プロレス統計

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ツイート言語で比較するNew Japan CupとStrong Style Evolved

都内では桜も見ごろな昨今皆様いかがお過ごしでしょうか。
自分も来週辺りに花見に行ってくるんですがすでに見ごろを大幅に過ぎて3割ぐらい葉桜になってんじゃないかな・・・ってぐらいの陽気で困っちゃう。

www.hochi.co.jp

それはさておき、今日の昼ごろに上記のような記事が出てましたね。
よくよく考えれば世は年度末、ということでテレビ朝日の今年度の報告会があって、その場で提携している新日本プロレスの話題にもなったみたいですね。
そこでは最近の業績の好調さから「今後新たな展開を」なんてふわっとした発言を早川会長がしていてそれで「時間帯改善とか?」と浮き足立ってた感じですかね。
とはいえなんか記事を見ると評価はしているけどまだまだ・・・っていう雰囲気もあるのでぬか喜びは出来なさそう。

で、本題はその最近の伸びの要因として「アメリカへの展開」というのが挙げられて、「3月に入っての新日本プロレスワールドの新規入会者5000人の約6割(3000人ぐらい?)が海外から」なんて言ってましたね。
奇しくも先日ロス大会が行われ、初めてツイート集計をしたのでロス大会でのデータと直近の国内大会であるNEW JAPAN CUP優勝決定戦のデータをちょっと比較して見ましょう。

参考:

3.21 新日本プロレス NEW JAPAN CUP 優勝決定戦 ツイート解析 - プロレス統計

3.26 新日本プロレス STRONG STYLE EVOLVED ツイート解析 - プロレス統計

 

 

開催地・開催時間

大会 日付 開催地 日本時間 アメリカ時間
NJC 3.21 日本(新潟) 15:00~18:00 2:00~5:00
SSE 3.26 アメリカ(カリフォルニア) 9:00~13:00 17:00~21:00

 

まず基本情報、アメリカ時間はESTとPSTが入り混じってる気がしますけどまぁ目安として。
今回重要なのはやっぱり時間ではありますが、NJCはいつもよりも早めの時間にスタートして多少マシなはずなんですがそれでもアメリカだとド深夜なんですよね。
一方逆に、今回のSSEやWWEのPPVなんかは日本だと午前中に当たる時間帯で、仕事さえ休めればリアルタイム観戦も出来るやさしい時間帯ではありますね。
それこそ日本ーアメリカの時差の関係ではありますけど、日本開催の大会をアメリカでリアルタイム観戦するのは難しい一方で、アメリカ開催の大会を日本でリアルタイム観戦するのは比較的易しいという関係があります。

観客動員・ツイート数

大会 観客動員 総ツイート数 総ユーザー数
NJC 3996 5,016 1,244
SSE 4372 18,415 3,338


 次に観客動員とツイート数の比較。
今回はロングビーチのウォルターピラミッドなる建物で開催されたロス大会でしたけど、「一回り大きい大田区総合体育館」という表現がぴったりな会場で、形状もですけどキャパもそんな感じで実はNJC優勝決定戦のアオーレ長岡とそんなに大きくは変わらないキャパですね。
その一方で大きく異なったのは総ツイート数と総ユーザー数、ツイートは約3倍、ユーザーも3倍弱って感じですね。

言語別ツイート数割合

各大会ハッシュタグ(#njcup、#njsse)

f:id:Rodyonsw:20180328002916p:plain

さてこのデータを踏まえて、今回は各ツイートの言語情報について調べてみました。
これは各ツイートについてユーザーの言語設定を調べて、言語別にツイート数を集計したって感じですね。
上図の左の円グラフは3.21の#njcupにおける言語別の割合、右の円グラフは3.26の#njsseにおけるものです。
NJCにおいてはやはり日本語が過半数(59.5%)を占め、次に多いのが英語(35.1%)という割合になっています。
一方でSSEにおいてはその関係が反転どころか、英語がほとんどを占め(82.2%)、日本語はそれに次いでいる(10.6%)という感じです。

更に下に実際のツイート数を表にしていますが、日本語ツイートは#njcup→#njsseで大よそ半分に、一応常識的な時間帯だったとはいえ平日だったこともあっての減少かと思います。
一方の英語ツイートについてはおよそ6倍と激増と言っていいレベルですね。

#njpw

f:id:Rodyonsw:20180328003619p:plainまた、NJC及びSSEが開催された日の#njpwにおけるツイートを集計したものがこちら。
これまで集計の傾向でも日本語ユーザーは#njpwをつけてツイートをする傾向が高く、一方で海外アカウントは各大会、各シリーズのハッシュタグを使う傾向がありました。
NJCとSSEにおいても#njpwでは寄り日本語ツイートの割合が高くなっていることがわかると思います。

こちらでツイート数のNJC,SSEでの変化を見てみると日本語ツイートは1000ツイート弱減少と大会ハッシュタグほどではありません。
それに対して英語ツイートはこちらでも4倍弱の増加を見せています。

ちなみにユーザー自体の数についても割合を調べて見ると上とほぼ同じ様な割合が得られましたね。
後他の言語で言うとドイツ語や英語なんかがその次に多いように見えました。

結論:やっぱりアメリカ市場ってでかい

というわけでまとめてみると

  • 通常の新日本の大会は海外ユーザー、特にアメリカ在住ファンが実況するには厳しい
  • ↑の理由から多くても日本語ツイートの半分程度
  • アメリカ現地時間に合わせたアメリカ大会では逆に英語ツイートがめっちゃ増える
  • 日本語ツイートは減るが時差の関係でそんなに減らない

って感じですかね。
この全てが「実況しやすい時間帯かどうか」で決まっているとは思いませんが(theELITEの面々が前々から盛り上げてきてたのもあるだろうし)、これだけ大きくツイッター上でのツイート数/ユーザー数に変化が出たのは驚きでしたね。
今回の結果は言ってみれば「普段はド深夜の中継だから後で見るけど、時間帯さえ合えば実況しちゃうぐらい新日本に興味がある」ファンがこれだけいたということでもありますし、今回最初に紹介した「アメリカ進出が功をなした」というのも、こういうアメリカの市場を開拓できた結果な気がしますね。
やっぱりアメリカ市場ってでっかい。

所感雑感

というわけでツイートの言語設定での比較でした。
今回の解析については単純にすごい数字が出てきたのでそれについて解析してみた、ってのもありますけど「なぜ新日本が海外(というかアメリカ)進出をしたがっているのか」の裏づけにもなったかなぁと思います。
やっぱり国土もデカければ市場もデカイ、しかもWWEによって文化が良く開拓されているだけにこうして短期間で効果も出ているって気もしますしね。

とはいいつつそういう話がもてはやされると「日本は・・・?」となっちゃうあたりが面倒くさい部分ですが、ある種それに対する答えが見られるような両国大会になってくれたらなぁなんて思ってます、なんだかんだ言って新”日本”プロレスですしね。

とりあえず今日はここまで、それでは