プロレス統計

「プロレスの数字とプロレスする」をテーマにプロレスに関連する数字を調べ、まとめ、考えるブログです。

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Cagematchにおける閲覧者評価集計

常々新日本プロレスにおいては公式サイトの試合結果のスクレイピングで毎月の観客動員、大会数については定期的に報告しているんですが、それだとどうしても昔のデータは遡れない・・・ということでドイツのプロレスデータベースであるCagematchをスクレイピングして集計をしたのが先々月のこと。
一応その報告第1弾は下記のようにしているわけですが、、そこでも報告したようにどうしても正確性に欠ける部分があって以降の報告については滞ってましたね。
情報を発信するものとしては、少なくとも自分の気付いた範囲内では、正確性を限度まで高めるべき、と思うとどうしてもそれ以降、他団体のデータとかについてまとめる気があんまり起きないんですよねぇ、データ自体は集計してるんですが。

www.pwanalysis.com

とはいえせっかく作ったものなのに纏めないのも勿体ない、ということで今回はCagematchのひとつの特徴でもある、閲覧者による採点、ratingについて集計結果をご報告しようかと思います。

 

Cagematch ratingの仕組み

プロレスに関する評価、ratingというと最近のファンの中だとWrestling observerのDave Meltzer氏の行っている5つ星評価が有名だとは思います。
あれに関しては最近ではファンだけでなくレスラーも関係者も話題にするので有名ではありますけど、あくまでMeltzer氏の個人的趣向やらなんやらも大幅に加味されてたりでそこを突っつかれることもありますね。

それに対してCagematchはファンのコミュニティサイト的な一面もあり、サイトに登録したユーザーは各試合だけでなく選手や団体そのものについても自由に10段階評価、そして寸評などを投稿することができます。
勿論登録ユーザーによって評価の偏りなんかはあるんでしょうけど、多数の評価の平均値が見られるって意味でMeltzer氏の5つ星評価よりも多面的な評価が知れますし、その評価の投稿数をみるだけでもその試合、その団体、その選手の知名度・注目度が測れたりもしますね。

集計結果:新日本プロレス

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というわけでCagematchに登録されている2008年から2017年までの新日本プロレスの大会について「評価が投稿されている大会数(青線)」「各大会の評価値(オレンジ点)」「評価平均値(赤線)」を各年に分けてプロットしたのがこちら。
御覧のように評価された大会数は2008年から2010年まではそれこそ数えるほどだったのが2011年2012年に多少増加、2013年以降増加傾向にあります。
この評価された大会数自体は、新日本の海外のファンからの注目度の増加とも取れますけど海外から見ることのできる大会数そのものの増加でもあるような気はしますね。
新日本プロレスワールド自体の開始は2014年からですけどその前の2012年ぐらいからiPPVなんかはやってましたからその恩恵もあるんではないかと。

いずれにしろ海外のファンにとっても目につく機会が増えている一方で、その評価自体は伸びていっているわけではないという感じでもあります。
平均値としては2013年にピークを迎えた後、わずかながら減少傾向にあったりしますし。
評価の分布をみるといくつかの大会で高評価を得ているもののその分中程度の評価の大会も増えていっているという感じ。
実際の最近の大会の評価とかを見ると、東京ドームなどのビッグマッチは好評な一方で普段の後楽園大会などは結構低評価だったりします。
こういう傾向についてはMeltzer氏の星評価にもみられていて、タイトルマッチとかではWWEとかでのものよりも高い評価が付きやすい一方で、それ以外の多人数の試合などではかなり低い値が付いています。

これに関しては、単純にクオリティの高い試合以外の試合の楽しみ方が日本と海外で違うのかなぁと思ったりもしますがどうなんですかね。

参考:WWEの集計結果

f:id:Rodyonsw:20181020201309p:plain

同様にしてWWEについても集計したものがこちら。
当たり前ですがこちらについては評価された大会数についてはほとんど横ばい、80大会程度が評価されていますが、2017年時点の新日本の評価大会数もこれと同じぐらいなので2018年以降もこれぐらいの数値で推移するんですかね。
で、評価については近年の新日本と同様に高いものから低いものまで分布してると言えますが一つの特徴として、WWEの場合は平均値が5.1程度、新日本の場合は平均値が6.5程度になっています。
こういう意味では、少なくともCagematchの登録者層では比較的新日本の方が評価は高いと言えるかもしれません。

 

所感雑感

というわけで簡単にですが、Cagematchの登録ユーザー評価についてご報告でした。
まぁプロレスの試合の評価なんて自分が面白いかどうかでいいやん、と思う部分もあるんですがそれはそれとしてこういった数字はプロレスの興行面での成功・失敗を測る、観客動員や視聴率以外のものさしでもあるので興味深いとこではあるんですよね。
まぁこうして普段からCagematchにはお世話になっているんですけど、こういうのを見ているとやっぱ日本でもこういうデータベース欲しいよなぁと思ったりもします。
まぁオリジナルで作るってのも非現実的な感じもするんですけど、Cagematchの日本語版サイトとかそういうのができないものか・・・

きょうはこれまで、それでは


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