お久しぶりです。
ブログを解説した直後のライターズハイ終了と新日本のシリーズオフが重なったためにみるからに更新頻度が下がっておりましたが皆様お元気でしょうか。
そんな気分を一新させたのは先日行われたLION'S GATE Project9、というかヤングライオン杯でしたね。
やっぱりプロレスの試合は良い、それが現在進行形で進化し変化しImproveしている姿なら尚更、という感じでWTLに向けても気合が入ってきました。
ということで今回は2016年2月25日から始まった若手活性化興行LION'S GATEについて各大会の参戦選手を見ながら振り返っていこうと思います。
LION'S GATE PROJECT1 (2016.2.25) 467人札止め
デビュー前:岡、北村
若手:本城(デビュー)、川人、熊野、清宮、フィンレー、ジェイ、ジュース、北宮
中堅・ベテラン:谷口、田口、石森、小川、中西、ストーム、小島、天山、平柳、キャプテンノア、中嶋、永田
当時の新日本の若手不足・活躍の場不足の指摘を踏まえて「プロレス界の若手育成を目的にし、団体の枠を越えて、若手が挑戦できる環境を提供する」ことを目的として始まったLION'SGATEですが陣容としては当時業務提携にあったノアとの交流試合に近い陣容でした。
一方で、当時デビューの時を待っていた岡・北村両名のお披露目という形でアマレス形式エキシビジョンマッチを行う、また本城匠選手のデビュー戦を行うなど新日本の若手の活躍する場としても活動も試行錯誤段階ながら始まった大会でした。
残念ながら本城選手はその後フェードアウトするようにしてリング上からは去っていってしまいました。
また当時は、フィンレー、ジェイ、ジュースといった現在新日本本戦で活躍する選手が若手枠として先輩にぶつかっていっていたのも既に懐かしい話ですね。
LION'S GATE PROJECT2 (2016.5.19) 467人札止め
若手:川人、清宮、金光、友寄、吉田、熊野、フィンレー、ジェイ、ジュース、北宮
中堅・ベテラン:小川、田口、ヨネ、平柳、キャプテンノア、丸藤、潮崎、中西、永田、小島、天山、ストーム、谷口、中嶋
第1回から3ヶ月をおいて開催された第2回大会では多少陣容に変化が見えます。
まず初めに川人対清宮や金光対友寄、吉田対熊野という他団体の若手同士の対戦が組まれたこと、これによってよりLION'S GATEのコンセプトにより近づいたような気がしますね。
また前回は出場できなかった金光、そしてノアの友寄にK-DOJOの吉田選手が新たに参戦、それ以降現在に至るまでK-DOJO勢の参戦は続いており、新日本とK-DOJOの選手間での交流が保たれています。
また若手の枠から一歩抜け出さんとしていたフィンレー、ジェイ、ジュースはノアのベテラン勢、小川、丸藤、潮崎とのチャレンジマッチが組まれました。
この3試合はどの試合も新日外人若手3人が伸び伸びと戦い、その後の活躍が期待されるような試合になったのを覚えています。
実際にこの後ジェイは一足早く海外遠征に出発し、フィンレー・ジュースはともにヘビー級へと戦いの場を移していきます。
そして同時に、第三世代対ノア勢の抗争もまた始まります。
この後、G1に丸藤・中嶋の両名が参戦することもあり、ノアと新日本の間の距離がどんどんと接近しつつある時期だったと記憶しています。
LION'S GATE PROJECT3 (2016.9.1) 467人札止め
デビュー前:岡、北村
若手:ヘナーレ、川人、金光、友寄、フィンレー、浅川、ジュース、吉田、熊野、清宮、北宮
中堅・ベテラン:ストーム、大原、拳王、本間、田口、中西、永田、小島、天山、柴田、中嶋、谷口、潮崎
G1シリーズで得た因縁からまさかの柴田勝頼参戦によりノアとの対抗戦がより一層ヒートアップした第3回大会。
この後新日本の本戦ではオカダ対丸藤、ノアの本戦では柴田対潮崎などトップ同士の対戦もありまさに両団体が再接近していた時期でもあり、その他の対戦カードでも新日本対ノアの形式が色濃く現れ、どちらかというとノアとの交流の場という印象が強い時期でした。
しかしながらその後、ノアの事業譲渡などがあり関係は断絶、それとともにLION'SGATEも一時の休止期間を設けることになってしまいました。
一方でこの大会ではヘナーレの新日本デビュー戦、そして岡北村のプロレス形式のエキシビジョンマッチも行われ、ています。
LION'S GATE PROJECT4 (2017.4.13) 467人札止め
若手:海野、川人、青柳、岩本、杉浦、ダイナソー、吉田、岡、北村
中堅・ベテラン:TAKA、デスペ、邪道、外道、YOSHI、小島、天山、永田、中西
なんと7ヶ月もの休止時間を経てついに復活したLION'S GATEは新日本のヤングライオンと第3世代という基本メンバーはそのまま、K-DOJO、FREEDOMSそして当時絶縁状態と目されていた全日本の若手も参戦するというバラエティの豊かなメンバーになりました。
これは当時結構驚きで、これがその後のモンスターレイジの全日本新木場参戦、小島タイチの両国大会参戦という限定的な交流にもつながり、ファンの期待を煽った部分もあると思います。
これ以前にも青柳選手はJ-CUPに参戦したこともあり、新日本ー全日本の架け橋になったような感じですね。
またベテラン勢だけでなくデスペやYOSHIといった若手と中堅の間?だった選手も参戦しました。
言ってみれば本戦でのあぶれもの・・・とも言えますがこの後デスペはBOSJで獅子奮迅のヒールファイトで盛り上げ、久方ぶりのIWGPJr挑戦に繋がるなど、ここでの若手いびりがスキルアップに繋がった趣もあります。
そういうテクニックを身につける場としてもLIONS GATEは働くのではないかなぁというのが自分の所感です。
そしてこの大会ではレッドシューズ海野レフリーの次男・海野翔太選手のデビュー戦もありました。
デビュー戦を大ベテランのTAKAが勤め、レフリーはメインレフリーのレッドシューズ海野が勤めるなどある意味で特別扱いのスタートでしたが、その期待に答えるセンスの良さをこの時から魅せていましたね。
またメインではデビューしてわずか1ヶ月の北村さんが筋肉大躍動し、会場を大いに沸かせていました、中でもド迫力の肉体で放つド迫力のドロップキックは今現在使っていないだけにレア度大で一見の価値あり。
LION'S GATE PROJECT5 (2017.5.9) 444人満員
若手:川人、八木、海野、ダイナソー、杉浦、兼平、吉田、北村、岡
中堅・ベテラン:デスペ、タイガー、天山、YOSHI、小島、中西、永田
メンバー的にはHEAT UPの兼平選手が初参戦、総合格闘技仕込みのテクニックを魅せつけてくれました。
またこれまでは新日本の選手が主になってきた大会でK-DOJOの吉田選手が小島と一騎打ちと着実にポジションを上げてきています。
また前回大会では永田岡対中西北村というタッグだったのがパートナーをスワップして永田中西対岡北村、現モンスターレイジがここに誕生しました。
勿論キャリアの差はいかんともしがたく、見事に敗戦したもののそのポテンシャルの高さそして勢いはデビュー半年、2ヶ月のコンビとは思えないものがありました。
その後は本戦でもこのコンビで出場し、会場を沸かせています。
LION'S GATE PROJECT6 (2017.6.15) 467人札止め
若手:八木、海野、川人、ダイナソー、野村、北村、青柳、吉田、岡
中堅・ベテラン:デスペ、邪道、外道、タイガー、天山、中西、YOSHI,小島、永田
メンバー的に言えばなんと言っても、全日本以上に国交断絶していた大日本の野村卓矢の参戦が第6回大会のニュースでしょう。
同世代の若手選手の中ではある種頭一つ突き出た野村選手、残念ながらこの大会のみの参戦となっていますが、再びの参戦と国交回復を願います。
またメインでは岡永田組が前回シングルで意気投合した小島吉田組と対戦し、岡としては初の対外敵戦となりました。
これは前回大会でのコメントでかつてノアの選手に敗れたジェイなど先輩の名を上げて「敵討ちを!」と岡が要求したものが、そのままでは実現できなかったですが、外敵を迎え撃つリベンジマッチとなりました。
結果としては小島が永田を沈め、それぞれのパートナーが次回大会でシングルで雌雄を決することに。
このあたりでライオンズゲートの流れは確立されてきていますね、タッグ→シングル→タッグ・・・みたいな
LION'S GATE PROJECT7 (2017.7.4) 444人満員
若手:海野、成田、八木、ダイナソー、北村、川人、岡、岩本、浅川
中堅・ベテラン:TAKA,天山、中西、東郷、小島、YOSHI、永田
ところが吉田選手は下顎骨骨折によって急遽欠場し、同じくK-DOJOの浅川選手が永田に挑むことに。
ちなみに吉田選手はこの後のTAKAみちのくの記念試合でTAKAと組んでオカダ外道組と対戦する予定もあった(欠場によりTAKA飯伏対オカダ外道に変更)ということで逃した魚は大きいかも・・・しかし回り道こそが一番の近道とも言うので、あせらず治療して、それから再挑戦して欲しいもの。
そして新顔という意味では2017年内で5人目の新人、成田がデビューを果たしました。
柴田の最後のスパーリングパートナーとも、天才とも称される素質の持ち主らしいですがその成長も今後楽しみなところです。
さらにTAKAの同胞で”レスリングマスター”の異名を持つディック東郷が参戦したのも大きな話題を呼びました。
そしてメイン後、ヤングライオンが川人、岡、北村、海野、八木、成田の6名と増えたこともあり、前々から要望の高まっていたヤングライオン杯が2005年以来対に復活することが発表されました。
LION'S GATE PROJECT8 (2017.10.12) 462人札止め
若手:川人、成田、北村、八木、岡、海野、吉野、浅川、青柳、兼平
中堅ベテラン:中西、天山、小島、永田
そしてG1シリーズをはさんで3ヵ月後の10月、ついにヤングライオン杯が開幕します。
初戦の3公式戦は川人がドリームキャスト、北村がジャックハマー、岡がぶっこぬきフロントスープレックスと経験値で勝る先輩3人が幸先良くスタートを果たします。
しかしながら試合を見ていると経験値で劣る後輩成田八木海野の3人もキャリアが浅いながら先輩をあわやのところまで追い込むなどその潜在能力の高さを見せ付けた感もあります。
ちなみにこの大会の前後からツイート集計をスタートさせましたが、この大会中でのトップツイートは北村がスピアからのジャックハマーというゴールドバーグ殺法で見事に勝利した瞬間でした。
LION'S GATE PROJECT9 (2017.11.16) 467人札止め
若手:岡、成田、北村、海野、川人、八木、ダイナソー、吉野、浅川、兼平、青柳
中堅ベテラン:中西、天山、田口、小島、永田
つい先日行われたヤングライオン杯第2回戦でも先輩の3人が勝利、ではありましたがこのわずか1ヶ月の間にも彼らは変化していたのを感じましたね。
第1試合の岡は、前々からモンスターレイジでのWTL出場を宣言していたものの結果は自分は落選し、北村はフィンレーとのコンビで出場することに。
それは前回のLION'S GATEにて膝を負傷したことで地方巡業でも数試合欠場をしたことも関係があるとは思いますし、大事をとっての不参加ということだと思いますが、一つの大きなチャンスを逃したのも事実。
しかしここであせらず、どころか「腐る前に何も実っていない」と兜の緒を締めなおしてレスリング仕込のテクニックと体格、そしてパワーで成田を圧倒することで、逆にヤングライオンらしさを表現して魅せたのはある種新人離れしたプロレス頭だと感じました。
また川人は先シリーズでSJTTにKUSHIDAと組んで参加し、現IWGPJrタッグ王者の六本木3Kと後楽園を爆発させる好勝負を行いました。
そこでの経験が確かに生きているのか、試合運びに余裕と正確さが見えたのが印象的でした。
そういう意味だとこの期間に得るものは少なかった北村は次期シリーズ、超人だらけのBブロックで何を得るのか、それがどう北村を変化させて次回のLION'S GATE、ヤングライオン杯最終戦で現れるのか、楽しみです。
ちなみにこんかいもやはり北村勝利の瞬間がトップツイートとなりました、やっぱ好きなんすねぇ
所感・雑感
というわけで、これまでのLION'S GATEでした。
こうしてみると第1回から第3回がノアとの交流をメインとしていた時代、第4回から第7回が新人が続々とデビューすると同時に様々な団体の選手が上がる次代、そして第8回から第10回がヤングライオン杯というように3つの時代に分けられますかね。
ちなみに振り返ってみると皆勤賞は川人と第3世代の5人のみ、さらにいうとメインはすべて永田さんが登場し大体締めていると言う。
これまでにシングルで永田さんに挑んだのはノアの北宮(第1回)、K-DOJOの浅川(第7回、吉田の代理)、HEAT-UPの兼平(第8回)と他団体ばかりなんですよね。
現在はヤングライオン杯期間中ではありますが、その先にはメインでの対永田戦というものが待っているのではないかなぁとなんとあく思う日々です。
ヤングライオン杯はこの後東京ドームへの前哨戦の後楽園で2回戦行われ、12月21日の新宿フェイス、新日本の年内最終興行となるLION'S GATE PROJECT10で決着します。
ちなみにその大会では全日本の青柳がメインで永田に挑みますが果たして他団体に先を越されるのか、それとも・・・