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対戦成績で振り返る新日本プロレスの選手達

ヨシタツや永田さんが全日本のタッグベルトを獲得したりした昨今皆さんいかがお過ごしでしょうか。
パートナーが宮原に秋山さんという全日本のトップどころというのもあったとは思いますが、永田さんとしては久々のベルト、ヨシタツとしてもNEVER6人以来の栄冠とあって、長らく見守ってきた人たちも報われるなぁなんて思いました。
それに加えても全日本も遂に独自配信サービス「全日本プロレスTV」を始めるとかで、これまで地道にリング上を向上してきたのを外に向けて発信する段階になったってことですかねぇ

それはさておき今日の洋央紀、今回は新日本プロレスの選手について対戦成績を調べてみました。
デベロッパーツールで調べてみるとBeautifulsoupなんかを使うと結構簡単に集計できてびっくりしましたがそこでの苦労話についてはまた後々

 シングル勝率

今回の集計については試合結果の表示の関係上3WAYなどの特殊形式は判別するのが難しく、加算されてません。
また今回は、ゲスト参戦のみで勝率が以上に高いなんて場合を取り除くために年間シングル試合数が10試合以上の選手のみに限って集計してます。
ちなみに年間のシングル試合数はG1やBOSJも含めて20試合弱って感じですね。

 2017年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 オカダ・カズチカ 76.47% 13/17
2 内藤 哲也 75.0% 12/16
3 高橋 ヒロム 71.43% 10/14
4 棚橋 弘至 68.75% 11/16
5 バッドラック・ファレ 68.75% 11/16
6 ケニー・オメガ 68.42% 13/19
7 エル・デスペラード 61.54% 8/13
8 永田 裕志 60.87% 14/23
9 後藤 洋央紀 60.0% 9/15
10 KUSHIDA 60.0% 9/15

2017年の勝率1位はオカダ・カズチカ!
とはいえ、2位内藤とは1.5%差で大体一緒ですね、結果的に4月のIWGP防衛戦(対柴田)があった分だけ総試合数及び勝利数が1試合だけ多かった模様。
そしてそれに続くのがジュニアの高橋ヒロム。
2017年はオカダがヘビーの王者、ヒロムがジュニアの王者として防衛ロードが長かったのがこれを反映してる感じですかね。
ちなみに7位にデスペが入ってて「そんなめっちゃ勝ってたっけ・・・?」と思ったらLION'S GATEで若手相手に勝ち星量産してましたね。
多分8位永田さんもその類でファレもスペシャルシングルがちらほらあったのも関係ありますかね、多分。

 2016年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 内藤 哲也 76.19% 16/21
2 KUSHIDA 75.0% 18/24
3 田口 隆祐 75.0% 15/20
4 オカダ・カズチカ 73.68% 14/19
5 ジェイ・ホワイト 73.33% 11/15
6 ケニー・オメガ 72.22% 13/18
7 ヘナーレ 70.0% 7/10
8 柴田 勝頼 68.18% 15/22
9 中嶋 勝彦 63.64% 7/11
10 ボビー・フィッシュ 63.64% 7/11

打って変わって2016年は内藤さんが1位、NJC出場+優勝やIWGP・IC獲得などが効いた感じですかね。
そして17年のヒロムと同じくジュニアの主軸だったKUSHIDAもほぼ同率2位。
で田口監督(3位)やジェイ(2位)、ヘナーレ(7位)と王者じゃなかった選手や若手が上位に食い込んでるのは前年のデスペと同じくLIONS GATEなど若手・後輩相手の試合が多かったからですね。

 2015年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 中邑 真輔 77.78% 14/18
2 棚橋 弘至 77.78% 14/18
3 KUSHIDA 76.47% 13/17
4 オカダ・カズチカ 75.0% 12/16
5 田口 隆祐 70.59% 12/17
6 後藤 洋央紀 70.59% 12/17
7 カイル・オライリー 70.0% 7/10
8 AJスタイルズ 66.67% 10/15
9 タイガーマスク 66.67% 8/12
10 獣神サンダー・ライガー 64.29% 9/14

2015年は中邑が1位で、中邑・棚橋・オカダの所謂3本柱の勝率が75%以上で上位を占めているのが当時の状況を示してますかね。
同様にジュニア王者だったKUSHIDAの勝率も2位、ちらちらreDragonの二人がランクインしてる辺り結構BOSJでの戦績がよかったんですね。

 2014年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 オカダ・カズチカ 80.0% 16/20
2 棚橋 弘至 76.47% 13/17
3 中邑 真輔 76.0% 19/25
4 AJスタイルズ 73.33% 11/15
5 リコシェ 70.0% 7/10
6 BUSHI 69.23% 9/13
7 田口 隆祐 68.75% 11/16
8 小島 聡 64.29% 9/14
9 バッドラック・ファレ 61.11% 11/18
10 石井 智宏 60.0% 12/20

2014年は1位オカダの勝率が大台の80%に、この年はG1前はAJに破れるまでIWGPを防衛、G1を優勝、その後権利書戦を2度とシングル戦が20戦と多かったのもありますかね。
シングル戦って意味だと3位の中邑も25試合と多いですが、中邑の場合はNJC優勝→IC再戴冠・陥落してのG1で決勝進出→G1後に再戴冠とシングルが多い一方でベルトを落とす=敗北することも多かった関係でしょう。

 2013年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 中邑 真輔 75.0% 15/20
2 プリンス・デヴィット 74.07% 20/27
3 オカダ・カズチカ 69.57% 16/23
4 内藤 哲也 68.75% 11/16
5 田口 隆祐 63.64% 7/11
6 本間 朋晃 63.64% 7/11
7 タイチ 63.64% 7/11
8 永田 裕志 62.5% 10/16
9 棚橋 弘至 60.0% 12/20
10 鈴木 みのる 57.14% 12/21

再びの1位中邑、こうしてみると2012年のオカダ登場以降勝率面ではオカダか中邑か・・・が2015年までは続いてたんですね。
また2位には当時BULLETCLUB結成してジュニア絶対王者+ヘビーにも挑戦を始めていたデヴィットが。
また4位の内藤さんはG1優勝→防衛戦の流れで上位にきてますね。

 2012年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 井上 亘 100.0% 13/13
2 ロウ・キー 77.78% 14/18
3 オカダ・カズチカ 76.47% 13/17
4 棚橋 弘至 76.19% 16/21
5 石井 智宏 75.0% 9/12
6 後藤 洋央紀 65.22% 15/23
7 中邑 真輔 64.71% 11/17
8 プリンス・デヴィット 64.29% 9/14
9 真壁 刀義 62.5% 10/16
10 永田 裕志 61.54% 8/13

えっこの年なんかあったっけ?と集計結果と試合結果を二度見した2012年。
試合結果を見直せばこの年井上さんはG1出場もなく、若手との試合ばっかだったんですね。
2位ロウキーはこの年BOSJ公式戦を全勝してますね(決勝で田口さんに負けてるけど)
結果的に3,4,5位になったオカダ、棚橋、石井も勝率を見ると例年の1位クラスなんですよね。

 2012-2017年総合結果
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 オカダ・カズチカ 75.0% 84/112
2 中邑 真輔 74.07% 60/81
3 棚橋 弘至 69.44% 75/108
4 AJスタイルズ 67.74% 21/31
5 ケニー・オメガ 66.67% 40/60
6 プリンス・デヴィット 66.67% 30/45
7 田口 隆祐 65.17% 58/89
8 KUSHIDA 64.29% 63/98
9 カイル・オライリー 61.9% 13/21
10 内藤 哲也 60.58% 63/104

今度は2012-2017年の結果を総合してみたもの、ここでは20試合以上を集計しています。
やはりオカダー中邑が75%前後とほぼ同率でトップ、それに続くのが棚橋AJというトップ4体制が見えますね。
それにケニーが続くのはここ数年の飛躍に加えてジュニア絶対王者期間があったのもあるのかと、デヴィット6位もそれですしね。

というわけでシングルの勝率は最高でも75%前後が多い感じですね。
また、近年の新日本ではシングルマッチの機会がG1,BOSJ,NJCと言ったリーグ・トーナメント戦とタイトルマッチに限られることから、リーグ戦での成績上位者及びタイトルホルダーが上位に来る傾向がありますね。
また若手興行が活発になった関係で、そこに出場している選手が分かて相手に勝ち星を延ばすということも。

 タッグ勝率

では次はタッグ戦(2vs2)での勝率、こちらも年間10試合以上限定で直接勝利(ピンフォールを奪ったかどうか)ではなくタッグチームとしての勝利数を数えています。

 2017年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 後藤 洋央紀 80.77% 21/26
2 ランス・アーチャー 80.0% 8/10
3 レイモンド・ロウ 76.92% 10/13
4 ハンソン 76.92% 10/13
5 矢野 通 75.0% 27/36
6 小島 聡 75.0% 21/28
7 “キング・オブ・ダークネス”EVIL 75.0% 21/28
8 内藤 哲也 75.0% 12/16
9 SANADA 72.0% 18/25
10 金丸 義信 70.59% 12/17

1位は後藤さん、WTLでのパートナーだったYOSHI-HASHIがトップ10入りしなかったことを考えるとそれ以外の場面でのタッグ戦出の勝率がいいんですかね、そういえばめっちゃGTRで勝利する瞬間を見てた覚えが。
2~4位はKESとウォーマシンというタッグ部門の中心だった面子なのはわかりやすいですね。
しかしこうして面子を見ると確かに「この選手はタッグが巧い気がするよなぁ」って言う選手が入ってる辺り実際の勝率がそういう印象に影響を与えている可能性も。

2012-2017年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 後藤 洋央紀 70.37% 114/162
2 小島 聡 70.13% 108/154
3 天山 広吉 68.29% 112/164
4 “ザ・マシンガン”カール・アンダーソン 65.08% 82/126
5 柴田 勝頼 61.11% 77/126
6 内藤 哲也 60.69% 88/145
7 バッドラック・ファレ 60.66% 74/122
8 タイガーマスク 59.76% 98/164
9 獣神サンダー・ライガー 58.33% 98/168
10 飯塚 高史 57.39% 66/115

続いて2012-2017年の6年間の総合成績。
ここでもやはり後藤さんが1位な辺りこの期間ずっとタッグの名手だったってことですかね。
それに続くのがテンコジの二人にアンダーソン、それに次いであまりタッグのイメージがなかった柴田内藤ファレが来るのが不思議ですね。
シングルにあまり縁がなかった時期が長いだけにタッグとしての参戦が多くて・・・ってことだろうか。

 全試合勝利率

では今度は試合形式にこだわらず全試合での結果を100試合以上参戦の選手を対象に集計。

 2017年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 “キング・オブ・ダークネス”EVIL 71.62% 106/148
2 SANADA 70.27% 104/148
3 内藤 哲也 69.66% 101/145
4 後藤 洋央紀 68.5% 87/127
5 高橋 ヒロム 68.03% 100/147
6 矢野 通 66.4% 83/125
7 BUSHI 63.95% 94/147
8 高橋 裕二郎 58.97% 69/117
9 YOSHI-HASHI 58.78% 77/131
10 エル・デスペラード 57.81% 74/128

1位はEVIL、というか2位SANADA、3位内藤、5位ヒロム、7位BUSHIとLIJ勢が各員ランクインしてる辺りLIJのユニットとしての勝率がこれだけ高いってことですね。
シングルでの勝率が内藤、ヒロム以外はランクインしてなかったですし、タッグマッチ集計でも7.8位にEVIL内藤がランクインしたぐらいなので、それ以上のタッグマッチにおける勝率が特に高かったってことですね。
しかしここでも上位に食い込む後藤さん、一方のオカダさんが全然勝率低い(たしか30%程度)なあたり選手としてのタイプが全然違うってことですかねぇ。

 2012-2017年
順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 “キング・オブ・ダークネス”EVIL 74.18% 227/306
2 SANADA 70.16% 174/248
3 内藤 哲也 64.74% 426/658
4 後藤 洋央紀 61.8% 419/678
5 天山 広吉 61.76% 378/612
6 小島 聡 61.73% 392/635
7 エル・デスペラード 60.89% 137/225
8 “ザ・マシンガン”カール・アンダーソン 58.98% 243/412
9 柴田 勝頼 58.04% 213/367
10 タイガーマスク 56.11% 349/622

こちらでもEVIL、SANADA、内藤、後藤がトップ4なのは変わりないですね。
EVILSANADAはここ数年からにしても内藤後藤さんは2012年ごろからタッグの名手だったという。
そしてそれに続くのがテンコジな辺りこの勝率が所謂「タッグの巧さ」という印象に繋がっているようです。

 直接勝利

次に全試合での直接勝利率でのランキング、所謂ピンフォールを奪った率ってことですね。

順位 名前 勝率 勝利数/試合数
1 ジュース・ロビンソン 42.14% 59/140
2 エル・デスペラード 41.41% 53/128
3 矢野 通 38.4% 48/125
4 小島 聡 37.93% 44/116
5 SANADA 35.81% 53/148
6 後藤 洋央紀 33.07% 42/127
7 永田 裕志 28.16% 29/103
8 オカダ・カズチカ 25.18% 35/139
9 “キング・オブ・ダークネス”EVIL 25.0% 37/148
10 高橋 裕二郎 24.79% 29/117

これまでのランキングとは打って変わってジュースが1位、確かに巧いことナックルからのパルプフリクションでフォールを奪ってたシーンをよく見た気が。
それに続くのもデスペに矢野、小島にSANADAということで確かに多人数タッグマッチで乱戦の隙を付いて相手をしとめてる印象が。

 全勝利中の直接勝利割合
順位 名前 ピン率 直接勝利数/チーム勝利数/試合数
1 ジュース・ロビンソン 81.94% 59/72/140
2 エル・デスペラード 71.62% 53/74/128
3 小島 聡 69.84% 44/63/116
4 オカダ・カズチカ 67.31% 35/52/139
5 岡 倫之 60.53% 23/38/111
6 永田 裕志 60.42% 29/48/103
7 矢野 通 57.83% 48/83/125
8 鈴木 みのる 56.25% 27/48/117
9 川人 拓来 54.29% 19/35/126
10 SANADA 50.96% 53/104/148

さらにおまけとして勝利の内の直接勝利の割合で見るとこんな感じ、タッグマッチで勝つときは自分が勝利に持っていくポイントゲッターみたいな感じですかね。
ここに来るとオカダさんなど全体勝率の低い選手が上位にきたり、また岡や川人と言った若手も上位に。

 所感雑感

というわけで対戦成績を振り返ってみました。 以外だったのは後藤さんのタッグ戦での勝率の高さと案外棚橋の勝率が低かった(1位になったことが無い)とこですかね、それに反してオカダ・内藤はシングル勝率は高かったですしね。

一方で、先日の某実験では無いですけど、プロレスにおける勝敗については以前集計した観客動員以上に何を意味しているのかがわからなくなる部分はあるんで勝率が高いから云々・・・というのは中々言いづらいかもしれません。
しかしまぁ、当時の選手の格とか立場がなんとなく反映されてる気がするので、何かの参考になれば幸いです。

一応データは2012-2017年の全試合で集計してあるので特定の選手のデータや違うデータについて疑問があればお気軽にどうぞ。
それでは