012/6/16 棚橋弘至 35 295
59 2013/4/7 オカダ・カズチカ 25 391
60 2014/5/3 AJスタイルズ 36 163
61 2014/10/13 棚橋弘至 37 121
62 2015/2/11 AJスタイルズ 37 144
63 2015/7/5 オカダ・カズチカ 27 280
64 2016/4/10 内藤哲也 33 70
65 2016/6/19 オカダ・カズチカ 28 720
66 2018/6/9 ケニー・オメガ 34