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日本人選手は本当に『楽な試合をしている』のか、という話

6/14に実際の会見動画を見ての追加検証記事を作成しました。
こちらも読んでいただけると幸いです。

www.pwanalysis.com

(以下検証記事作成前本文)

今回は簡単集計ですが、先日の2夜明け会見でのケニーのコメントがちょっとした波紋を呼んでいるようで

日本人選手というのは、やはり『楽な試合をしてるんじゃないか』と思う。というのも、我々外国人選手のように長い移動もなければ、一回ベルトを獲られたところでまたすぐにチャンスが巡ってくる。
(引用:新日本プロレス公式HP、下記リンク参照)

www.njpw.co.jp

というもの、文脈としては大阪城大会でシングル3王者(IWGPヘビー、IWGP IC、NEVER)が3人とも外国人王者になったことに関するコメント。
その中でNEVER王者になったエルガンが「王者になるべくしっかりと準備をしてきた」ということと比較する形での苦言、という感じ。

思えば2013年にプリンス・デヴィット(現フィン・ベイラー)がBULLET CLUBを創立した時の動機も新日本においてなかなか正当に評価されない自分を含む外国人選手の地位向上を力づくで実現する「外国人労働組合」みたいな部分もあったんですよね。
結果としてこのユニットが人気を博したことでその後のAJ体制時代に隆盛を極め、現在のケニー体制に至るって感じですね。
ということを考えるとケニーの上の発言ってバレットクラブの根本にある思想というか役割って感じは多々ありますね。

blog.livedoor.jp

とはいえ、この発言に対して?がつく部分もあって
確かに多くの外国人選手は家族と離れ、地球の反対側の日本までやってきて試合をしている。
とはいえその一方で日本人選手はビッグマッチだけでなく年間100試合以上の地方巡業に参加し、全国を巡って試合をしているんですよね。
2017年のデータでいうと一番多くの試合に出たのはEVIL,SANADAの148試合、トップ選手でいうと内藤さんは145試合、オカダさんが139試合、棚橋が129試合と続くわけですが
それに対してケニーはシリーズ丸ごとのオフ、ビッグマッチのみのスポット参戦などもあって72試合のみ出場になっています。

言ってみれば日本人選手はケニーの言う長い移動の代わりに倍近い試合をこなしているってことなんですよね。
勿論地方とビッグマッチでは消耗度も違うとは思いますが、決して『楽な試合をしている』と軽視できるもんではないでしょう。

かつて同じように外国人選手の地位向上を求めたデヴィットは2012年の出場試合数も57試合と一番多かった後藤さん(115試合)の半分ほどだったわけですが、BULLET CLUBを立ち上げた2013年には一気に92試合まで増え、1番多かったオカダさん(111試合)とそんなに大差ない試合数に増えてました。
まぁいずれにしても全大会参戦しろ!なんて言いませんけど他の選手とそん色ないぐらい参戦したうえで言った方が説得力もあるよな、という感じはします。

 

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いずれにしてもちょっともやっとしたので調べものでした。
果たして「楽な試合をしているかどうか」にちゃんと答えられてる気はしないですけど、「日本人選手だってケニーと違う面でがんばってるやん」と思った次第です。
会見ではケニーが今カナダでなく日本に住んでいることを明かしたりもしていたので、今後は参戦数も増えるってことなんでしょうけどどうなることやら。

結局こういう話ってどこにでもあって、WWEでも度々フルタイマー(毎週のTV収録やハウスショーにも出る選手)とパートタイマー(ビッグマッチなどのみのスポット参戦になる選手)の間の確執、とまではいかないもののいざこざはありますし。
WWEであればこういうテーマに関してレインズとシナが丁々発止のやり取りをしたりもしましたけど、はたして誰かがこの発言を拾ったりするんだろうか。

6/14追加記事作成

www.pwanalysis.com

きょうはこれまで、それでは


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